さてさて、前回の‘高天原’にはなんと更にエピソードが隠されていました。
それがこちらの
tef*tef桜子さんのブログ
⇒http://teftef.biz/banana/2124207
私も詳しくは聞いていなかったのでびっくり!いろんな方の想いが繋がってこの品種が登場してきたのですね。感慨深いです。
スタッフの方が強く推されたとのこと。このスタッフの方は「山野草マニアックス」を何度も読み返されていたとのことですので、一目見るなり“ブロッチ覆輪”の価値が即座にお分かりになったのだと思います。
本当にうれしいです!花ですので“美”がまず評価されないといけないのですが、それに付随してそれを作り出す為の“技巧”の大変さ、価値を分かってくださる方が確実に存在する。どんなにそれがうれしい事か!そのことが私を奮い立たせます。
そして、私の過去のブログもちゃんと見てくださっている。ありがたいです(笑)!
当事者としてはなかなか客観的に見ることはできないのですが、こうして改めて書いて頂くと元は単純な事でした。
早野雪枝さんから頂いた‘うずしお(早野さん保存系)’の見事さに感動!
本品種を入手できなかったことでその再現を試みた・・・。それが現在も続いている、ただそれだけです(笑)。
平塚弘子さんとの関係も不思議ですね。
‘ブルニング’の情報を頂き、私が‘満天’を作り送る。そうすると‘ドリームワンダー’が還ってくる。そこから私が‘酒吞’、‘金蕊’を作る。
往復書簡ならぬ「往復育種」ですね(笑)。二人で進めてきた“焼け”の世界です(私たちだけじゃないですが・・・)。
で、‘高天原’はこの流れの中で派生してきたものです。アウトスピンみたいなもんでしょうか?アウトの方がいい訳です(笑)。
また、商品名も素敵です!桜子さんのイメージは「深海(波に挿す光)」とのこと。私のイメージは「天界(神の住む世界)の雲のうねり」。
高いところと低いところでイメージは全く違うようですが、人の世界を遠く離れた神々しい場所という根底では共通しているなと驚きました。この花はそんな花なのですね、きっと!
ブロッチ覆輪はパンジーの一つの美の極致です。貴重な遺伝子です。入手された方はこれを元に更にブロッチ覆輪の世界を広げて言ってほしいと思います。
さてさて、現在の他のブロッチ覆輪がこちら!
‘黒潮’
「うずしお」の再現型です。
皆さんからはお見事!と褒めていただけるのですが、最初に見た「うずしお」にはまだまだ及びません。
きっとこれは最後の最後まで追い続けける花だと思います。
‘黒潮フリル’
祖先にフリル(フリンジ)の花を使っていますので、フリルの花型が分離しています。これはこれでいいので保存しています。
黒潮のブロッチが崩れた物
かなりの年数追ってきているブロッチ覆輪ですが、いまだに上弁にブロッチが出ないものも分離してきます。(笑)なんだかなあ~。
満天系
黒潮も満天も代を重ねるうちにさまざまなものが分離理してきました。
黒潮はブルー一色ですので、他の色が混ざるブロッチ覆輪は満天系ということになります。
このように色が混ざった(重なった)ような個体はセルフするとイエロー~ブラウン、ブルーパープルなどが分離します。
‘ライラックベイン’
市販品種からの選抜で、ベインじゃないものも分離しています。どれもいいので迷います(笑)。
‘雅夢(がむ)’
一番最初の焼けの進化を目指した交配です。本来の目的の焼けは無くなっちゃいましたが、小輪のブロッチ覆輪になりました。これはこれでいいです!
ブロッチ覆輪では、現在のところ最小の品種です。焼けの遺伝子は持っているのでまた、焼けが分離してくると思います。
今回は‘高天原’があるので、上記の品種たちと交配を試みて更にブロッチ覆輪の世界を広げたいと考えています!