東京でも桜の開花宣言!
日中は暑い程などなのに、夕方からは肌寒い・・・。宮崎は開花までにもう少しかかるかもしれませんね。
今日は晴れて乾いて肌寒い。種採り、交配にはもってこいの一日でした。大分はかどりましたよ!
さて、まだプリムラ(笑)。
今回は‘ダークロザリーン’を使った交配です。
この品種はパープルローズの小輪で、絞り咲き。花弁中央に白筋が入ります。これが他の品種にない一番の特徴です。
株としてはやや銅色を帯びた葉っぱ。これが密について立葉、一応ステムはありますが、花はこの葉よりもちょっと上に出る程度、一茎に輪数も少ない。
それに遅咲き、低温の要求度が多いのだと思います。寒い間はなかなか咲きませんが、温かくなると一気に蕾を持ち上げてきます。
ですから現在流通している品種と比べると今一つなんですけど、何故だか、この花に惹かれるんですよ(笑)。
‘小梅(仮名)’
ダークロザリーンにKimさんの鮮レッドの系統を交配したもの。その中から小輪タイプを拾ったものです。
濃い目で鮮明なレッドの色が伝わっています。また、絞りも良く伝わりました。
以前、この絞りを「曜白(花弁の繋がった部分が白色)」と説明したような気がしますが、よく見ると花弁の中央が白筋になっていました。すみませんでした。固定観念で見ちゃったんですね、気を付けねば!(汗)
日本人は小さいものが好きですが、プリムラは大きめの花ばかり・・・。なんか不思議。
小さいと交配も面倒ですし、採種量も多くありません。もしかすると、作業効率的なことが関わっているのかもしれませんね。
‘R-ろざりん(仮名)’
Kimさんの系統にダークロザリーンを交配した系統に、再度ダークロザリーンを交配(戻し交配)したもの。
プリムラは宿根性。何とか、2年残して戻し交配出来ましたが、昨年の大雨で残念ながら絶えてしまいました。
さすがに同じ血を入れ直すと、大本と同じようになりますね。
大本よりも花立ちや株のまとまりが今風になりました。
和風なプリムラを目標に掲げてやっている訳ですが、その中には「山野草風」というのもあります。
今ある「ジュリアン」はラナンキュラスの草野さんのお父さんが原種のプ・ジュリエを使って作り出したものです。
その実物を知っている者からすれば、今のジュリアンは何かちょっと違う。
大それたことですが、その当時のジュリアンを「アコーリスタイプ」ではなくて「ポリアンサタイプ」で再現したい。
当時はジュリエを使ったことが画期的でしたが、今ならそこに戻ることなく再現できるのではないか?
と、考えてやっているのがこの系統になります。
ね、これを見ればなんとかできそうでしょう?後は継続あるのみですね!(笑)
‘紅美人(くれないびじん・仮名)
Kimさんの系統にダクロザリーンを交配した系統に、今度はとよた花菜工房さんの鮮レッドの個体を交配したもの。
同じ色目を重ねていますので、当然その色合いになってきます。
こんな深くて鮮明なレッドもなかなかいいでしょう?
‘乙女紫紅(おとめしこう・仮名)’
交配は(ブルーベリーのムース×ジェシカ・淡ピンク)×ダークロザリーン。これは最近の交配なので記録がしっかりと残っています。(笑)
この使ったブルーベリーのムースはステムの立った個体。3か所ホームセンターを回って見付けました。
ジェシカは銅葉の市販品種。
しっかりと絞り(中筋)は伝わっていますが、上記系統とは血筋が違うので色合いや雰囲気が全く違いますね。
上記よりは花は大柄でローズレッドからパープルローズの色幅、葉色はジェシカ由来で銅葉っぽくなっています。
‘紅白美人(こうはくびじん・仮名)’
乙女紫紅と同じ組み合わせの中で絞りがはっきりしているタイプを選びました。
特にレッド地の絞りはコントラストがいいですね。なかなかないでしょう?
同じ交配でも選抜で違えて行けば、全く違ったものになっていきます。
これらはすべて‘ダークロザリーン’を使った交配。
「絞り」と、「鮮明なローズレッド」、「株のまとまり」は同様ながら、組合せを変えるだけでここまでの違いを導き出すことが出来ます。
後はこれを磨き上げていくだけ。そうすることでもっとお互いの特徴が際立ってくるでしょう。