肌寒い日が続いています。
桜の開花もゆっくり、久々に田んぼに植えたチューリップもおかげで花もちがいいです。チューリップは花持ちが悪いイメージがあるんですが、気温でこうも違うもんなんですね。
さて、ビオラの原種が咲きだしました。
原種ですから、当然現在の品種のように秋咲き性、冬の連続開花性は備わっておりません。
ですから、寒い冬を経て、温かくなってから一気に花を咲かせます。ビオラはやはり春の花なんですね!
ビオラ・アエトリカ
「バルカン半島の山岳の草原に咲く」と、早野雪枝さんの解説ではあります。イエローの小輪で這性、茎葉に産毛があります。
ビオラ・ストジャノウィ
こちらもバルカン半島原産。イエローの小輪で這性で顕著な毛深い葉を持つとあります。
左:アエトリカ、右:ストジャノウィ
花も同じ、科の形状も同じに見える・・・。正直区別がつきません。(汗)
以前、早野さんにそんな話をしたら「全く草姿が違います!」と言われてしまいました。(汗)
種の流通はほとんどなく、趣味グループ内などで移動しています。非常に似ているので、どこかでこんがらかってしまった可能性もあるんじゃないかと、個人的には思います。
形状を見れば明らかですが、この原種を使うと這性の性質がよく伝わります。
ビオラ・グリセバチアナ
バルカン半島原産。ライトブルーにイエローアイのホースフェイスです。
ビオラ・ドエルフェルリー
東アルプスとユーゴスラビア南部に産する。スプーン状の小さい葉を密に付ける。マット状の株の形状。
花だけ見るとグリセバチアナに似ていますが、葉や株の形状が違いますので、私でも区別できます(笑)。
コーソン系の中から似たようなものが分離していますので、おそらくこれらの原種もコーソン氏は使っているんではないかと推測できます。
ビオラ・ドゥビヤーナ
イタリアのアルプスに産する。ビオラ・コルシカに非常によく似ていますが、こちらの方が色が薄く細めのように感じます。
小さなイメージのあるビオラの原種ですが、これは3cm強ありますので大きな原種です。
さて、原種があればやってみたいのが原種同士の交配。
ベルトロニー×ストジャノウィ
ビオラ・ベルトロニーはこれまた、コルシカに似た花を咲かせる原種です。それとストジャノウィを交配してみました。
花型はやや丸みを帯び、側唇弁が淡いブルーから咲き進むとブルーに色変わりします。
グリセバチアナ×ストジャノウィ
こちらもやや丸みを帯びてチェンジングブルー。
これらの組み合わせでは花色はブルー(パープル)の方が優性ですね。株の形状は這性が出ています。
ひとまずはセルフで採って、この原種同士の交配後代がどう変化するのを見てみたいです。
また、最新の品種と交配してどのようなものになるのかも見てみたいです。
画像はありませんが、ビオラ・アルベンシスも咲き始めました。この原種は「極々小輪タイプ」、「細弁(バニー)」を作り出した原種です。
もう一度、この原種を使った交配をやってみたい!
当時の品種はすでにありません。秋咲き性や冬の連続開花性がより改善された最新の品種を使うことで新たな極々小輪タイプや細弁が出来るかもしれません(笑)。