いやー降りました、降りました。
空にしてあったやや大きめの桶が午前中に満杯になりあふれ出す、側溝からごぼごぼと水があふれて道路冠水。普段冠水する場所じゃ全然ないのに・・・。
雨も小降りになれば水は引きましたが、それだけ短時間で降ったってことですね。
現在は小康状態が続いています。
こうなることを予想して蕾の上がってきたキツネノカミソリは軒下へ避難。さすがに激しい時には雨は中まで打ち込みましたが、何とか無事に開花しました。
オオキツネノカミソリ(奈良市都祁吐山町産)
地名はかなり難しい読み方で「つげはやまちょう」と読みます。
さて、「キツネノカミソリ」でいつも頭を悩ませているのが、「オオキツネノカミソリ」との違い。これがいまだによく分からない・・・。
ですから、毎年のように図鑑を広げてはその違いを再確認するようにしています。
違いは明確で、花に関していえば「花径が9cm程度」で「雄しべが花弁よりも突出する」点。キツネノカミソリよりも大柄です。
この花を、その観点観察すると見事に花径は9㎝弱、雄しべが突出とピッタリその特徴と合致しました。と、なればこの花は「オオキツネノカミソリ」と判断してもよさそうです。
今年は判別がすんなりと行きました。よかった、よかった(笑)。
で、もう一種類キツネノカミソリの交配種が咲いてきています。
狐小町サーモン
キツネノカミソリ×エルチンの交配種。ほかにホワイト、イエローの2タイプがあります。
エルチン=エルジアエ×キネンシス。そして、エルジアエ=アルビフロラの1タイプ=トラウビ×ラジアータ。
ですから、狐小町=キツネノカミソリ×〔(トラウビ×ラジアータ)×キネンシス〕と原種に因数分解できます。
そして、これを見れば「ホワイト」、「イエロー」、「サーモン」の色の分離が分かる訳です。
さらに色の複雑さを求めようと思えば「スプレンゲリーもしくはその交配種」を使えばよいと交配計画を立てることが出来ますね。
ですから記録が一番大事なんですよ!つまり記録は遺伝子の見えない性質を見えるものにしていく作業なんです。
左:狐小町サーモン、右:オオキツネノカミソリ
狐小町の花径は5㎝前後。個体差はありますが、大体キツネノカミソリと同じぐらいの大きさですので、こうして比べてみるとオオキツネノカミソリの大きさがわかります。
つぶさに見て回りましたが、ひとまず咲いたのはこの3種でした。
焦らなくていいのでリコリスの皆さん、ゆっくり咲いてください!(笑)