台風一過、ようやく本格的に朝夕が涼しくなってきました。
今年は本当に暑さが続いて、例年通りにタネ播きをしても発芽が思わしくないと多くの生産者さんから聞きました。なんと市販の種でもそうとのことですので、やはり例年以上の暑さだったのでしょう。
そして、私も種まきを開始しました。
これまでずっと9月1日前後の週末に播いていたのですが、昨年から1週間前倒しで開始。
言わばこれも選抜で、10年以上この9月1日播きですのでその温度で発芽する系統にはなっているはず。その温度を高めようという挑戦でもあります。
と、いうか冷房、加温の何も設備がないので何もないなりの選抜です(笑)。
アサガオもほぼ無くなったので、播き床を置くスペースを確保!
セルトレイ(288穴・右)は綺麗に洗って何度も使用。
左はイネの育苗箱。これがセルトレイの大きさにぴったり合って、これにポリ袋を敷いて受け皿として使います。
セルに種まき用土を詰めます。
種まき用土はホームセンターなどで販売されています。
このセルに種をピンセットを使って1~2粒づつ播いていきます。
播き始めの25日の分は今年の交配。縦1列は12穴。とにかく多くの結果を見たいのでそれを2つに分けて播いています。
1交配で播くのは6~10粒程度。粒数でわずかしか残らないものは、全部播いています。
播き終わったものには覆土。宮崎ではイネの育苗用に焼土(しょうど)が販売されていますのでそれを使用しています。
入手が出来ない場合はバーミキュライトも良く使われています。
そして、底面灌水。画像ではわかりにくいですが、水がたまっています。で、発芽までこの水を溜めた状態で管理します。
種まきにはセル播きの他にポット播きもあります。
やり方はこちらも同様。綺麗に洗った9cmポリポットにトレイ。
用土を詰めて種を播いたら覆土。後は発芽まで腰水管理。
こちらは種を10~20粒程度、一度に播くことが出来ます。肝心なのは粒数を決めて播くこと!
つい播き過ぎて発芽がよかった場合には、根が絡まって移植にてこずることになりますので。
どちらも一長一短あります。
自家採種の種は、いっせいではなくだらだらと発芽してくる場合が多いです。セルだと個々に管理できるので生育に応じての移植ができますが、ポットはそれが難しいです。
またポットは、涼しくなるとそうでもありませんが、暑い時期の移植は根をいじるのでダメージが大きい場合があります。
セルは場所を取ります。ポットはちょっとのスペースで大丈夫です。
後、どちらも大事なのは置き場所です。
発芽が始まったらとにかく光線を確保。室内ではなく、屋外で管理して下さい。
苗がひょろっと伸びるのは明らかに光線不足。そんな傾向が見られたらとにかく光線量のある場所へ移動です。
情報として、霧吹きで水をと言うのがありますが、霧吹きでは用土が十分に湿りません。また、ひょろっと苗に水を掛けると溶けてしまいます。とにかく、霧吹きで水はやらない方が無難です。ご注意を!(笑)