山野草マニアックスNO.29の「平成三色すみれ考 Part:2」でも書きましたが、最近は花だけでなく葉にも注目が集まっています。
それは色、形の変化です。色はカラーリーフとしての利用、形は表情や動きを付けるの選抜もわずかながら進んでいます。
さて、原稿には書けなかった最新のタイプをご紹介しましょう。
おぼろ斑
曲線的な斑で新芽の状態は薄緑で葉が展開するに従って緑が濃くなります。いわゆる後暗みですね。
暗めの色合いの寄せ植えに使うとぐっと効果的でしょう。
この系統は葉が主体ですので、花はこんな感じ。見たことがある方あるんじゃありません?
そう、スイーツビオラの‘ミルフィーユ’の自然交雑の種から出たんです。
で、そこから種採ってみるとまた出現、それもかなりの数。遺伝的に固定しそうな勢いです。
この系統はカラーリーフで期待できそうですよ。
さじ葉(匙葉)
変な形ですね(笑)。こんなものが出たらまずは捨てられちゃいますね。病気だ、害虫被害だと思われて。
でも拾っちゃいました。だって、スプーンみたいで形が面白いんですもの。これは初出現ですが、これから磨きをかけるともっと面白くなるんじゃないかとうきうきしてきます。
で、花はこんな感じ。おぼろ斑と一緒じゃん。
そうなんです。同じ‘ミルフィーユ’から出たんです。この品種、なんか持っていますよ。
ぎざ葉(鋸葉)
葉っぱがギザギザになっています。こんな形もあまり見たことないでしょう?
始めて目についたんで拾い上げました。これを磨きあげていくと、ニンジンみたいな葉っぱのビオラができるかもしれません。
そうなると面白いですよね。ニンジンかと見たらビオラだったなんて・・・。
株の形状は横ばい、花はこんな感じ。
わかるかな?何から出たのか。
そうサントリーさんの‘モコ’ですね。その自然交雑から出たんです。市販品種、不思議・・・。
葉の集合写真。
こうして葉だけを見るとその特徴がはっきりと分かりますね。
ね、花も限りなし、葉も限りなし。パンジー・ビオラの世界は無限だと改めて感じます。
皆さんも葉にも注目して下さい。意外な発見があるかもしれませんよ!