再び猛暑、乾燥が始まっている宮崎です。
東北地方などでの大雨のニュースを聞くと、なんでこんなに極端なんだろうと考えてしまいます。雨はもうたくさんというところもあれば、約1ヶ月雨が降らず、降ってもほんのわずかのところもある。そして、降ったあと、再び猛暑、乾燥・・・。
でも、これが自然なんですよね。人の力ではどうしようもないこと。この自然に合わせていくしかありません。
さて、その小雨でリコリスたちのスイッチが入ったようです。その後の乾燥で花茎の成長は伸びませんが、いろいろ咲き始めたのでご紹介しましよう。
‘ヘイサン’
ヘイワルディー×キツネノカミソリの交配で、サム・コードウェル氏の育成です。オレンジ色にかすかにブルーが乗ります。朝と夕方、写す時間帯で印象が違いますね。
ヘイワルディーはプミラとスプレンゲリーの自然交雑種と言われていますので、この品種は3つの原種が関わってることになります。
リコリス育種の初期の品種ですので、今見ると物足りなさを感じますが、この品種があってこその今の品種です。
‘野分空(のわけぞら)’(TAKI-NO.1)
かなり以前にタキイさんの通販で販売されていた実生ミックスの中から選抜したものです。
ミックスですので交配記録はないわけですが、ややオレンジを帯びたピンクに薄くブルーが乗る花色、筒部のある花型、良い香りがある点から、スプレンゲリーとキツネノカミソリ、そしてロンギチューバの血を引いていることは間違いなさそうです。
スプレンゲリーをジャクソニアナもしくはヘイワルディーなどに置き換えても同様な結果にはなるでしょう。
そうなるとプミラも関わっているわけですが、これはこの花からは判断するのは難しいです。
‘ロンギチューバH25-M-NO.1’
東京のMさんからロンギチューバとして種(もしかすると実生苗かも)を頂いたものの初開花です。
長筒の特徴、香りと典型的なロンギチューバですね。
で、よく分からないのが同じロンギチューバの種のこの個体。
‘ロンギチューバ?H25-M-NO.2’
よく分からないので、ひとまずこのような系統番号をつけました。
ロンギチューバには黄色の亜種(ロンギチューバ・フラバ)もあるのですが、この種第一の長筒の特徴がはっきりしない、おまけに香りも微弱しかありません。
と、言うことはどうもロンギチューバではなさそうです。
では、何なのでしょうか?
葯の色は薄赤茶、雌しべの色は先端から3cm程度赤い。これで雌しべが下垂すればオーレア・ラティフォリアですが、これが下垂しないと来たもんだ。
どうも原種自体ではなさそうです。と、なれば交雑種?
種子親のロンギチューバ(白・淡黄)を信用すれば、それで黄色の花になる組み合わせは黄色のリコリス。そのポピュラーな種はオーレア・ラティフォリアかキネンシスですが・・・。
う~ん、よくわからない。
とにかく観察です。稔性や出葉時期などまで見てみましょう。
リコリスの交配、本格的に始動です。私の気持ちにもスイッチが入りました!