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八重咲きの某品種について

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雨が降って一気に寒くなった宮崎です。昨夜はずっと西風が吹き続けていました。体も心も冷えますねえ~。


この西風のように冷えるう~案件を千葉大生さんが報告してくれました。


見習いブリーダーの交配台帳

⇒http://ameblo.jp/pansybreeedeeer/entry-11678547350.html


この件については数名の方から「これ、やってんじゃないの?」のコメント付きで情報をいただいています。私の系統じゃないんですけどね・・・(笑)。


便利な時代になりました。現場に行かなくても情報が入ってくる。また、怖い時代でもありますよね。そういうお庭番みたいな方が情報をすぐに発信する・・・ですから。


ポスターと実物の画像を見させていただいた感想は「落合けいこさんの八重咲き系によく似ているなあ」です。


現在、八重咲きの品種(系統)は落合さんのものしかありません。これらの八重咲きは長年選抜を重ねられてきたもので種子系でほぼ100%の再現率を誇るものです。この種子系の最良個体がメリクロンされたものが‘フェアリーチュール’となります。


ですから、種子系、このメリクロンの品種もセルフ、同系統内で種子を採れば八重咲きが再現できます。


それらはご存知のとおり、落合さん独特のレッドからアプリコットやイエローパステル調の色合いの世界です。


他人が種採っても同系統内での交配では落合さんの世界は残るものなのです。


この某社の八重咲きは長年のオリジナルとのことですが、長年やってきたものがどうして落合さんのものによく似るのでしょうか?


同じ品種でも個人で長年採種してくると違ってくるのに、似ているのが不思議?これが一番の疑問ですね。疑心になってきます。


某社の方はオリジナルと言われるのできっとそうなのでしょう。


でも疑心を持たれてもしょうがない。これだけ似ていたら疑われてもしょうがないと思います。


今は個人育種家のパンジー・ビオラに造詣が深い方々が増えています。その育種家の特徴などをしっかり認識されている方も多い。本質を見抜かれてしまうのです。


そして、こんな状況を見付けたら「やってんじゃないの?」と情報発信される方もマニアの方々です。で、直ぐに広がる。


ですから商品開発に関しては本当に気をつけらえたほうがいいんじゃないでしょうか。


八重咲きのオリジナルを作り出すのは大変なこと。それだけの技術をお持ちなので現在は似ていますが、これからはもっと違ってくると思います。期待しましょう!


情報を頂いた方、ありがとうございました。



で、もう一つ、私の系統の元について誤った認識を持たれている方がいらっしゃるようなので追記します。


私の系統の元になった品種は平成3年頃の種苗会社の品種です。

サカタさん、福花園さん、第一園芸さんなどのパンジー・ビオラで、一番影響を及ぼしているのはタキイさんのパンジーの変異株です。このあたりの状況は「平成三色すみれ考」に書いています。


そして、これに外国の古品種(固定種)が加わり、原種としてはご存知のとおりアルベンシスです。


鈴木章先生の品種(系統)は直弟子の早野雪枝さんが保存されていましたが、門外不出とのことで分けてもらえず、その代わりに頂いたのがコーソン系です。


ですから、個人の方の系統が元になっている訳ではありません。園芸品種の変異株からの選抜交配がスタートです。


徐々に形成されたオリジナル間の交配を進め、その都度、変異につながると考えた市販品種、宿根ビオラを入れ込んで行きました。


落合さん、見元さん、笈川さん、江原さんなどの個人育種家の方の品種も過去には使いましたが、最近は権利のこともあるので他の育種家さんの品種にはほとんど触れていません。


最近は再び、原種を使っています。


以上のようなことで現在に至っています。とにかく、変異の広がりにつながると感じれば市販品種を取り込むという節操の無さが私の系統です(笑)。


今回は情報のご返事で、文字ばかりでした。スミマセン・・・。


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