月初めは寒かったのに昨日は真夏日。
極端に気温が変化してきています。とにかく今は長雨にならないことを祈るばかり・・・。前倒しの交配、採種は今ところ順調に進んでいます。
さて、Kim農園さんとはプリムラも一緒に交配に取り組んでいます。
昨年はプリムラも同様に長雨の影響を受けて採種がほとんど出来ずじまい、系統立ててきた貴重な親株の多くも枯らしてしまいました。
親株が戻ってきました。今年度はリセットです。
これまでのものに比べると変化に乏しいですが、とにかく苗があれば何とかなります。続けて行けば何とかなるんですよ!と、いうか「何とかしていく」という強い意志を以て取り組まねばなりません。
目指して行くところはこれまで以上のよい花です!(笑)
KM-H27-1
トータルで目指しているのは「ポリアンサタイプ」。つまりは花茎が立ちあがる系統です。
だいぶ立ち上がってくれるようになりました。
レッド~ブラウンにイエローブロッチ。ピコティは‘ゴールドレース’由来です。
KM-H27-2
‘ダークロザリーン’の血を引く系統です。
花部分では、濃い目のレッド色、ホワイトのピコティ、花弁にホワイトの絞りがよく伝わりますし、葉では銅葉、立葉でコンパクトの傾向が伝わります。
KM-H27-3
くすみパープル。
花柄が短いので玉咲きになります。プリムラ出玉咲きと言えば、プ・デンテキューラタが有名ですが、まさにその咲き方。
この個体を見ると、ポリアンサでデンテキュラータの再現も可能だということがよく分かります。
KM-H27-4
薄いラベンダーの桜弁。大柄の日本サクラソウの雰囲気です。もうちょっと花弁を切れ込ませたいですね。
KM-H27-5 ‘藍染め(仮名)’
ブルーのベインです。ステムが短いのでもう少し長くしたい。でも、これが結構大変なんですよ。
KM-H27-6
アコーリスタイプなのですが、花型が面白い。
ここから、ステムを立ち上げて行きます。本当にこれが大変。
初期のプリムラはステムが立つものが結構あったのですが、現在はアコーリスタイプが主流になっています。
何事もそうかもしれませんが、一度そうなってしまったものを元に戻すのは本当に手間と時間がかかるものです。
でも、現在はポリアンサタイプの系統が出来ていますので、以前よりは早めに立ち上げることが出来ると思います。
KM-H27-7
花を見れば一目瞭然!これも‘ダークロザリーン’の血を引く系統です。
KM-H27-8
ローズピンク~ラベンダーの大輪。これももうちょっとステムを長くしたい。
KM-H27-9‘黒糖玉(こくとだま 仮名)’
ダークレッドのラッフル、玉咲き。ポリアンサタイプではちょっとない色かなと思います。
KM-H27-10
はい、これもお分かり(笑)。‘ダークロザリーン’を使った系統です。花は上記個体のようになる傾向が強いです。
下の白花は片親の血筋によるものだと思います。丸弁の小輪でノスタルジックな雰囲気があります。
KMアンティーククロス
Kimさんの交配系統でポリアンサタイプです。ベインから吹き掛け絞り(下個体)を目指されているようです。
新たなスタートを切りました!
ここから相互に交配を繰り返して、花色、花型の変化を導き出していきますよ!