昨年はプリムラも天候不順で壊滅状態。ですから、今年度の種まきはそれでもわずかに種が採れたものと冷蔵庫に眠っていたものを播きました。
早いものは1月下旬ごろから咲き始め、遅いものもこのところの真夏日で一気に蕾を持ち上げてきました。
今回ご紹介するのは、Kim系の交配種でわずかに種が採れたもの。
お返しするほどの量がなかったのと、Kimさんの求めるイメージとは違うようなのでこちらで播いたところでした。
‘ののさくら’系(仮名)
ラベンダーの桜弁の個体を母親に昨年、一株出たというプリムローズ色で花弁が元部まで裂ける個体を父親にした交配です。
花色はラベンダー、プリムローズ、ホワイトのシェードに分離しました。
父親の元裂け弁は不完全な形で伝わっています。
狙いは元裂け弁だったのですが、それはどうでもよくなっちゃた(笑)。
まずは野草っぽい雰囲気。これがなんか惹かれます。という訳でひとまずそのイメージで名前を付けました。
そして、ステムは7cm前後と短めですが、数本が次々に立ちあがります。
ちょっとこれまでにない形質を拾い上げられたような気がします。
上から見るとアコーリスの満開状態ですが、上記の画像のとおりステムが立ってそうなっているんです。
で、「それがどうした?」と思われる方も多いでしょうが、宮崎でプリムラを育てるのに苦労するのはカビ病。
アコーリスタイプで花が密集していると春先に雨にあたるとこれが決まって出るんです。
で、それが隙間(空間)が空いているとそれがだいぶ緩和される訳。
「だったら花柄を長くすればいいんじゃね?」
花の部分はいいんだけど、蕾の成長点(?)は地面近くにあるのでやっぱりやられやすい。
とにかく「花も蕾も上に置いておく」ことが重要で、となると辿り着く先は「ポリアンサタイプ」しかないじゃですか!(笑)
個人的な好みもありますが、機能的な面でも、これが「ポリアンサタイプ」にこだわる理由なんです。
でも、まだまだこれはベース、原石。ここから磨き上げていかねばなりません。
こんな細弁の個体が1株出現!
おお、初期も初期の“ジュリアン”の花型ではありませんか!懐かしい~。
磨き甲斐がありますね。ジュリアンを「リメイク」ではなくて「リイメージ」でやりたいと思います!