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Nursery ki・ki・midoriさん

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12月ともなるとさすがに寒くなりますね!


宮崎もさすがに雪は降りませんが、強い西風が吹いてその後は冷たい雨。年取るごとに寒さが身に沁みます(笑)。


さて、少々前の話ですが、種子配布をした方から石川県でもROKA’sセレクションが販売されていたとの情報をいただきました!


石川県では個人育種家の花がほとんど販売されていないので、とても嬉しくて興奮したとのこと!


私もとても嬉しいです!!東北の方は気候的なこともあってこちらとはまた違った流通のようです。


実は東北の方より個人育種家の花がほしいとの要望を受けてたんです。そこで、地産地消みたいな形での流通ができないかなと今ご縁をつないでもらっているところなんですよ。


きっといい方向へ行くと思います。


で、これらのROKA’sセレクションの品種は何でしょうか?とのご質問もいただきました。


どなたが作ってくださっている苗かと思ったら長野県の喜・喜・緑さんでした。

ポットスタイル

クリーム色のポットで、ポットには喜・喜・緑さんの可愛いマスコットのマークが入っているのですぐに分かりました。


こちらの生産者さんは親株を送り返してもらって私が採種を行っています。


通常は一つの形質を磨きあげていくわけですが、選抜は喜・喜・緑さんですので、私がイメージしている花が返ってくるわけではありません(笑)。


これまでのやり方とまったく違うので、正直最初は戸惑いました。でも、今は全然戸惑いはありません。


ご夫婦、パートさんたちが咲いた株の中から、「来年もまた会いたい」、「皆さんに見てほしい」との思いで悩みに悩んで、「これ!」と選ばれる訳です。


4000ポット前後の苗の中からわずか親株の40ポットの選抜!選びに選び抜いた結果です!!


一つの花の形質を求める私の選抜よりも断然こちらの方がいいじゃありませんか。喜・喜・緑さんのこの想いに勝る選抜はないと思います!!


ですので、私の作業はそのオリジナル株からの採種と、その系統内でもっと特徴が際立つような交配です。


スタイル的には一点ものばかりの江原さんの「ヌーベルバーグ」のような感じでしょうか?


ただ、江原さんと違うのは大きな括りでの品種名は付けています。


Mixでの販売ですので、同じものはないかもしれませんが、画像を紹介しますので大まかな参考にしてください。

ラ・ラッフル
ラ・ラッフル

ラ・ラッフル

‘ラ・ラッフル’


ラベンダーピンクのシェードで絞りが入る個体もあります。ラッフル~フリルの小輪パンジーです。


ビオラリアンの方はすぐに言い当てられちゃう!そう、Kim農園さんの‘キャンティ小春’と同じ血筋のもの(笑)。


人が違えば花も違う。これが面白いですよね~。代が進めばもっと違ってくると思います。

美兎姫
美兎姫
‘美兎姫(みとひめ)’

ローズタイプのバニー型です。花色の濃淡、花弁が広いものなど幅があります。

喜喜丸バニー
喜喜丸バニー

喜喜丸バニー

‘喜々丸バニー’


ブルーパープル単色、バイカラーなど、パープルを主体のバニー型。花形にも幅があります。


パープル系のバニー型であれば、この集団に属します。

喜喜スイーツ

喜喜スイーツ

‘喜々スイーツ(仮名)’


おそらく、もう販売されていないスイーツビオラの交配後代です。スイーツビオラとは全く違ったものになっています。


花色はパープル~ローズのシェード・ビーコン、花形は細弁から縦長弁と、かなりの幅があって区別するのは難しいかもしれません。

若菜

若菜

‘若菜’


グリーンを帯びたレモンイエロー、パープルが帯びる個体もあります。個人的にはかなり緑に近いビオラだと思っているんですが、如何でしょう?また、香りがいい個体が多いです。


徐々にパープルがうっすら乗る系統へと移行しつつあります。

リバーシブル
リバーシブル

‘リバーシブル’


花弁の裏表で色が違う系統です。大小様々なタイプが含まれます。今年はこれが親株として多く返ってきました。

リトルウィッチ
リトルウィッチ

リトルウィッチ

‘リトルウィッチ’


ラベンダーパープルにそばかす(吹き掛け絞り)が入るウェーブ~ラッフルの小輪ビオラです。


そばかすがない個体もあります。


コーソン系とマイビオラの交配後代で、マイビオラの特徴を消したものです(ほんの若干フリルがマイビオラ)。敢えて消すってやり方もあるんです(笑)。


もう少しありますので、それは次回へ続きます。



Nursery ki・ki・midoriさん 2

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さて、続きです。

ティミー

ティミー

ティミー

‘ティミー(仮名)’


ホワイト~クリーム色の地色が徐々にパープル色付いてくるチェンジングカラー(バイカラーもあり)で、小さなブロッチがある1㎝弱の極小輪ビオラです。


これは特徴的なのですぐに判別がつくと思います。


名前の由来は「ひつじのショーン」のファンの方ならすぐにお分かりでしょう。


「そのキャラクターからのぉ~」命名です(笑)。

ジジ

ジジ

‘ジジ(仮名)’


喜・喜さんの私の系統では初のブラック!


親株が返ってきてびっくり!「え、黒花が出た?」


電話してみると「はい、出てますよ」との返事。黒の種を送った覚えがまったくありません。


何でだろうと、去年の画像を見直してみるとようやく思い出しました。


昨年ローズの細弁の親株があり、もうちょっと細くした方が特徴が出るなと考えて近くにあった落合けいこさんの‘ブラックちぢれ星’を交配したのでした。


喜・喜さんの同系統内での交配をすると決めてやっている訳ですが、喜・喜さんは落合さんの種子(花絵本)も播かれています。


「むしろこれやった方がオリジナルが高まるな」と落合さんの系統と交配した次第でした。新たに交配種子を別枠で送ったら多い系統立てが更に多くなるんでそのローズの種子に混ぜ込んでお返ししたのでした。


こんな風に年取るごとにやったこと忘れるんでしょうねぇ。でも、忘れたら忘れてもいいかな、その血筋には違いないんですから・・・(笑)。


こちらも「魔女宅からのぉ~」の命名です。



で、喜・喜さんの系統の主流は・・・、

コーソン系

コーソン系

コーソン系

コーソン系

コーソン系

コーソン系

コーソン系

コーソン系

‘喜々コーソン’


コーソン系です!!早野雪枝さんから私に伝わり、私が選抜・手を加えたコーソン系、それも私のオリジナルに近いものが残っています。


宿根ビオラの花形に似たもの、落合さんの独特のフリルに繋がる花型、バニーとは違う細弁のホーン型、そして匂いスミレのにおいを持つものなど、遺伝子的にも貴重なものがいっぱいあります。


今年は、コーソン系がいっぱい親株として返ってきてとても嬉しいです!


普通のビオラとは雰囲気が違うので、わかる方も多いと思います。ぜひ交配に使ってほしい系統ですね。


で、これまた面白いものがあるんです!

一点もの

一点もの

一点もの

一点もの

“一点もの”です!!


喜・喜さんの系統はグルーピングして採種しています。出来うる限り人工交配を行う訳ですが、あまりの忙しさでアブさんやハチさんたちも交配を手伝ってくれます。


で、手伝ってもらうのを想定しての配置も行っているんです(笑)。


そんな中で出来る一点もの!人が狙ってもできないってものがいっぱいあるんです。それがまたいいんですよ!!


苗生産の現場に行ったなら、本筋そっちのけで拾ってしまうかもしれません。お店に入ってくる中でも拾いたいなって思うものがいっぱいありますから!


で、喜・喜・緑さんの系統はそんな魅力の詰まった系統です!!

クインオブザナイト

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と、タイトルを聞くとチューリップの話題かな?と思われるかもしれませんが、パンジーの話題です!


ブラックのダブルのパンジー、出現しました!


ブラックのダブルはkosukeさん

見習いブリーダーの交配台帳⇒http://ameblo.jp/pansybreeedeeer/


が取り組まれて方向性が見えています。実は私も前からやっていて、それが今年ようやく出たのでした。


後出しじゃんけんみたいで申し訳ないです。

クインオブザナイト

クインオブザナイト

クインオブザナイト

‘クインオブザナイト’


ブラックのダブルです。ブラックと言っても光の加減でローズみを帯びます。

ダブルは2個体。(画像の上から1と3番目)


1個体は咲き始めの数輪が八重でその後一重に戻りました(1番目)が、もう一個体は一重にも戻るのもありますが、ほぼ八重が咲き続けています(3番目)。


真ん中(2番目)は同系統の一重。もし、八重で花粉が取れない時の用心株です(笑)。


完璧な八重じゃなくて、一重に戻るくらいが花粉があって種が採れやすいんですよね。その個体から自家採種(セルフ)。通常はこの流れで次代に多くの八重が出現となります。

私の交配組み合わせは ‘ファンタジア(54系)’の濃ローズの個体בハロウィン’。


平成三色すみれ考で書いたセオリーどおりの組み合わせです(笑)。


F1ではブラック、ローズ、パープルが分離。花弁の崩れたものがわずかに出ました。


その中の花弁崩れのブラックからのセルフ採種。ですから、F2でダブルが出現したことになります。これもセオリーどおり(笑)!


でも、その種子は2~3年ぐらい冷蔵庫で眠っていました。で、ようやく片山さんに播いてもらってこの世に出現となったわけです。片山さんに感謝!


来た苗は種となって元の場所に戻ります。来年はたぶんもっと八重が分離するでしょうから、片山さんのもとから皆さんのお手元に届くかもしれません。


名前はチューリップの品種名から・・・。実は、いつかブラックダブルのパンジーが出来たら名づけたいと候補に挙げていたんです。


チューリップはkousukeさんの得意分野の種類。許可をもらってこの名前付けていま~す(笑)!

H26年度交配結果より

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寒波が宮崎にも襲来していますが、さすがに日差しは暖かく、9月播きのパンジー・ビオラは 徐々に咲き始めています。


ところが、親株が返ってきて場所を空けなければどうしようもない状態。


一部は畑へ植え替え、一部は選抜してそれ以外の苗はご近所へ。パンジー・ビオラが大根や白菜に化けるありがたい季節でもあります。(笑)


さて、その交配株。ご紹介できるものをご紹介しましょう!


でも、これっていうものはまだ咲いてきていません。


多くの方が育種に取り組まれて発表できるレベルが上がってもうホント大変です(笑)。

H26交配結果

花代々・ベージュオレンジ×桜乙女


アプリコットラベンダーのシェード、大ラビット咲き。大ラビットの花色の変化を狙ったもの。


‘花代々’は由来不明のレッド&オレンジの大ラビット。めったにない花色の組み合わせですが、これが全然まとまらない。


レッド~オレンジシェード、イエローと代を重ねるごとに変異が広がってきます。


ただ、狙いじゃ出来ない色が出るので、わずかに大牟田さんが残している系統です。


‘桜乙女’は大牟田さんがフェイスブックで紹介したラベンダーピンクのラビットビオラ、暴れる君です(笑)。


大牟田さんの系統同士の交配ですが、すでに‘藍染め’を選抜されている大牟田さんでは、物足りないでしょうね。また、大牟田さんのイメージじゃなさそう・・・(笑)。

H26交配結果

花代々・ベージュオレンジ×堅香子ブルー(Kバンビ)


ライトパープルビーコン、レッドブラウンセンターイエローフェイス?4色ぐらい入っている表現しにくい色ですね(笑)。


上記と母親は同じですが、父親は反転咲きの小輪です。


反転咲きを狙ったものですが、やはり反転は劣性ですね。期待するのはF2以降です。

H26交配結果

クリーンライトブルー×堅香子ブルー(Kバンビ)


若干くすんだ感じのライトブルー。これも反転咲きを狙ったものですが、反転じゃありません。


色はいいと思います。これもF2以降に期待ということで・・・。(笑)

H26交配結果

フルーナ・アプリコット×ヌーベルバーグNO.13


江原さんは絶対にやらないだろう交配をやってみました。過去の市販品種から始まった江原さんの系統に現代の品種の血をまた入れ直すという試みです。


父親にした江原さんの系統がどんなものだったのか、よくわからないのですが、似たようなもの同士を交配した記憶がありますので、おそらくアプリコットのタイプでしょう。


面長のものはおそらく交雑なし、丸みを帯びたのが交雑したものだと思います。


現代の品種ですので、だいぶ早咲きになりました。早咲きの遺伝子は手に入れたようです。


ここから江原さんのイメージに戻すのかどうかはまだ未定です。ひとまず選抜して、株の状態と開花状態を確認してみたいと思います。

H26交配結果

ピーチサンセット×ビビ・アステカ


‘ピーチサンセット’はサーモンオレンジシェードのオリジナルビオラ。それに現代の品種を交配してみました。


手っ取り早くまとめることはできました。揃いがよくて花立ちもよくてちょっと変わった程度でいいという生産者さんにはおすすめかも・・・。でも、面白みというか、個性には欠けますね。


ただ、これでも今後選抜を続けていけば磨きは確実にできます。


要は磨くのには時間がかかり、その時間は確実に花に積み重なっていきます。ですから、継続が大事ってことです!

H26交配結果

金撫子×ブラックちぢれ星


もう説明する必要もないくらい個性的な品種の組み合わせ。


変わったもの同士を掛けると変わったものになるかと言えばさにあらず。


お互い劣性なのでF1では、花はこんなフツーになっちゃいました(笑)。


でもよく見るとわずかに花弁の切れや鉤もあります。と、言うことはF2に期待ということです!


左端のブラック、右から2番目のレッド。これセルフで種採ったらどうなるんでしょう?イヤー楽しみですねえ~!



さて、交配記録の公開について。


皆さん「凄い!」と褒めてくださいますが、ことパンジー・ビオラに関しては大したことではないと思っています。


原種は別ですが、園芸品種を使った場合その通りにやっても同じようになるとは限りません。私も同じ組み合わせを何べんもやっていますが、全く同じ結果ということはないのです。


大事なのは選抜であって、その交配をやったからその品種が再現できるものではありません。ですから、参考程度のものなのです。


むしろ、交配記録があるなら「この組み合わせはすでにやっているからダメだな」と考えるのではなく、あえてやってみることの方が大事です。


そうすることで「ああ、この特徴を引き出したのだな」とか、育成の過程(作家性)など見えて来ることがいっぱいあります。


これまでに多くの方に種を配ってきたことで、多くの方が選抜、交配に取り組まれるようになりました。


始められて、その花(作品)にはその人の本質みたいなものが出ると分かられてきました。そして、人のまねをするのはその人の本質が見透かされるということも徐々に分かられてきたようです。


そうです、花にはその方の本質が出るんです!


でも、不安に思うことはまったくありません。とにかく自分の「これがいい!」という好みを追及していけば自分のものになっていきます。だって、人は皆違うんですから!


で、交配記録。いいと思う組み合わせがあったら、是非実践してください!!

反転、反転!

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寒波襲来!相変わらず日差しは強いですが、とにかく風が冷たい宮崎です。


宮崎でもこんなに寒いのだから、他の場所は如何ばかりと思っています。どうぞ被害が出ませんように!


さて、反転咲き。コウロギノブコさんの‘モンロースカート’が発表されて一気に注目が集まりました!


反転咲きは側唇弁が後方へ反り返る(反転)という新しく日本で完成された花型です。


これはパンジー・ビオラの歴史の中でまったくなかった花型であり、当然外国でも育種されていません。


と、言うことになれば皆さんが取り組み始めるのは自然な流れ。


大牟田さんのところでも、石川さんのところでも新たな反転咲きが登場しています。宮崎はやっぱりすごいです!!


まずはコウロギさんの反転咲き。

モンロースカート
モンロースカート
モンロースカート

‘モンロースカート’


淡い色から濃い色まで、緩やかなフリルの反転咲きです。株の形状はこんもりとなるものと這い性で枝垂れるようになるものの大きく2つあります。


それに良い香りを持っている個体も多く存在します。



で、こちらは大牟田さんの反転咲き。大きく分けると3つのタイプがあります。

真宙
真宙
真宙

‘真宙(まそら)’


淡いピンクのシェード。フリルはなくすっきりとした丸弁の反転咲き。‘モンロースカート’よりもひと回りくらい大きいです。


這い性傾向があるので、腰高の鉢に植えると広がって、花がいっぱい咲いたときにはそれは見事!

火群
火群
火群
火群
火群
火群

‘火群(ほむら)’


もっと広がって来るとは思いますが、ひとまずは‘真宙’に属さない反転咲き。大きさは‘真宙’と同じくらいです。


ややフリルがあったり、濃い色があったり、焼けの出る個体もあります。

堅香子ブルー
堅香子ブルー
堅香子ブルー

‘堅香子(かたかご)・ブルー(K-バンビ)’


青染みの淡いブルーシェードの小輪反転咲き。こちらは‘モンロースカート’よりも小さいです。


花弁はフラット、株も小型です。



で、ついに石川さんのところでも出現!

プレシオ
プレシオ
プレシオ
プレシオ

‘プレシオ’


渋めの色合いの小輪フラットの反転咲きです。K-バンビと同じくらいの大きさ、花茎は長めで株はこんもりです。


名前は首長竜の「プレシオサウルス」から、可愛いネーミングじゃありません?(笑)



同じ反転咲きを目指しても、全く違いますね。なぜこうも違うのか?


答えは簡単。発生由来が違うからです!


コウロギさんの反転咲きはコーソン系の交配種からの選抜。


大牟田さんの‘真宙’は‘レッドロビン’という反転傾向のオリジナル品種からきています。おそらく、‘火群’もその血を引いています。


‘堅香子ブルー(K-バンビ)’はオリジナルの小輪からの選抜。


石川さんの反転咲きはこれまたオリジナルからの選抜です。

全く血が違います。だから違うんです。それに選抜も関係してきますからね。


だから、逆に言えば似ているものは繋がっているということですね。違うと言い張っても花は正直です(笑)。


人が違えば花も違う、発生由来が違えば花も違う。


反転咲きはまだまだ始まったばかりです。圃場をよく見てください。これらとは違う反転咲きが咲いているかもしれませんよ!

親株リターン!

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寒波が襲ってきています。


九州全域が雪でも宮崎は晴れ。そんな宮崎市でも4年ぶりの雪でした。


と、言うことは他の地域がいかに凄い状況であるが察せられます。どうぞ、皆さんのところに被害がありませんように!


さて、お隣の国ではナッツでリターンですが、こちらは親株がリターンしています。


今回ご紹介するのは、福岡県のバタフライガーデン(山内園芸)さんの系統。


「市販品種を使った交配をしてほしい」との依頼を受けて取り組んだものです。


通常はオリジナル系統がありますので、そこからの交配選抜で新しいものを・・・です。ところが、それとは全く違った考え方ですのでびっくりです!


殆どの方が思いつかない発想だし、他にやっている人もいなさそうなので、「面白いっ!やりましょう!!」と飛びついてしまいました!(笑)


で、品種指定が某有名メーカーさんの人気品種です。


メーカーさんから怒られるといけませんので、今のところは秘密とさせてもらいます。でも、見る人が見ればすぐに分かりますね(笑)。

BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ

系統名:BT-DJ


F2の段階ですので、かなりいろんな色に分離しています。


これは某有名市販品種×某有名個人育種品種の組み合わせ。


種子親の品種は株張り良好で花立ちも良好。これらの株も見事にその性質を受け継いでいます。


花粉親の個人育種の品種は特徴的な花色で人気。


つまりは、株張り、花立ち良好で、特徴的な花色の品種の育成が目的です。これらを見ると目的にはかなってきているようですね。


指定されたのは種子親の品種のみでした。ですから、ご依頼人の方の要望としての第一は「株張りの良さと花立ちの良さ、そして育苗し易さ」であったと思われます。


正にその通りの品種で株の性質は非の打ち所がないのですが、やっぱり花色が単調。


市販品種は揃えることが大事なので、いわばそこが弱点です。ですから、ビミョーな花色で広げようと考えました。


で、花粉親に花色で人気の品種を持ってきました。


種子親は色別のシリーズがあるので、ブラウン、ローズ、ブルーの3色を選んで、個人育種家の花もそれに近い色を掛けています。


早めにまとめたいなら同色間の交配がベストなんです(笑)。


今年の春にF1が戻ってきました。ほぼ3色で、系統として均すためにセルフ、相互交配して返しました。


今年から試験販売され、反響もあったとのこと。それらの親株として返ってきたのがこれらです。


課題も見えてきたので、それをクリアしていかなばなりません。

BT-DJ
BT-DJ
BT-DJ

BT-DJ絞りタイプ


花粉親には絞りもありますので、交配してみましたら結構伝わりました。


通常は絞りは種子親にすると好結果なのですが、花粉親でも出ることからこの絞りは遺伝子は貴重ですね。よくわかりました。

BT-DJ

BT-DJダブルタイプ


花粉親はダブルも分離します。ダブルを最初に使ったわけではないのにF2でダブルが分離。潜在的なダブルの遺伝子、これも貴重ですね!よーくわかりました!(笑)


ここまで分離するとどの方向へも行けます!後は、ご依頼者さんの意向に沿って進めていきたいと思います。



「市販品種は個人育種の花に比べてダメだ」なんて言う方が時々いらっしゃいますが、それは大きな間違いです。


市販品種と個人育種の品種は、敵対するものではなくて共存するもの。


個人育種は花型や花色は際限なく作り出せますが、株張りや花立ち、連続開花性など株の基本になるものは苦手分野の方も多いです。


個人育種の品種に市販品種からその性質を取り入れる。また、市販品種は個人育種の品種から花の個性を取り入れる。あんまり大っぴらに言われてはいませんが、お互いに遺伝子の交換はなされているんです。


市販品種、個人育種の品種、どちらも共存して日本のパンジー・ビオラ。世界に誇れる日本のパンジー・ビオラだと思います。



で、この系統。改めて考えたらF1でもいけるんじゃでしょうか?


でも、そうすると本格的に種苗メーカーさんから怒られそうなのでやめときます。(笑)

親株リーターン! 2

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や~っと、原稿を脱稿し、出版社へ送りました・・・。は~~~あっ(息)。


締め切りは厳守です!!その時まで必死こいて文章の修正。


発送した後は、どっと意欲が落ちてブログの更新もままなりませんでした。原稿を書き終わったときはいつもこんな感じ。(笑)


おまけにPCのトラブルなのか、ネットの環境なのか、丸一日ブログの画像が取り込めませんでした。


ようやく、PC状況も回復、ちょびっとですが元気も出てきて更新を行っています(笑)。


で、バタフライガーデンさんの続きです!

はなこまめ
はなこまめ
はなこまめ
はなこまめ
はなこまめ

はなこまめ(花小豆)


1cm程度の極々小輪、指の大きさと比べてもらえるとその大きさが分かると思います。花色はローズ、パープルビーコン、イエローブルーぼかしの3タイプがあります。


特徴としては葉が黄緑色のため、濃い目の色が補色の関係でよく目立ちます。これは狙いじゃなくて自然とそんなタイプをバタフライガーデンさんが選抜したものです。


この系統は前回の市販品種とは違ってオリジナル系統。有名ブリーダーさんの遺伝子が組み合わされたものです。


どなたのかは今のところ秘密!若干、祖先返りのものも出ていますので、わかる方にはお分かりでしょう(笑)。


でも、すでにどなたのものか分からなくなっていますので、これが大事。つまりは、その生産者さんのものになってきているということです。

おぼろ春色
おぼろ春色
おぼろ春色
おぼろ春色

おぼろ春色


ライトパープルビーコンのシェード。かなり濃いものも出ています。


実はこれははなこまめと同一の交配。分離したものの選抜を変えるだけでこうも違うかといういい例だと思います。


名前のとおりに、ぼんやりとした春ののどかな色合に均していきたいと思います。

シルクコサージュ
シルクコサージュ
シルクコサージュ
シルクコサージュ
シルクコサージュ

シルクコサージュ


ローズメインの濃淡、巻き込んだ形もでるフリルです。花首がとても長いのが一つの特徴でもあります。


唇弁が巻き込むとそれはマイビオラの血を引いたものと勘違いしそうですがそうじゃなくて出たんです。


ちょっと不思議な感じのフリルでしょう?


私の送った系統から選抜した苗を親株として送ってもらって、それを交配したものの中から出た系統です。


現在はきちんと系統記録が付けられて送ってこられるのですが、昨年はそうではありませんでした。ですから、何から出たのかわかりません。


おまけに種子配布のデータが全部、PCの故障で飛んじゃいましたからね。


由来不明となりましたぁ~でございます(笑)。ね、その時の記録って大事でしょ?


まあ、いい現物がありますのでそこから再スタートですね。


名前は関西で有名なお姉さんの名前からではなくて「シルクフラワー(布花)のコサージュ(胸飾り)」の略です。


ね、花の質感がシルクフラワーみたいでしょ?


他の色で似た感じのものが出ていますので、まとめて均していきたいと思います。

親株リターン! 3

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さて、まだ続きます。バタフライガーデンさんの親株紹介!


更新できなかった分をまとめてご紹介しま~す(笑)。

ダークパープルビーコン
ダークパープルビーコン

ダークパープルビーコン


由来がよくわかりませんが、いい感じの花色、花型だと思います。でも、この手の色合いは最近取り組まれる方も多く、市販品種でも増えてきています。


ですから、それらとどう違えていくかが課題。一見して○○さんの‘□□’だって言われるくらいにならないといけません。


これが、なかなか難し~いです(笑)。

ローズビーコンフリル

ローズビーコンフリル

ローズビーコンフリル

ローズビーコンフリル


こちらも由来不明。ですが、上記系統とは違って明らかに市販品種や他のブリーダーの方とは違って見えます。これ大事!


その違いを見つけ出して、さらに増幅すれば、完全に違うものになっていきます。

ITフリル

ITフリル

ITフリル

ITフリル

ITフリル(仮名)


こちらは市販品種からの選抜。もともとMixの品種なのか、系統別からの拾い上げなのか分かりませんが、型はそれぞれ違うと思います。


育種ってそれなりの遺伝子のが確保できないとやれないと思われている方もいらっしゃいますが、全くそうではありません。


市販品種唐だってできるんです。江原伸さんの系統がそうですし、事実、私の系統も市販品種の変わりものの拾い上げから始まっているんですから。


実は数多く種播く圃場こそ、遺伝子の宝庫!


要はそれに気づくかどうかなんです。


私なんかは出荷できずに廃棄処分とされたものを見るとウキウキしてたまりません(笑)。だって、考えてもみてください。


今話題の「焼け」も「八重」ももともとは廃棄される要素だったんですよ。



さて、フリル、いい色合い、雰囲気のものを親株として選んでいらっしゃいます。


ですが・・・です。今は猫も杓子もフリル、フリル。皆さん、売れ筋なものですからフリルに取り組まれています。


結構フリルは熾烈(笑)!そんな熾烈な中で個性を出していくのが勝負となってきます。


個人的にはあんまり勝負したくはないんですが、そう言う訳にもいきません(笑)。送られた親株をもとに魅力的なフリルにしていこうと考えています。


あの八重のこと

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今年もあと数時間・・・。


多くの方がブログで今年のまとめなどをされていますが、私もそれに倣って今年最後のブログを締めたいと思います。


で、やっぱりこのテーマしかないなと考えたのが、昨年から出回っている落合けいこさんの八重をパクったと疑惑のあの八重咲きの市販品種のこと。

某種子系八重咲き品種


2か月ぐらい前のことになりますが、遂にお店にあの八重咲き品種が入ってきました。


種子繁殖ですので、いろんなタイプが混ざっています。

花絵本
花絵本
花絵本
花絵本

花絵本

同時に、落合けいこさんの「花絵本」の八重咲きも入ってきました。

フェアリーチュール
フェアリーチュール
フェアリーチュール
フェアリーチュール
フェアリーチュール

フェアリーチュール


また、ミヨシさんのメリクロンの八重咲き‘フェアリーチュール’も入ってきました。


ご存知だとは思いますが、ミヨシさんの‘フェアリーチュール’は落合けいこさんの最上級の八重咲きをメリクロンで増殖したものです。



日は前後しますが、別のお客様からこんな質問。


「これってとても似ているけれどどう違うの?」


「これって落合けいこさんの八重咲きとおんなじだと思うんだけど?」


同じコーナーに並べてあり、それらはとても良く似ています。試しに「花絵本」とあの八重のラベルを差し換えてみると・・・、


まあ、なんと言うことでしょう。ビフォーアフターでどちらがどちらか全くわからなくなりました。


今度は‘フェアリーチュール’でやってみると、こちらもまあ、なんということでしょう。


私はリコリスの観察もしています。黄色いリコリスは1種だけで見ると判別がつきにくいですが、並べて比較してみると同じように見えてもそれらの違いというものが見えてきます。


しかし、この場合、並べて比較してみてもその違いが見えてこない。おまけにラベルを抜いてしまったら全く判別が付きません。


もうこれはまったく同じもの。あの八重は落合けいこさんの八重咲きと同じものと判断するしかありません。


元々の落合けいこさんの八重咲きに別の系統を掛けて八重咲きを再現したのならば、少なからず違いが出て来るもの。


でも、それすらありません。ですから、元々の落合けいこさんの八重咲きから採種したものと考えられます。


おまけに‘フェアリーチュール’に似たものもあるので、これからも採種している可能性があります。


今年一年、情報収集みたいなことをやっていまして、見本市であの八重の展示ブースで直接、担当者から説明を受けたという方数名にお話を聞くことが出来ました。これらの方は落合けいこさんの八重を知っている方です。


皆さん一様に「落合けいこさんの八重ではないのか?」と聞かれたそうですが、担当者のしどろもどろと半ば居直りの説明にうんうんと頷きながらもおなかの中では「こいつやりやがったな」との思いを強くしたとのことでした。


また、業界関係者に聞いたところ表立っては言わないが、いわば業界のタブーを犯したと伝わっているとのことでした。


日本のパンジー・ビオラのトップブリーダー。八重咲きに関しては世界的なブリーダーの系統から種採ってのそのまんまを自分が作ったんだと言っているわけですからタブーもタブーですよね。


落合けいこさんと以前話したことがありますが、種採っちゃいけないってことではないんです。


「パンジー・ビオラは一年草。誰かが種を播かなければそれで終わりになってしまう。ただ、販売するにはせめて3代は種を採りなさい」


3代採れば花は変わるってことですね。それに違う血を入れればまた変わる。


つまりは、「楽して儲けようとするな!」ってことです。これ、一番トラブルの元です。


ブリーダーとして自分の作品を「創意工夫の目的がなく使われるのは大嫌い!」ってことです。私も同感です!


本当によろしくないことですが、私的にはもっとよろしくないと思えることがあります。それはあの八重のキャッチコピーと説明文です。


何か勘違いされているようです。


結論から言いますと、外国では多弁の八重咲きの育種の歴史はありません。


以前、栃の葉書房の「山野草マニアックス」に「平成三色すみれ考」として八重咲きについてその歴史を書かせていただきました。その際の資料として参考にさせていただいたのが「PANSIES,VIOLAS AND VIOLETTAS THE OMPLETE GUID」です。


これは、本家で書かれたパンジー・ビオラを網羅した高度な専門書ですが、そこには八重についての記載はまったくありません。専門書にないのです。


三色すみれ考で資料として挙げているのは、ミヨシの研究員さんから提供を受けたものです。これは‘フェアリーチュール’の種苗登録のために、探して探してようやく見つけ出されたもの。


つまり、それくらいの資料しかないのです。


八重咲きの育種が行われていたのならば、当然専門書にも他の場面でも記録は当然残っているはず。それがないのは八重咲きの育種がおこなわれていなかったことを意味します。


ではなぜ外国では八重咲きの育種がなされなかったのでしょうか?


答えは簡単。「美しくないから」です。


「え?、多弁の八重咲きって綺麗じゃない!」と思わる方も多いでしょう。それは、落合けいこさんの完成された八重咲きを見ているからです。


パンジーの基本の美の基準は「整形」、つまりは円環などの整った形。これが聖なる形として追及されてきました。


八重の発生の兆しは花弁の乱れ。最終的に落合けいこさんの八重咲きに到達するのがわかっていたら別だったかもしれませんが、整形を美とする基準ではまず外されてしまいます。ですから、八重咲きに至らなかったとも言えます。


でも、花を豪華にしたいとの欲望もある。原種のシンプルで素朴な花をより大きく豪華にしていくのはほとんどの園芸植物のながれですから。


そこで、整形で豪華にと発達した花型が「フリル」です。


フリルの育成過程は詳しくわかっていませんが、少しの花弁の揺れを拾い上げていったものと考えられます。


そして、より揺れを追及し、蓄積し、細かく襞が揺れる「フリンジ」を作り出しました。豪華そのものの花型です。


外国にとってはこのフリンジこそが八重。その証拠にこのフリンジ咲きのパンジーを「八重咲きパンジー」と称して販売していたではないですか!


また、こちらはしべが正常なので、種子が採れ系統も維持できて合理的です。


これが八重咲きの歴史です。


さて、キャッチコピーでは外国の歴史の中で八重咲きがたびたび登場するような印象を受けますが、事実はそうでないことがお分かりでしょう。


また、「遥か昔のイギリスで育種家が苦労し開発した奇跡の花」とありますが、八重咲き自体がないのにそんな人物が存在するわけがないのもお分かりでしょう。


そして、「伝説のパンジー」とありますが、多弁の八重咲きに全く興味もあこがれもないものが、伝説になりうるわけがないのもお分かりでしょう。


多弁の八重咲きは日本において作出が始まり、落合けいこさんによって完成されたのです。


日本人の世界に誇れる業績なのです。


それをさもイギリス人がやったもののような表記。知っている人であればスルーもしますが、そうでない方は信じてしまいます。


朝日新聞ではないんですから、国益を損ねるような表記はよろしくありません。


さて、そんな話をすると客様、


「落合けいこさんのファンとしてはそんな話を聞くと腹が立つわ!今、大病されて療養中(何も対応できない時)じゃないの。そんな時にこれを仕掛けるなんて心象は最悪!それに、この花を買うってことは知らないうちに片棒を担ぐってことじゃないの。花が穢れたように見えるわ」


知らないうちに片棒を担がされる。この意味は大きいと思いますし、この言葉こそがこのブログを書いている理由でもあります。


お客様、生産者、販売店・・・。一体どれほどの方に片棒を担がせる気なのでしょうか?多くの方に方々に片棒を担がせれば、それは既成事実となっていくのでしょうか?


答は否です。落合けいこさんご本人、そして落合けいこさんの八重咲きを知っている方がこの世にいる限りそれは成りえないことです。


「いえいえ、花に罪はありませんよ。そもそもこれは落合けいこさんの八重咲きなんですから」


「あ、そうか!こうすればいいのよ、このラベルを抜いてゴミ箱へ捨てて頂戴!ほら、これで落合けいこさんのところに戻ってきたわ!」


お見事でございます!お客様!!


本人の花は人が自分のものにしようとしても本人のもとへ還って来るものなのです。きっと!



と、言う訳で今年最後のブログは少々重いテーマで締めさせていただきました。


今年、一年ありがとうございました!


皆様にとって来年がよい年でありますように!!

第7回作品展のご案内!

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あけましておめでとうございます。


年末から寒波寒波でしたが、宮崎もさすがに雪は降りませんでしたが、寒風が吹き荒れ続く新年でありました。


風の方は収まってきましたが、空気はひんやりと冷たい状態が続いています。


さて、今年で作品展も7回目となりました。


思えば個人育種家の作品、パンジー・ビオラの魅力を伝えたいと始めた作品展。


おかげさまで、北海道の滝野すずらん公園さん、とっとり花回廊さん、下関市園芸センターさん、ぎふ花フェスタ公園さんと多くの場所でも開催されるようになりました。ありがたいことです。


たかが7年、されど7年。7年の月日で多くの皆様に知っていただくことが出来ましたし、間違いなく日本のパンジー・ビオラとして深化しています。


作品展は毎回テーマを掲げるのですが、実はあってないようなもの(笑)。


今回はテーマを取っ払って、日本の花として深化した最新の花たちを見ていただきたいと思います。



第7回パンジー・ビオラ作品展


「パンジー・ビオラの今!~それは日本人の花~


日時:平成27年2月1日(日)~2月8日(日) 10:00~16:00

   *月曜日(2日)定休

場所:アナーセン

   (宮崎市新別府町前浜1401-136

    Tel・Fax0985-23-5668 anasen@miyazaki-catv.ne.jp


<参加者(予定)>

平塚弘子氏  落合けいこ氏  笈川勝之氏  見元一夫氏  植田光宣氏  コウロギノブコ氏  藤田伸也氏  江原伸氏  Motta氏  木村靖氏  川越ROKA


<協力>

香り草のシンフォニー(片山清美氏)

Kim農園(木村靖氏)

石川園芸(石川智樹氏)

アイデアルフワラー(大牟田尚徳氏)

吉村園芸(吉村龍典氏)


問合せ:川越ROKA (携帯/08031848826・メール/crinumjaponicum@yahoo.co.jp )



今年は日程の都合で7日間の開催になっています。


昨年、コウロギさんと藤田さんへ作品展のご依頼をお話ししたところ、お二人とも「これまでにない花が出ているのでそれを展示会へ持っていきますよ!」との頼もしいご返事!(笑)

私もまだ見ていないのでとても楽しみです!


また、石川園芸さんでは額が花弁に変化している個体が出現!研究者はびっくりだと思います。


個人的には外国の文献に登場する幻の花、これこそ伝説の花の復活ですよ!

マジックアワー

‘マジックアワー(仮名)’


これが数株、出現しています。実物は展示会で!!


早々に作品展用の準備を始めました。人手がないのでどんどんやっていかないと間に合わないのです(汗)。

展示準備

大牟田尚徳さんの反転咲きはラン鉢へ!

展示準備

Motta氏の話題の‘霧羽衣’もございます!

展示準備

華やかさでは一番の見元一夫さん、植田光宣さんの作品も!

新人さんも参加の予定!


更に進化した日本のパンジー・ビオラをその目で確かめてください!


宮崎よりパンジー・ビオラの最新情報を発信です!!

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地域経済の活性化や雇用促進に向け頑張る中小企業者や小規模事業者を資金面から応援!

親株リターン!志方農園さんから

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いろいろあって約1週間ほどブログをお休みしていました。ようやく落ち着いてブログ再開です(笑)。


とにかく作品展の準備、昨日今日とずっと植え込みと手入れをしておりました。よ~うやく手を付けられた感じ。ジャンジャンバリバリやらなきゃ間に合いません!


と、忙しい時には重なるもので親株がリターン!


ハウスの中に全部置けるのか次第に不安になってきましたよ(笑)。


さて、今回返ってきたのは熊本県の志方農園さんから。


ブログはこちら⇒花道:http://ameblo.jp/sikatosi/


この方、実は南国パンジー研究所のラベルを使っているメンバーのお一人なんです。


このラベルブランドも認知度は高いのですが、更に高みを目指したいとのことで種を提供しました。


親株は生産者ご自身が選んでいただくことが原則!ただ、採種はまだ難しいとのことで、こちらに帰ってきました。


カメラの調子が悪く遂に買い換えたのはいいのですが、調整法がよくわからずブルーの色が強く出てピンク、ローズの色が上手に写せません。只今、調整中!

実際はもっと明るい色目ですので、そういうイメージで見てくださるとありがたいです。

NO.1
NO.1
【(フルーツパラダイス×花しずく)×フルーツパラダイス】後代系統

実物はもっとラベンダーピンクです。

‘フルーツパラダイス’はおちあいけいこさんの小輪の八重咲き系統。いろんな色合いが混ざります。

‘花しずく’は私の枝垂れの品種。

と、なれば育種目的はお分かりですね?

そう、枝垂れる小輪の八重咲きです。

まだ現時点では八重咲きは分離していませんが、遺伝子は持っていますので必ず後代に分離して来ると思います。
NO.2
NO.2
NO.3

【(フルーツパラダイス×花しずく)×雪玉】後代系統


こちらも花色はラベンダーピンクです。


母親は上記と同じですが、父親が違います。父親の血を引いて丸弁になっていますね。3番目の個体はちよっと違いますけど・・・(笑)。


こちらも枝垂れ系を狙ったもの。八重の遺伝子は持っていますので、八重咲きが分離する可能性は秘めています。

NO.3
No.3

(あかね空×ルリタテハ)後代系統


上の画像はもう少しピンクを帯びています。下の画像はこんな感じ。


‘あかね空’は笈川さんの品種。‘ルリタテハ’はコウロギさんの品種。

遺伝子的にはすごいのですが、必ずしもそれが花に反映されるとは限らないのが育種の世界です。


先日、「オリジナルとは何ぞや?」との旨のコメントがありましたが、良し悪しは別としてこの花を見ていただけるとなんとなくお分かりになるんじゃないでしょうか?


私自身の見解としては「誰のものでもないもの」が一つの基準としてあります。


この花を見て笈川さんのを使っている、コウロギさんのを使っていると分かりますか?


見元さんの無名品種同士を掛け合わせて自分のオリジナルの様に販売されている方がいらっしゃるのかもしれませんが、それはダメです。


それぞれの育種家には際立った個性があります。だから育種家ともいえる訳ですが、それらを親に使った場合、子供にその特徴はまだ残っています。


ですから、自分でも他人から見ても「見元さんのを使ったな」と見破られてしまいます。


ましてや、無名品種でも見元さんどうしの交配ならそれは見元さんと明らかに分かるじゃありませんか。


要するにここです。つまり、○○さんのを使ったなと人に分かってしまう段階ではまだまだオリジナルとは言えないということです。


今の時代、パンジー・ビオラの目利きの方はいっぱいいらっしゃいます。そんな方々からつっこまれますよ、笑われますよって話です。


だったら、孫は・ひ孫は?親から代を重ねれば元親の特徴は次第に薄れていきますよね。


この花はすでにF3(ひ孫)の段階になっています。


もう、笈川さん、コウロギさんじゃない。有名ブリーダーの花(遺伝子)を使わせてもらいましたが、もう「誰のもでもない」でしょ?


誰のもでもないから、それを交配して種を採り続けたあなたのものになるんですよ。


ですから、せめて3代は種を採りなさいって話なんです。


ブログ内でコメント返しさせていただきました。こんな説明でよろしいでしょうか?(笑)

NO.5
NO.5

(スイーツビオラ・ローズピコティHF×ウルトラマリン)後代系統


上は濃いローズ色、下もローズ色にホワイトピコティです。全く色が違います、何故・・・(汗)。

NO.4
NO.4
NO.4

(キャンティ×花まつり)後代系統


上に2枚はラベンダーピンクのストライプ。3枚目はこんな感じ。


ストライプを狙った交配で、目的とするものが出ています。でも、この花みて笈川さん‘花まつり’を使ったなと分かる人はそうはいないでしょう(笑)。


もしかすると‘キャンティ’を使ったのもわからないかも・・・。


組み合わせによってはF1(子供)で誰のものでもないものになることもあります(笑)。

(クリームスプラッシュ×ののはなゴールド)後代系統


クリーム~イエローの極々小輪。黄色はきちんと色が出ています。


クリームシェードの極々小輪を狙ったものですね。


これらの親株はまだまだ素材。ここからさらに磨きをかけて特徴を際立たせていきます。

本日はこれまで、ごきげんよう。

親株リターン!志方農園さんから 2

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まだまだ、展示会用の植え替えが終わりませ~ん。


間に合うんかいな?だんだん不安になってきますが、とにかくやらなきゃいけません。頑張りますっ!!



さて、志方さんの続き。今回もブルーの強い画像ですみません。

志方系
志方系
志方系
志方系

(ドリームワンダー・イエロー×ローズビーコン)後代系統


上3枚はもっとローズが強めの色です。


「ブロッチ」と「クリーン(ノンブロッチ)」の交配はヒゲになる場合が多いです。つまり、ブロッチが消えて(隠されて)しまいます。


この組み合わせの場合、一度消えたブロッチが小さいですが復活しています。で、よく見るとなんかまだらですが、上弁が薄いビーコンカラーになっています。


4枚目はドリームワンダーが色違いで復活しています(笑)。


ドリームワンダーの場合、「ブロッチ」と「焼け」がリンクしていますので、ブロッチが消えるとともに焼けも消えてしまいました。復活はしたもののそこに「焼け」はありません。


でも、「焼け」の遺伝子は持っていますので、こうなると将来的にどこに現れるか見当がつかないことも起こりえます。

志方系
志方系
志方系

(ドリームワンダー・ラベンダー×ローズビーコン)後代系統


1枚目のブロッチ縁のぼかし、2枚目の覆輪はもっと綺麗なローズ色です。


ドリームワンダーは最初に分けていただいた時はブルー、ローズ、クリークイエローの3色。ラベンダーは
草勢強化のために相互交配を行った中で分離してきたものです。


血筋的には同じものですが、上記系統とは結果が全く違いますね。これが交配の興味深いところです。


この系統も「焼け」の遺伝子を持っていますので継続していくとどこかで出現してくると思います。

志方系
志方系

(ドリームワンダー・ブルー×ビビ・アステカ焼け)後代系統


赤紫っぽいところはもっとローズが乗っています。


父親は市販品種からの選抜で、焼けていない部分縁を取り巻いたでブロッチ覆輪ならぬ、焼け覆輪?の系統です。


ブロッチが焼けているものとブロッチ以外が焼けているものの交配後代は、見事にどっちにも別れています。

志方系
志方系
志方系
志方系

(雅夢×大ちぢれ)後代系統


おじいちゃんの代にドリームワンダーの血を引きます。これももっとローズ色を帯びています。


雅夢がブロッチの品種だからでしょうか。


小さいながらもブロッチがあり焼けています。また、一部ベインが焼けている個体もあります。

(酒呑×金蕊)後代系統


どちらもおじいちゃんの代にドリームワンダーが関わっています。


上から2番目を除いてドリームワンダーじゃないけど、ドリームワンダーです(笑)。祖先返りしたみたい。


でも、こちらの方が草姿は整っています。ひとまずはセルフで種採って次代を確認ですね。


これ自体はどうにもならなくてもドリームワンダーの系統維持のためには使えそうです。

(酒呑×雅夢)後代系統


ローズ色です。焼けは見事に出ましたが全体でもう花とは呼べない感じ。それくらいの焼け。


何とか見れるのはこの個体ぐらい。


焼けも限度を越すとどうしようもありません。

志方系
志方系
志方系
志方系

(ブラックちぢれ星×とんぼ玉)後代系統


ブラックちぢれ星は言わずと知れたおちあいけいこさんの育成品種です。ブラックの奇花!


この奇花は遺伝性があります。ですから使えばすぐわかる。(笑)


でも、やはりこの花型が魅力ですので、別の色などでこの形を再現するしかありません。


これはオリジナルと呼べなくても結構!それでいいんです!(笑)



で、志方さんからの希望。「焼けとちぢれはほしい!」


インパクトのあるものがご希望のようです。インパクトがほしいのだったら思う存分やらせてもらいますよ!!(笑)


人が違えば花も違う。多くの方が参画してくださるので、パンジー・ビオラの世界がどんどん広がるんだと思います。


で、これらの親株の一部は作品展で展示の予定です。


パンジー・ビオラ作品展のご案内はこちら

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11972817739.html

江原リスペクト!

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作品展用、および採種親株の植え替えがようやく終わりました。花柄摘み、枯葉取りがこれまた大変で疲れた…(笑)

作品展用は、後はなんとか回復して元気に花を咲かせてくれるのを祈るばかりです。

さて、群馬県の高澤フラワーファームさんからも親株が帰ってきました。

群馬県に行ったのは一昨年。

その時のブログはこちら

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11730337508.html

江原さんの品種の多様性に衝撃を受けました!!

その時に親株を分けていただいて交配し、お世話になった高澤さんに種を送りました。

それが親株となって帰ってきたという訳です。

江原さんの系統の基本コンセプトは「市販品種パンジー・ビオラの交配から始まったこと」、そして「その多様性が魅力(一つの花型、色に固執しない)」だと考えます。

そこで行った交配が、江原さんの系統に現在の市販品種を掛けるということ。つまりもう一度市販品種の血を入れるということです。

江原さんはこれはやらないだろうし、基本コンセプトからも外れません。

で、戻ってきた花たちがこちら

江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト
江原リスペクト

江原リスペクト


江原さんの系統を使うのであればこれしかない名前です!リスペクトは「尊敬」の意味。


なかなか画像では伝わりにくいのですが、色の深み(複雑さ)が違います。


これは30年余り積み重ねられた色のせいなのでしょう、きっと。(カメラの方の色調整はなんとかできました・笑)


高澤さんもえらく気に入って、またこちらでも数名の方に見せたら高評価。「更に進化させてほしい(より魅力を引き出してほしい)」とのご要望です。


う~ん、これが難しい。


映画に例えればこれは原作ものの脚色。江原さんの原作を脚色した映画は好評だった訳です。


で、2作目を作れという話です。2作目には原作がなく、1作目を原作にして脚色をしろという展開。


基本コンセプトに添えば、これらの親株同士の交配で進めて、多様性を広げていけばOKなはず・・・。


なんですが、そのやり方がどうも自分の中ですっと落ちてこない。


なぜなら、それだったら原作の焼き直し程度。原作に忠実に脚色したところでそれ以上のものはできないんじゃないの?って思うんです。


基本コンセプトと脚色。この原作の脚色はどうあるべきか・・・。


この狭間で花を見るたびに悩んでいます。どのようにしたら江原さんの系統の魅力を最大限に引き出すことが出来るのでしょうか。


はたから見ればどーでもいいことかもしれませんが、こんなところにこだわっているんですよ(笑)。


まあ、これらの花を見ていれば。花が教えてくれると思います。


で、これらの一部も作品展に並びます。実物を見たい方はぜひどうぞ!!


パンジー・ビオラ作品展のご案内はこちら

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11972817739.html

ちょっと宣伝!

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一昨年、栃の葉書房さんの山野草マニアックスで6回連載した「平成三色すみれ考」、再び連載開始です!


ただし、新シリーズは連続ではなくて年に一回のペースとなります。


タイトルも一新!と行きたいところですが、「新・平成三色すみれ考~それは日本人の花!~」と少々の変更(笑)。


ありがたいことに出版社さんへの問い合わせが数件来ているとのこと。


そこでブログで紹介しておいてほしいとのご要望がありまして、ちょっと宣伝させていただく次第です。

山野草マニアックス

前シリーズ「平成三色すみれ考」の掲載本NO.28~33です。


書いている内容は、


NO.28 Part1「山野草のように」 極々小輪系、バニー、ラビット系について

NO.29 Patr2「古典植物のように」 焼け、切れ弁、抱え咲き、反転咲き、斑入り葉について

NO.30 Part3「より豊かに華やかに」 八重咲きについて

NO.31 Part4「人口の美」 フリル、ストライプ、覆輪、ベインについて

NO.32 Part5「人類後代のために」 コーソン系、宿根ビオラ、原種について

NO.33 Part6「夢は未来を」 最新系、グリーンとブラック、栄養系について


これを全部読んでいただければ、平成のパンジー・ビオラについて能書きを言えるようになります(笑)。


ですが、残念ながらすでにNO.30までは完売(涙)。残り部数もわずかですので、興味ある方はお早目にお求めください!


栃の葉書房さんの「山野草マニアックス」情報

http://www.tochinoha-shobo.com/sansobessatu/maniacs/maniacs.html

山野草マニアックス

で、こちらが新シリーズの構成原稿。ここで最終確認を行います。


とてもきれいな構成にしていただきました。


内容は、前シリーズでは取り上げることが出来なかった「ブルーイング」と「重複系」についてです。


昨年末の忙しい中、老体?に鞭打って書かせていただきました。ホント、頑張ったと思います(笑)。

山野草マニアックス

画像も多くの方にご協力いただいて充実した内容となっております。心より感謝!


「本当にこれがパンジー・ビオラ?」という色合いが紹介出来ていると思います。

山野草マニアックス

文章は枕草子で始めさせていただきました。はてさて、どのような展開になりますか・・・。


どうぞ、奥深いパンジー・ビオラの世界をのぞいてみてください。


さて、この文章が掲載されるのは


2月12日発売 山野草マニアックスVol.42でございます!


「新・平成三色すみれ考~それは日本人の花!~」


どうぞよろしくお願いいたします!


栃の葉書房さんのホームページはこちら

⇒http://www.tochinoha-shobo.com/


神戸ビオラ

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作品展開始まで1週間を切ってしまいました・・・。


徐々に気持ちも焦ってきています。また、今回は業界の有名な方々も来てくださるとの連絡が入り、今から緊張気味でございます(笑)。


本当に多くの方のご協力で開催できてる作品展。


昨日は岡山のKim農園さんと北海道の滝野すずらん公園さんからも展示の苗が届きました。一部は親株レンタルです。


そして、横浜植木さんからもすでに届いています。


最近は、なぜか宮崎ではあまり流通のない一連のバニーシリーズ。


この「バニー」の登場があって現在の「ラビット型」の流行があります。この品種が現在のビオラに与えた影響は大です。


あまり見かける機会がないのならなおさら皆さんに見ていただかねばなりません。


送っていただい箱を開けた途端ビックリ!これがまた、びっくりするほどの進化を遂げていました!

神戸ビオラ
神戸ビオラ
‘フルール’

ホワイトが咲き進むとピンクを帯びるチェンジングカラーの丸弁のバニー。とても色合いが優しくて可愛らしいです!

バニーシリーズとは別タイプになるそうです。


昔はこの様な花型は「馬面(ホースフェイス)」と呼ばれていましたが、現在ではほとんど使用されることがなく「丸弁バニー」などど称されることが多くなりました。


ね、「バニー」って花型の名称も変えるくらいに影響大だったわけですよ。

神戸ビオラ
神戸ビオラ
神戸ビオラ

‘バニーオレンジ’


やっぱりこれはすごいですね!


何がすごいってオレンジ色でバニーを出したってことです。


パンジー・ビオラの育種をやっている人ならお分かりでしょうが、出すのが難しいのがオレンジ色なんです。だから、オレンジ色の品種、特にビオラは品種数が少なく、花型も単一でしょう?


このオレンジ色、他の色との交配では消えてしまって出ないんですよ。


オレンジ色が何とか再現できるのが、イエロー、ホワイトとの交配。これも必ず出るというものでもなく、まずは再現できる系統(個体)を探さなければなりません。


で、F1で再現できてもF2でも再現できるとも限らない。


オレンジ同士ではオレンジなので、そのビオラから細弁タイプを繰り返し拾っていくルート。


これらを複雑に絡ませ、時間を経なければたどり着けないところなんです。


ですから、オレンジの通常とは違った花型はこの状況を踏まえてみていただけるとその価値がお分かりいただけると思います。

神戸ビオラ
神戸ビオラ

リトルバニー‘ブライトパープル’


極々小輪へ進化のバニーです!とにかく色がよくてかわいい!

神戸ビオラ
神戸ビオラ

リトルバニー‘パープルフェイス’


これもまた小さくてかわいい!顔がありますね!



で、やっぱりすごいのがこれっ!!

神戸ビオラ
神戸ビオラ

リトルバニー‘ティーレッド’


画像はちょっとくすんでいますが、ブラウンを帯びたレッドの極々小輪バニー!レッドに見えます!!


なんたって、レッドもこれまた出すのが難しい色!理由はオレンジと同じです。


ですから、これは世界最小のレッド!世界最小ですよ、これが日本で出来たんですよ!!


衝撃を受けました!感動を覚えました!いやー、素晴らしいです!


極々小輪の育種から始まった平成のビオラの歴史。ついにここまで来ました。


ちいさきものはいとうつくし 平成のものはさらなり


どうぞ、作品展でその進化をご覧になってください!


パンジー・ビオラ作品展のご案内はこちら

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11972817739.html

Kim農園さんから

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作品展、あと1週間を切りました。


今日は雨、外の作業が出来ないので資料、リスト等の作成にピッチを上げています!


さて、昨年から本格参加の岡山のKim農園さんからも苗が届きました!


ちなみにKim農園さんのブログはこちら

滝川のほとり⇒http://ameblo.jp/kazabanaarb/

Kim農園さんから

苗のつくりは多くの方から高評価!品種の磨き上げも素晴らしいものがあります!!


画像はやっぱり、ブルーが強め、トータル的にもっとピンク~ローズを帯びています。それを踏まえてご覧になってください。

すこしあかりて

‘すこしあかりて’


かすかにローズを含んだパープルのビーコン。この色を表現するのはとっても難しいです(笑)。ぜひ実物を見てください。


その揺らぎの色合いがとても人気の品種です。

キャンティ小春

‘キャンティ小春(ドワーフVar)’


ピンク~ローズシェードのストライプ、フリル~フリンジの中小輪です。


その名のとおり、キャンティーの血を引いていますが、より小輪になり日本的な華やかさを持つ人気品種です。

バブルリング
バブルリング

‘バブルリング’


ダークブルーのシェードにホワイトのピコティー(覆輪)。このピコティーを「バブルリング(泡の輪っか)」に見立てています。


一見すると笈川さんの‘フレアブルー’に似てますが、花の大きさやフリルの程度などまったく違います。


笈川さんの血筋とは全く違うところから交配選抜されていますので、違うのは当然ですね。

初恋、ゆれる
初恋、ゆれる

‘初恋、ゆれる’


ブルーのフェイス覆輪のラッフル。フェイス覆輪ですので、株ごとに覆輪の幅が違います。


かつてサントリーさんから販売されていた「初恋ビオラ」のもとは江原伸さんの系統。その系統とおちあいけいこさんの系統との交配後代です。


花型の上品さはおちあいけいこさん由来ですね。

寧波

‘寧波’


オレンジの小輪フリル。神戸ビオラさんの項でも触れましたが、オレンジは出しにくい色です。


これは現在最小のオレンジフリルの品種ですね!お見事です!!

ホーン立花

‘ホーン立花’


コーソン系の血を強く引く品種です。草姿の雰囲気が違いますし、とにかく「香り」が普通のビオラじゃありません。匂いスミレみたいな香りと言ったら伝わるでしょうか。


花色、花型が地味なので他の品種と混ざるとどうしても影が薄くなりますが、最近はこの品種を高く評価する方も出てきました。


様々なビオラを見てきた方が最終的にその価値が分かる品種だと思います。

春雷

‘春雷’


‘春桜色’からKim農園さんが選抜されたスター咲きのパープルストライプ。


花弁は切れていないのですが、所々に「鉤(棘のような突起)」があるという大変レアな品種です。


この「鉤」は切れ弁とリンクして登場しましたが、「鉤」だけでも存在しうるということを証明した品種でもあります。


ご来場の際はそのあたりをよく観察されてくださいね。

満天
満天

‘満天’


Kim農園さんといえば、これも代表種かもしれません。ブロッチ覆輪の品種です。


このブロッチ覆輪は上弁にブロッチを広げるのが大変難しいもので、そのため種苗会社はまず取り組みません。


ですからとても貴重なのです。また、これは園芸植物(人工物)としてのパンジーの美の頂点でもあります。


ブロッチの安定、早咲き等を目指して選抜交配をされているKim農園には頭が下がります。


是非ともその苦労の跡をご覧になってください!

さて、以下はKim農園さんのスタッフさんの品種です。


昨年は、ブリーディングネームの「Akazukin」参加でしたが、「これって商品名?お店の名前?」と皆さん少々混乱傾向(笑)。


今回からご本名の「いわたひろみ」をネームとして使用されます。Kimさんとはまた違ったタイプでとても興味深いです。

Lull

‘Lull’


画像がぼけててすみません。ホワイトから淡くピンクを帯びる外巻弁のバニーです。


外巻弁というのは花弁が後ろの方にくるんと巻いてしまうことです。私の‘黒すずめ’をご存じの方ならわかると思います。あんな感じの花型です。


神戸ビオラさんの‘フルール’に色変わりの様子は似ていますが、より濃く変化して花も大型です。

チーク
チーク

‘チーク’


極小輪の厳密にいえばフェイス覆輪の品種ということになるでしょうか。


淡いローズの縁取りが全体に広がる個体も含まれます(2番目画像)。これも色が変わってくる品種です。


2品種とも女性好みだと思います。なかなか、画像では伝えきれないのでぜひ実物を!



以下はレンタルの親株です。

いわた系親株

いわた系親株

いわた系親株

いわた系親株

いわた系親株


どのようなものになっていくのか、来年が楽しみですね!


続々と展示作品が搬入されています。昨年にもまして話題作いっぱいの展示会になりますよ!!


パンジー・ビオラ作品展のご案内はこちら

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11972817739.html


また、とっとり花回廊さんでもパンジー・ビオラ展が開催されますよ!

その情報はこちら

⇒http://www.tottorihanakairou.or.jp/site/page/hanakairou/topics/pansyviola/


はな回廊ピロポロLAb

⇒http://blog.zige.jp/piroporo/

北海道からも

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作品展、徐々に搬入が進んで体裁が整いつつあります。(汗)

展示準備
まず入っては「江原リスペクト」。
展示準備
そして、大牟田さん。
展示準備
石川さんも。
展示準備

Kim農園さん(右)と石村さん(左)。


搬入がまだの分もありますので、すべてが終わってからまた最終調整となります。


また、ご紹介文も作成中で~す。間に合わなかったらゴメンナサイ。その分は私の喋りでつなぎますので。(笑)



さて、全国各地からご参加いただいている作品展。一番遠くは何と北海道から参加していただいています。


北海道でもパンジー・ビオラの展示会が滝野すずらん公園で行われていることは皆さんご存知でしょうが、その担当者の桐口雄さんが育種をされているんです。


また、岐阜の花フェスタ公園の展示会にも参加されています。


まだ始められたばかりですので、品種は少ないですが特徴的なものが生まれつつありますよ。

展示

では、北海道生まれの花たちをご紹介しましょう!はるか遠くからいらっしゃ~い。

滝野ブルー
滝野ブルー
滝野ブルー

‘滝野ブルー’


すずらん公園のイメージカラーはブルー。公園のイメージビオラとして育成中のものです。個体によって揺れがありますが、ブルーイング発色の個体はまさしく公園のイメージブルーです。

グリーンミニ
グリーンミニ

‘グリーンミニ’


色味がうまく再現できていませんが、ブルーみの強い淡いグリーニッシュの小輪ビオラです。下の‘ネオンミニ’の変異種。


一口にグリーニッシュと言ってもその表現方法は人それぞれ。


石川さん、大牟田さん、コウロギさんとも違うグリーニッシュです。実物を見てください。ホント勉強になります。

ネオンミニ
ネオンミニ

‘ネオンミニ’


これもうまく再現できていませんが、実物はもっとピンクを帯びています。それにブルーイング発色がわずかに加わっています。これは逆にデジカメだと分かりやすいですね。


名前の由来は熱帯魚の「ネオンテトラ」から。そう聞くと花色がイメージしやすいと思います。

極小輪
極小輪

極小輪(未命名)


こぼれ種から出現したとのこと。原種ではありませんが、ビ・アルベンシスの形質を強く残しています。


これがあれば、極々小輪系の幅を広げられますね。

夜空
夜空

‘夜空’


夜空に映る街の明かりをイメージしての命名。育成中とのことで、いろいろ分離して葉色が黄緑の個体や反転咲きの個体も出ています。


反転咲き、ボロボロ出ますね。きっと皆さんが反転咲きを見つけられる目になったからだと思います。


皆さんこの花たちをよーく覚えておいてくださいね。育成中のものは次回はさらに磨きがかかります。


一つの花の変化、そして育種者の成長を見られるというのもこの作品展ならではの醍醐味です。


さて、作品展2月1日(日)から開始です!!皆さんのご来場をお待ちしています。


パンジー・ビオラ作品展のご案内はこちら

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11972817739.html

第7回作品展始まりました!

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遂に第7回作品展、始まりました!


な、何とか準備の方は間に合いました。でも、まだいろいろ調整がありますのでそれは最終日までには完了すると思います(笑)。


作品展も第7回目となりますが、今回がこれまでで最多の参加者となります。その為、かなりの充実度!


ここに来ていただければ間違いなくパンジー・ビオラの最先端の情報を得ることが出来ると思います!

第7回作品展
手書きのポップを作っていただきました!
第7回作品展

おちあいけいこさんの展示。


いまだに勘違いされれるのですが、作家の落合恵子さんとは別人。その為、最近のブリーダー名はひらがなで「おちあいけいこ」と表記されています。

第7回作品展

高澤フラワーファームさんからの「江原リスペクト」。評価高いです!


絶対に今秋のデビューをお願いします。江原さんの基本コンセプトにしたがってビオラの多様性を発信する(Mix)方向が断然いいと思います。

第7回作品展

桐口雄さんのはるか北海道からの参加。

それを説明すると皆さんビックリされます!

第7回作品展

アイデアルフワラーの大牟田尚徳さんの展示。


皆さん、色、形に大注目です!!

第7回作品展

石村あさみさんの展示。


ベインに特化した作品群が興味深いです!!

第7回作品展

Kim農園さんの木村靖さんとスタッフのいわたひろみさんの展示。


男性と女性、全く違った二つの系統があるのがこれまた興味深いです!!

第7回作品展

石川園芸さんの石川智樹・泰子さんの展示。


以前紹介した「ガクの花弁化」の個体が2個展示されています。外国の昔の図版に罹れていた花とそっくりのものが出現!


個人的にはこれこそが「伝説の花」です!!


何とか復活できないものかと図版を見た時から思っていました。その実物がここにあります!!ぜひ、奇跡の花をご覧になってください!!

第7回作品展
見元一夫さんの展示。明るい色合いの世界が広がっています!
第7回作品展

志方農園の志方俊之さんの展示。


この花を覚えていてください。来年はさらに進化しますので!!

第7回作品展

村冨文明史昭さんの展示。


今年はあの人気品種の‘桂鈴’が都合により参加できませんでした。そこで、私が系統維持している‘ひなこまち’を展示しています。可愛い花ですよ!

第7回作品展

バタフライガーデンさんの山内昇一さんの展示。


明るく色目の世界。市販品選抜の系統が見事です。


育種って素晴らしい材料がないと無理と考えられている方がいらっしゃいますが、これを見れば市販品の選抜でも十分に広げられるということがわかります。

第7回作品展

植田光宣・寛子さんの展示。


明るく華やかな色目の世界が広がっています。

第7回作品展

上垣笑子さんの展示。


今年は交配苗をメインに展示されています。

第7回作品展
わずかながらもコーソン系です。
第7回作品展

平塚弘子さんの展示。


焼けの最新系が展示されています。どんなものか興味深いでしょう?

第7回作品展

藤田伸也さんの展示。


相変わらず‘こみかん’は最強!(笑)。それよりもひと回り大きい‘キャンディポップ’はパステル調の色合いで可愛らしいです!

第7回作品展

北村恒明さんの展示。


斑入り葉に特化した作品は見事としか言いようがありません!!

第7回作品展

今回もやります。金屏風!(笑)


これを見て頂ければパンジー・ビオラが日本人の花になったことがすんなりと分かっていただけると思います!


この他にも参加者はいらっしゃいますよ!!それはぜひ会場へ!!


第7回作品展、本日2月1日から2月8日まで開催しております。2日(火)は定休日です。


私は期間中会場におりますが、圃場の管理のために離れている時間帯もございます。会っていろいろ聞いてみたいとご希望の方は前もって日時をメールや電話でお知らせいただけると対応できると思います。


よろしくおねがいします。


さあ、作品展始まりましたよ!進化し続けるパンジー・ビオラをその目でご覧になってください!!


多くの方のご来場をお待ちしております。


作品展の詳しい内容はこちら

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11972817739.html

日本的な設えの中に

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第7回パンジー・ビオラ作品展開催中です!ようやく折り返し点に来ました。


おかげさまで一般の方々よりも業界関係者の方々、それも大御所の方々にご来場いただいている展示会となっております(笑)。イヤー、本当にありがたいです!


連日の説明と準備の疲れで早々にバテ気味ではありますが、元気注入で最終日を迎えたいと思います。


さて、金屏風展示がもっとアップで見たいとのコメント。

金屏風展示

こんな感じになっております!


はて、パンジー・ビオラを金屏風の前に飾る・・・。一体なぜこのような展示をしているでしょうか?


平成のパンジー・ビオラの大きな特徴は、「日本(人)の花」になったということ。


パンジー・ビオラは外国から来た花です。当然、それはその花の美の基準(西洋の美意識)も伴ってきます。


つまりは導入時からその西洋の美の基準で育種されてきたパンジー・ビオラが、平成になって初めて日本人の感性、美意識によって育種され始め、遂にその花が登場したということなんです。


日本人の美意識で育種されたものが「焼け」であり、「反転咲き」、「枝垂れ咲き」、「極々小輪」、「細弁(バニー・ラビット)」等である訳です。


では、それを証明するにはどうしたらいいのでしょうか?


そこで日本の様式に当てはめてみることを考えました。


金屏風に緋毛氈というコテコテの日本の晴れの舞台の様式。


それに古典園芸植物のオモトの鉢に東洋ランの鉢、そしてカンノンチクの鉢というこれまた様式鉢に植えて晴れの舞台に乗せてみる。


ここで違和感があればそれは違うということです。


ご覧になってください。どうでしょうか?

金屏風展示
オモトの鉢に焼けの‘ドリームワンダー’
金屏風展示

同様の組み合わせ。

金屏風展示

カンノンチクの鉢に‘ドリームワンダー’。

金屏風展示
同様の鉢に極々小輪の‘ののはなコーソン’。
金屏風展示

東洋ランの鉢に反転咲き、枝垂れ咲きの‘真宙’。

金屏風展示

見事に日本の様式の中にはまっています!はまりすぎるほどです!


市販品種ではこうはいきません。


と、言うことは間違いなく「日本人の花」になったということです。床の間に飾れるパンジー・ビオラが出来たということです!


この展示方法、何度もやっているので今回もやろうかやるまいか迷いました。でも、やっぱりこれは直接見て頂かないとそれが伝わりません。


そして、やはり今回も見てくださった方は非常に納得してくださいます。


そう、パンジー・ビオラは日本人の花になったんです!


作品展、8日(日)までやっております。どうぞ、その目でご覧になって納得してください!

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