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移植、少しずつ・・・

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今回は台風一過、すっかり秋めいてきました。

 

こころなしか、植物も暑さから息を吹き返してきたみたいです。

移植も空き時間を見つけて少しずつやっています。

 

一棚に約4回のポッター作業、前回は3ポッター分の移植を済ませたのですが、残り1ポッター分を仕上げました。

移植したものは、徐々に大きく・・・。

 

今は根張りの段階で、根が張ると株が急に大きくなってきます。

一番初めに播いたセルトレイ。

 

発芽の少ないものはひとまず残して様子見。今頃から発芽してきているものもあります。

 

様子見は約一か月。それ以降は未練を捨てて片づけます。

自家採種分はこんな感じでぽつぽつと発芽してくる場合が多いです。

 

市販の種は発芽率(発芽する割合)、発芽勢(同時期に発芽する性質)の厳密な基準をクリアしたものだけが流通します。ですので、見事に発芽するわけです。

 

でも、自家採種はそれが崩れてしまいます。

最後に播いたセルトレイ。

 

発芽が進んできました。用土の上に白いものが見えますが、これはカビではなくて雑草の種。強風のせいで道端に生えているものが、大量に吹き込んできています。もう、大変!(笑)

ポット播き分。同じ日に播いても発芽に時間差があります。

 

この時点で発芽していないのは望み薄ですね。

ポット播きの欠点はつい播きすぎてしまうこと。

 

昔の種だし、発芽するかどうか分からないのでつい多めに・・・。と、こうなります(笑)。まあ、うれしいことではあるんですけど!

 

こう密集していると徒長してしまいますので、本葉一枚ぐらいが広がった時点で早めの移植しなければなりません。

 

さてさて、こちらも発芽してきました。

リコリスです!

 

これは昨年播いたもの。リコリスは最初に土の中で小さな球根になって、種まきの一年後に発芽してきます。

 

この時期に出葉するのはプミラやラティフォリアなどの血を引く交配が多いです。

フリージアも発芽してきました。種が出来たのでつい・・・(笑)。

 

本当にいろんなものを播いています(笑)。


今日の圃場2019.9.30&移植の続き

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いよいよ明日は消費税率引き上げの日。

 

朝方はささやかな抵抗でホームセンターへ日用品の購入に(笑)。お客さんも結構多くて、洗剤などの棚はスカスカのところもありました。

 

そして圃場へ。今日の圃場の様子です。

こぼれのコスモスが咲き始めました!幾分これで見栄えはよくなるかも(笑)。

 

一番最初に植えたのは‘オレンジキャンパス’でしたが、こぼれ種からはオレンジは咲かず、ピンクに。

 

何も手を加えずそのまま咲いて、種が落ちて、また咲いての繰り返し。

ピンクにも変化が出てきています。

ピンクからホワイトが出て、これも咲き方に変化が・・・。

今年はローズも出現!

ローズアイが強いものも初出現!

 

こうなると手を加えずにどこまで変化するかを追わなきゃいけません(笑)。

ハウスの前のマルバアサガオ。これもこぼれ種です。

 

まあ蔓が伸びるわ伸びるわ、いろいろ植えてある上全体に覆いかぶさっちゃいました。

 

以前読んだ本に、「雑草並に繁茂する」と書かれてあって、なるほどこういう事ねと実感した次第(笑)。

 

さてさて、苗の状態は、

ポット播き苗、ぎりぎりの状態になってきました。これ以上置くと徒長するばかりです。

 

ですので、すぐに移植しなければなりません。

ポットから抜いて、根や茎を傷めないように1つずつ分けていきます。

 

涼しくなって来れば大丈夫ですが、暑い時期にこれをやるとダメージを受ける場合があるので要注意!

 

これがポット播きの移植の一つの難点でもあります。

本来は9cmポリポットに1本植えですが、発芽が良すぎて数が多いのは2本植えにしました。

 

大きくなればこれをまた2つに分け植えることも可能です。

ポリポット12ポット分、棚の半分強の移植になりました。数多すぎ!(笑)

残りはセル分を移植して1棚終了!ラベル立ち方が全然違います!(笑)

セル4枚はほぼ終了!でも、まだ6枚が残っています。

 

どんどんポッター作業をしなければいけませんが、残りの棚には他の植物が置いてあって、まずはその移動から始めないといけません。本当に順番順番です!(笑)

移植ほぼ終了!

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よーやく台風が去って天候が安定してきました!でも、まだ暑い・・・(笑)。

圃場のコスモスも一気に開花してきています!季節はどんどん移ろっていくようです。

アシダンセラが今頃。この種、今ではグラジオラスに分類されています。

 

さて、パンジー・ビオラの移植、ほぼ終了しました!

現在、約3棚半で、残り分を加えると今期は2000強ポットぐらいにはなりそうです。まあ、これくらいが一人で管理できる数量でしょう。

 

わずかながらの残り分がこれ!

移植した後からぽつぽつと生えてくるんだもの・・・。

 

本来でしたら、発芽勢の選抜を兼ねて遅く出るものは拾わない方がいいのですが、やっぱり出てくると拾わずにはいられません(笑)。

 

で、ラベル落ち。花が咲くとどの交配系統か分かる場合もありますが、分からないものも多いです。

 

また、親株としていいのが出たりするんですよ、これに。それで悩むことも多々あります(笑)。

 

さてさて、ようやく遮光ネットを外すことが出来ました!今期はいろいろあってだいぶ遅めです。

外す前。50~80程度の遮光です。

外した後。

 

画像だと分かりずらいでしょうが、だいぶハウス内が明るくなりました(笑)。

 

天候不順で光線不足。若干葉色も薄かったのですが、これで回復してくると思います。

リコリスも最後に・・・

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最近は「秋バテ」という言葉があるようで、どうもそれになったみたいです(笑)。

 

やらねばならないことが山積み、おまけに秋の何かのアレルギーも始まってくしゃみや目のかゆみなんかも。気が滅入る・・・と、言う訳でブログのUPもままなりませんでした。

 

でも、今は回復傾向です(笑)。

 

と、そうこうしているうちにリコリスも終盤。最後の花が咲きだしました。

リコリス・オーレア(オーレア)

 

リコリスの最後を飾る種類になります。ちなみにこの個体はリコリス・ネリネ品種保存会より「中国オーレア」の名称で入手したもの。

 

リコリスにはイエローの原種が数種あり、とても似ているので判別が難しいのですが、あるポイントを押さえれば簡単に判別がつきます。

 

オーレアは、まずは総苞(花を包み込んでいる部分)の色と形。緑色でとても細長い形をしています。

 

蕾は細長くてやや緑色を帯びています。

 

葯の色は白、めしべは蕾の中で折りたたんでであります。そして、よく増える(笑)。

リコリス・オーレア(オーレア)

 

こちらは球根が販売されているインド産のオーレアです。

 

上記の個体と特徴がほぼ一緒。

 

と言う訳で、最初の個体はこのインド産のオーレアと同じ種類のものだとだいぶ経って分かりました。

 

観察と情報。一つの種類が「何か」ということは、その判別までに結構時間がかかるものなのです。

 

さて、パンジー・ビオラの移植が終わったので、リコリスも17年播きの球根の植え替えを始めました。ひとまず芽が出ている分だけです。

弱いものはどんどん消えてゆきます。開花まで先は長いが頑張って育ってほしいものです。

プミラ×ロックンロール

 

斑入りの個体(左)が生き残っていました!

 

種を播くと斑入りや黄緑葉が出てくる場合があるのですが、これが弱くて残らない場合がほとんど。このまま開花まで行ってくれたら、貴重なものになります!(笑)

アルビフロラ×オーレア・ラティフォリア(中国産オーレア)

 

アルビフロラは不稔性ですが、丁寧に交配すると種の採れる場合があります。

 

ただ、不稔と言われている種類は種が採れても発芽しなかったり、発芽しても弱くて育たなかったりする場合が多いです。ですので、交配利用は実用的でないとも言われています。

 

でも、そう言われるとやってみたい(笑)。

 

この個体は葉にラティフォリアの特徴が見えて元気そうじゃありません?開花まで行けるかも?

 

ちなみにオーレア・オーレア(インド産オーレア)は稔性があります。今のところ増殖性はきちんと遺伝しています。

今日の圃場 2019.0.16

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台風の被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

本当にひどい台風でした。連日のように映し出される惨状に心が痛みます。パンジー・ビオラの無料配布には被害が出た地域からも多数の応募があり、それらご縁のあった方々に被害のなかったことを祈るばかりです。

 

どうか、一日も早く通常の生活に戻れますように。

 

さて、宮崎はふっと香る匂いに見上げると、

キンモクセイが咲き始めていました!もう、そんな季節になったのですね。

圃場のコスモスはもう満開を過ぎました。

 

寒くなると逆に元気になるのが、マルバアサガオ。

ハウスの前のこぼれ種は更に絡みついて花を咲かせています!普通のアサガオはだんだん弱ってきているのに、こちらは本当に元気です!

 

昨年は暖冬で、12月ぐらいまで咲いていましたからね。霜が下りなければ、きっと越冬しますよ、これ。

帰化植物のヒメアサガオもいつしか入り込んでいます。違う種類同士の交配親和性も調べてみたいのですが、そこまで辿り付けません。どなたか挑戦してください?(笑)

 

さて、ハウスの中は

天気が安定してきたので、今のところ順調に育っています。

成長の早いものはこれくらいの大きさに。今月末には蕾が上がってくるかもしれません。

フリージアの実生。

 

芽が出てきて、毎回気付きます。「あ、播きすぎた」と・・・。

リコリスも本格発芽してきました!プミラの交配種に黄金葉が出ていますが、育つかどうか・・・。

オーレア・ラティフォリアを使った交配はやはりはも大きめ。

今年もリコリスの種まきは続いています。ここから何株が開花に至るのでしょうか?

 

先が分からないことばかりですが、やらないと次に繋がっていきません。

 

何事も「継続は力なり」ですよ!

講演会のお知らせ&開花報告いただきました!

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すっかり秋の気配となりました!

 

さて、来週になりますがパンジー・ビオラの講演会をさせていただくことになりました。

来週の10月27日(日)、宮崎市のフローランテ宮崎で行われるフラワーとアートのイベント「ハロウィンプラス」。

 

盛りだくさんのパフォーマンスがある中での講演です。

 

Aステージで11:00から1時間程度。パンジー・ビオラについて平成の歴史と令和のこれからの内容になります。

 

そして、講演で一番皆さんが興味を持たれている交配の実際も行います。今回は花が咲き始めているので選抜のポイントまで踏み込めそうですよ。

 

地元で久々の講演になりますので、興味のある方は是非ともご来場くださいませ。また、気軽にご質問などもどうぞ!

 

 

さてさて、本当にパンジー・ビオラの季節到来です!

 

宮崎は串間市、親子で交配を楽しまれているUさんから開花報告をいただきました。

今期の無料配布種子からの開花。例年以上に様々な花が咲き始めているとのこと、令和元年にふさわしいMix と言っておりましたので、そうなっているようで安心しました(笑)。

 

そして、ご自身の交配系統。

長年交配を繰り返して、目指していた青染み(ブルーイング発色)の個体が出たと、とても喜んでいらっしゃいました!

 

本当に優しい色合いの系統です!

 

さらに磨きを掛けられると、より個性が際立ってくると思います。

そして、ベイン系統も!

 

ベイン(網目模様)はどちらかというとあまり女性には好まれない模様だったのですが、女性が手掛けることによって女性好みのベインができることが平成の終わりに証明されました。

 

それに触発されてたくさんの女性の方がこの模様に取り組まれていています。

 

令和の時代は、さらに女性の感性が反映されたパンジー・ビオラが登場してくるに違いありません。本当に楽しみですね!

 

そしてそして、これらの実物を今回の講演会に展示していただけることになりました!!

 

もっともっと地元の方々にパンジー・ビオラの魅力を知っていただきたい!宮崎は個人育種ビオラのその大きな流れの一つなのですから。

 

たくさんの方々とお会いできることを楽しみにしております。是非ご来場くださいませ!

Kim農園さんからも開花報告!

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季節はどんどん進んで、キンモクセイの足元はオレンジのカーペットになっています。

 

さて、岡山県のKim農園さんからも開花報告をいただきました!

 

今年は天候に恵まれたようで昨年よりも生育スピードが早かったとのこと。すでに出荷の時期を迎えているようです。

 

Kim農園さんは苗作りも見事ですが、系統のバリエーションが半端なく豊富!本当に“迷う”楽しみがあります。今年はどんな感じで迷わせていただけるのでしょうか(笑)。

 

さて、近年は交配に興味を持たれる方が本当に増えてきました。先日も有名な園芸番組で交配テクニックを紹介しているくらいに盛り上がっています。

 

ですので、Kim農園さんの画像をお借りしてその説明をさせていただきたいと思います!本当に分かりやすくて貴重な資料です。

 

以下は、Kim農園さんのオリジナル系統でベージュアプリコットの品種を母親として使った交配。

 

母親(種子親)はすべて同じですが、父親(花粉親)が違うとこうも変わるということに注目して下さい!!

父親はくすんだ感じのブルーパープル。

 

手前は交雑していないようです。奥に、父親由来の花色が出ています。

父親は丸弁のピンク。

 

こちらも父親に似た個体が出ています。母親の揺れが伝わっている個体はいい感じです!

父親はベージュパープルビーコンに小ブロッチ。

 

父親よりも色合いが優しくなりました。加えて小さめのブロッチが出ています。

父親はライトブルーのフリル、矮性。

 

ピンクブルーのグラデーションになりました。注目すべきは矮性が伝わっていること。これはF1で行けるかもしれない(笑)。

父親はくすんだライトブルーのフリル。

 

上記とは全く別の系統で、くすんだ分ブラウンが強くなっています。

 

ね、興味深いでしょう?父親を変えるだけで子供がこうも違ってくるんですよ。

 

これらの組み合わせは、母親の花型や雰囲気を残して色や形(フリル)のバリエーションを狙ったものです。

 

で、その目的にかなうもの、またそれに近いものを拾ってこれから磨き上げていくということになります。

 

花色は絵の具で混ぜ合わせるようにはいきませんが、アプリコットやブラウンの中間色はかけた相手の色が乗るような傾向が見られます。

 

以下も同じパターン。母親はローズぼかし(小ブロッチ)の小輪ビオラです。

父親はパープルブルーのバニー。

 

前面は交雑していません。奥に父親に影響を受けたブルービーコンのバニーが出ています。

父親はブルーパープルの細弁。

 

奥にその色が出ています。パープルは遺伝性が強い色で、掛けた相手の色を塗りつぶしてしまう傾向があります。

父親はコーソン系のレモンイエロー。

 

イエローも強い色で、母親の色合いを全部消してしまいました。バイカラーの個体が多いですが、これは父親が潜在的に持っていたバイカラーの形質がここで出てきたと考えられます。

 

また、父親の這性の性質が伝わっています。もしかすると香りも伝わっているかもしれません。

父親はイエローのバニー。

 

上記とは違って上弁がブルーのピコティぼかしとなりました。小ブロッチは母親由来でしょう。

パープルのラビットを掛けたのですが、交雑なし。母親そのものです。

 

交雑していないこともたまにあります(笑)。

父親はイエローの極々小輪、這性。

 

これも母親を打ち消す感じに。上弁に点々からバイカラーピコティへの幅があります。

父親は濃ローズのバニー。

 

ローズも出すのが難しい色です。パープルのビーコン(ぼかし)ですが、ローズっぽさにはなびいていますね。

 

花型の傾向としてはその中間、例えば丸弁と細弁では縦長弁(馬面・ホースフェイス)に、フラット(平面)とフリルでは弱い揺れ(ウェーブ)になる傾向があります。

 

ただそれは均一ではなく幅がありますので、そこから目的に近いものを拾うということになります。

 

そして、記録が大事です。

 

下の交配では、イエローの子供の結果だけ見ると親がどのようなものか分かりませんが、記録があるとそれが分かります。

 

そして、一旦隠されていますが、潜在的にはローズぼかしの遺伝子を持っているので、それが何処かの段階でまた現れる可能性があるということが分かるのです。

 

記録を付けることによって、求めたい形質がイメージが来た時に親の組み合わせを考えることが出来る様になります。

 

でも、結局はやってみないと分からないんですよね(笑)。

 

これらたくさんの交配と長年の交配の繰り返し繰り返しで、新しい花達が生まれてくるのです!

 

大変な作業ですが、新しいものに出逢える楽しい作業でもあります。

Kim農園さんからも開花報告! 2

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前回のUPはとても興味を持っていただいたようで、良かったです!

 

こんなに分かりやすい画像を見られることなんてそうそうありませんから(笑)。

 

と、言う訳で今回もその続きです。皆さんの今後の参考になることを希望します。

 

以下、同様に母親は皆同じ、Kim農園さんオリジナルのピンクの丸弁です。

父親はライトパープルの丸弁極小輪。極々小輪のラベンダーとクリアピンクの交配で得られた個体です。

 

丸弁は伝わっていますね!

 

実はピンクも作るのは難しい色です。他の色と交配するとパープルやローズに戻ることが殆どです。

 

苗数が少ないのではっきりとは分かりませんが、数あればわずかにローズくらいは分離したかもしれません。

父親はネオンローズ。ピンク3系統を使った交配でしたが、ピンクは出現せず・・・。

 

でも、ピンクの遺伝子を持っていたので一部ピンクが分離しています。

 

実はピンクとローズは関連性があり、ピンクの中にローズが分離する品種があったりします。ピンクからローズは分離しますが、ローズからピンクが分離するのはあまりありません。

父親はコーソンの血を引くピンクの丸弁。結果としてピンクが出ているので、ピンクの固定度が進んだ系統だと思われます。

 

固定度の高いピンクとピンクを重ねているのでピンクが出やすいのは当然ですね(笑)。

 

母親よりも色の濃い個体が出ているようです。

父親はピンクフリルのパンジー。

 

フラット(平面)とフリルではフリルの方が出やすい傾向があります。フリルは好まれる方が多いですが、実はフラットの方が出すのが難しいんですよ(笑)。

 

大体、結果はその中間の揺れとして交配計画を立てる訳ですが、実際は揺れには幅があります。後はその中から目的に添う揺れを拾って磨き上げます。

 

以下、母親はブルーにホワイトのピコティ。と、言えばあの品種ですが敢えて名前は言いません(笑)。

父親はローズブラウンホワイトピコティにベイン。

 

ピコティ同士の交配、それにベインを加えたらどうなるか。

 

ベインは伝わりましたが、ブロッチやベインくずれになってしまいました。ここからベインを目指すのかそうしないのか・・・。悩むところではありますね(笑)。

 

それでも変わった感じの色合いのものが出ていますので、こちらに乗り換えるっていう方向性もありです!

父親はライトローズパープルにクリームピコティ。実はこの個体、母親にブラウンレッドのピコティを交配した個体になります。

 

ですから、一種の戻し交配ですね。

 

同じ品種が2度使われていますので、ピコティの出現は高く、母親の雰囲気を残して別の色が出現しています。いい感じではないでしょうか。

父親はピンクフリルのパンジー。

 

フリルのピコティ狙いですが、結果は見てのとおり・・・。

 

ピコティを目指すならばもう一度ピコティと交配するといいかもしれません。でも、これはこれでフリルが伝わって個性的は花色も出ているようですので、選抜でもいいかもしれません。

 

以下、ディープブルーのビオラ。

父親はコーソン系の血を引くパープルのラビット。

 

綺麗なディープブルーが出ています。

父親はくすみライトブルーのビオラ。

 

くすみはパープルに繋がるのでしょうか?母親はブロッチはないのですが、父親に小ブロッチがあるために伝わっています。

 

これも個性的な色合いのものが出ていますね。

 

以下、ホワイトにブルーのピコティ、ラッフル。と、言えばあの品種ですが、これも名前は言いません(笑)。

父親はパステルアプリコット&イエロー。4品を使った交配系統です。

 

上品な感じのピコティフリルの変異を狙った交配になります。

 

わずかにそれに近いものが出てはいますね。

父親はクリームにブルーピコティの市販品種のビオラ。

 

市販品種を使うとお行儀はとてもよくなります。ただ、個性的にはやや弱まります。

 

ピコティの小輪多花を狙ったもので、わずかながらも拾えそうです。そこから磨く・・・。

 

ただこれらはF1。

 

分離の法則により、F2はかなりばらけることが予想されます。

 

でも、拾ったものと同じようなものが再現できれば固定化は割とスムーズです。

 

また、組合せにもよるのですが、F1そのままで固まってしまうことも意外とあります。


Kim農園さんからも開花報告!3

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今日はKim農園さんから販売分も含めて親株候補が届きました!

 

拾いたいものがありすぎるのですが、全てを拾う訳には来ません。数の制限を決めて選抜。1次2次とようやく選ぶことが出来ました。約2時間の作業で、とても疲れました(笑)。

 

何を考えて選んでいるのか?と聞かれることがありますが、それはもろもろ。

 

まず、皆さん選ばれるのは完成(に近い)タイプ。花色花型、株バランスなどがまとまっているものですね。

 

まあ、それも選ぶんですが、どちらかというと完成形よりはこれから何かこれまでと違う変化が得られるのではないかと思われるようなものを選んでいます。それは色であったり、花型であったり、その予兆を探している訳です。

 

そして、一株そんな株が見つかれば、それをお互いに高め合う相手を・・・。

 

そんなことをぐるぐるぐるぐる考えているので時間も体力もかかるんです(笑)。

 

今回は交配組み合わせのリストなしで選びましたが、リストがあれば血筋も考えてしまうのでもっと時間がかかったことでしょう。

 

でも、お陰様で「株さえあればどうにでもなる」と、言えるくらいにはなりました(笑)。

 

さて、好評の前回の続きです。

 

母親はアプリコットのやや大柄丸弁ラビット。

父親はグリーニッシュブラウンのやや細弁。

 

パープルブラウンに傾きました。でも、そのブラウンにアプリコットがかすかに見えます。

父親はアプリコットイエローフェイスの小輪這性。原種のアエトリカを使ったF1個体になります。

 

花は小輪で、アプリコットからラベンダーまでに広がりました。Kim農園さんも興味深いと言われていた交配。

 

これまでかなりの交配画像を紹介しましたが、良く揃っているものとかなりばらけるものがあるのにお気づきでしょうか?

 

これは父親の固定度に由来します。つまり、父親が固定度が高いと揃い、そうでないとばらける傾向が強いということです。

 

ばらけさせることでこれまでにないようなものが出てくる可能性がある。

 

個人的には交配の面白さはこちらにあると思います。まあ、ここからまとめるとなると遺伝子が複雑なので苦労しますが・・・(笑)。

父親はオレンジ同士を交配したオレンジのフリル。小ブロッチフリルはその1品種の特徴が出ています。

 

オレンジはとても出しにくい色です。他の色を掛けると消えてしまいます。

 

でも、イエローを作る時にオレンジを使うとややオレンジに傾いたイエローが出来ます。これちょっとしたテクニックですよ(笑)。

父親はラベンダーのストライプ。

 

ストライプは消えてしまったようですが、ライトローズ~パープルのいい感じの色が出ています。

父親はパープル&イエローで花型はハートみたい。この花型の個体はとある系統の中で見つけたものです。初めて見たので変異個体だと思いますが、とても特徴的だったので使ってみました。

 

個人的にはその変異個体のバックボーンが見えました(笑)。

 

母親に近づけていくと、より個性が際立ってくるんじゃないでしょうか。

父親はイエローの極々小輪。これ、お分かりだと思いますがよく使っています。

 

結果は似たような感じですね!(笑)

 

以下、母親はピンクの細弁になります。人気品種ですが、敢えて名前は書きません(笑)。

父親は落合さんの血を引くラベンダーのスター咲き。

 

 花型を重ねています。ピンクとラベンダーではやっぱりパープルになりますね(笑)。 

父親はアプリコットイエローの小輪這性。R1927と同じです。

 

父親は同じで母親違い。

 

同様にばらけていますが、こうも違うものかと興味深いです!

父親はイエローの極々小輪這性。R1932と同じものです。

 

これは母親が違ってもさほどの変化はありませんね。父親の遺伝子恐るべしでしょうか(笑)。

 

さてさて、これらの交配苗。お店に入荷しました。拾いたくても拾えなかったもの多数。一点ものですので興味ある方はお店へお急ぎ下さいませ!

 

さてさてさて、日曜日(27日)はフローランテ宮崎での講演会です!11時から、Aステージで。

紹介記事⇒https://ameblo.jp/pansy-tane/entry-12537592992.html

 

宮崎で育種を楽しまれている方々、Kim農園さん、コウロギノブコさんの品種も展示します。また、一部は販売もありますよ!

 

多数のご来場をお待ちしております!!

講演会へのご参加ありがとうございました!&Kim農園さんからも開花報告!4

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27日の講演会には多数のご参加ありがとうございました!

 

初めての大きなイベントのことでスタッフさんも右往左往・・・。また、場所も複雑な作りで座席が近くか、遠くかの場所で、遠くの方からはモニターは見づらかったのではと思います。すみませんでした。

 

それでも60名ぐらいの方が来てくださったようです。講演、そして交配の実際と興味を持っていらっしゃる方の多さにとても嬉しく感じました。

 

好評だったので、本決まりではありませんがパンジー・ビオラの作品展をここでもやってみたいとのお言葉をいただきました。

 

今回は若干の不手際もありましたので、もしそう言ったことになれば挽回をしたいと思っています(笑)。

 

本当にご参加ありがとうございました!

 

さて、こちらも好評のKim農園さんの続き。「なるほどこうなるのか」のお言葉多数です(笑)。

 

以下、母親はレッドブロッチ覆輪にレッドブロッチを掛けた個体。レッドのブロッチです。

父親はレッドタイガーアイを使ったブラウンベインの個体。

 

ブロッチとベインは関係性があるので掛けてみましたが、やはりベインの再現は難しくブロッチベインくずれ止まりになっています。

父親はベイン3系統を使ったローズブラウンベインに覆輪の個体。

 

ベインに繋がりそうなものは出ていますが、こちらもブロッチ止まりです。

父親はベイン3系統とブロッチ覆輪の交雑で見事にベインが出た個体。

 

こちらもベインに繋がりそうなものは出ていますが、ブロッチ止まりです。でも、花色は個人的には好み。

 

いっそベインではなくて、濃い目のアプリコットにローズパープルのブロッチという今までになり色合わせ狙いでもいいかもしれません。

 

ベインに注目が集まっているのでベインを狙ってみましたが、やはりベインは難しいですね。でも、難しいからやる意味があるとも思います。これからです!(笑)

 

以下、母親はパープルのブロッチ覆輪。

父親はベインとブロッチ覆輪を掛けた弱めのイエローのベインの個体。

 

実はこちらもベイン狙いですが、やはり難しい。

 

ベインを狙えそうな花も出ていますが、もう一回ブロッチ覆輪に戻してもいいと思います。でも、それよりも変わった形の揺れ(フリル?)が出ていますので、これを追及した方がいいような感じもします。

父親はテラノ・フルーツパンチ×フリズル・ブルーでローズブラウンに下面(側唇弁)だけにベインの個体。これは大人の事情はなくて公表することが出来ました(笑)。

 

明らかにテラノ由来の丸弁が出ていますね。全体像を見ると孫の代にはベインが分離してくるような気がします。

父親は3系統のベインの交配でローズブラウンベインに覆輪の個体。R1907と同じです。

 

父親はほぼフラットなのですが、子供には揺れが出ています。

 

ベインに繋げられそうですが、それよりも渋めの色合いのブロッチラッフルに興味を持ちました。

 

目標を定めたらわき目も振らずに一直線というのも大事ではありますが、その場その場で目標を変えていくのも大事です。しなやかにしたかかに。

父親はラベンダーにベインでフリンジの個体。

 

これもベインに繋げられる花が沢山咲いています。

父親はブラウンにきれいにベイン入った個体。R1908と同じです。

 

よくばらけました。ブロッチ覆輪、ベインに繋げられそうな花が出ています。

父親はレッドタイガーアイ。ブラウンベインのビオラ、市販品種です。

 

結果を見ると市販品種のベインはどうも強そうです(笑)。

母親は白地にラベンダーの覆輪、ラッフル。父親は4つの系統の交配種ですが、具体的な花色と花型の記載を忘れています。

 

ただ目的は分かって、フリルのピコティの変異狙いです。パープルビーコンのフリル個体がいい感じです。

 

以下、2交配はこの具体的な記載忘れの父親を母親にしたものです。子どもの様子からこの個体はローズの花色かなと推測されます。

父親はくすんだレッドビーコンのビオラ。

 

ビオラを使ったので花はビオラサイズに。面白い色合いが沢山出ています。

父親はローズのフリル。

 

ですのでローズ~ライトパープルのフリルのバリエーションになりました。いい感じ!

母親はライトローズベインのラッフル。父親はブラウンのベイン。

 

これは子供にきれいなベインが出ています。揺れが加わることで、これまでとは違ったベインになっています。

 

ベインのフリル、これからの方向性の一つですね!

母親はホワイトにラベンダーのラッフルに原種を掛けた個体。ライトパープルの面長の個体です。

 

で、父親が母親の原種を掛ける前の個体。

 

ですので、戻し交配でもあります。元に戻って花型そのままで花色や模様のバリエーションが広が

りました。

母親はホワイト地にローズのブロッチの個体。父親はR1907と同じです。

 

両親はやや似かよっているので、その範疇でばらけているのがわかります。

母親はネオンカラーの要素を持つピンクのビオラ。父親はローズレッド。

 

子供はパープルローズとなりました。ネオンカラー傾向があります。

 

これは記録を見るとネオンカラーの遺伝子を含んでいるので後代でネオンカラーが出やすいということが分かります。

 

花だけ見るとその狙う特徴が隠れてしまうことがありますが、記録を見れば何が隠されているか分かります。ですので、記録は本当に大事です。分かっていればそれを引きだす作戦も立てられるのですから。

 

以上でKim農園さんからの開花報告は終了です!

 

今年も貴重な親株たち届きました。さて、ここから何を拾ったか。それはまた後日にご紹介したいと思います(笑)。

今日の圃場 2019.11.1&圃場への植えこみ始めました!

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もう11月、今年も残り2カ月になりました。と、私も皆さんと同じコメントです(笑)。

 

やはり11月ですね、朝夕は肌寒くなりました。でも、宮崎。日中は日が差してくるとまだまだ暑いくらいです。

 

さて、ハウスは、

一気に苗が大きくなってきました。この用土に変えてから、こんな形の育ち方です。

Kim農園さんからの親株。とにかく“これから”のものを選びました!

交配苗に花が咲き始めました!

 

今年はいつもより1週間早めに播いたので、やはり開花も早いです。ただ、暑い時期の育苗と遮光ネットを外すタイミングが遅れたせいでしょうか、やや徒長気味です。

咲き始めた花達。まだ、これといったものはありません。まあ、咲き始めはそんなものです(笑)。

 

葉が触れ合うようになったのでスペーシングをしなければなりませんが、ハウスにはそのスペースがありませ

ん。

 

という訳で、圃場に植え込むことにしています。そこで育てて開花確認、そこから親株を拾う段取りです。

 

でもでも、圃場は、

コスモスが満開!なので、すぐに植えこめる状態ではありません(笑)。

 

まずはここの片づけをしなければ始まらないのですよ、これが・・・。

コスモスを全部抜いて、

圃場の脇に積みこみ。通りがかりのおばちゃんに「えれ肥が効いちょったんじゃろ(とても肥料が効いていたんだろう)」と言われるくらいの嵩になりました(笑)。

 

これに丸1日。

そして、今日は残っていた枯草や雑草を抜いて畝立てです。

 

本来ですと肥料を撒いて耕運するのですが、ふかふかにすると昨今の大雨で流れ出してしまうので今は不耕起です。畝だけに肥料とコガネムシの幼虫がいるので薬を散布しています。

休み休みの作業で、なんとか夕方には1列は植えることが出来ました。ここまで2日がかりです。

 

でも、反対側はまだ手付かず・・・。まだまだ先の長い作業になりそうです。がんばらねば!です(笑)。

今日の圃場 2019.11.5

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朝夕はすっかり寒くなってきて1枚ほしい宮崎です。ですが、やっぱり宮崎、日中に日が照るとまだまだ汗ばんでしまいます。ホント、体調管理が難しいです。

 

さて、植え込みの方は空き時間を見てはどんどん植えこんでいます。

 

ですが、歳のせいでしょうか、息が切れる・・・(笑)。

 

今のところ、何とかここまではハウスから運び出すことが出来ました!

2棚は終了!

3棚めも半分ぐらいはなんとかいっています。これにあと半棚ですが、先は長い!もう一度床づくりをしないといけませんので(笑)

ノゲイトウはまだまだ元気!肌寒くなって色がより冴えてきました。

昨年よりも植えこみスペースを若干広げました。

 

通りがかりのおばちゃんたちが「また、みごちなるわあ(また、見事になるわ)」と言ってくれるのでそれが励みにはなりますが、座っての植えこみは腰が痛いやら肩が凝るわでホント大変(笑)。

 

こちら側は目途が立ちましたが、収まらないのでもう一面が残っている・・・。頑張るしかないですね!

 

連日の天気と気温で開花もさらに進みました。

ネオンカラータイプ

極小輪で複雑な色合い。

プリムローズの花色

イエローのラッフルタイプ

完成される前の丸弁(笑)

極々小輪で更に複雑な色合いが出ました!

これまた、ちょっと違ったイエローのラッフル

ブルー&ホワイトの細弁(馬面)

ずんぐりしたバニー型

綺麗な色合いの細弁

チェンジングカラーのラビット?

おやおや、似たものも出ていますね(笑)

 

日ごとに咲く花は交配する方々の一番の励み。これを見たくて大変でも続けているんです!

 

また、開花が揃ったら交配の結果をご報告しようと考えています。これが皆さんの一番興味のあるところですからね!(笑)

エボルベスタート!

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本日からお店はパンジー・ビオラフェアの始まり!

アナーセン⇒https://anasenn.exblog.jp/

 

他イベントで「きなり」さんの服の販売、ツアーの見学の方の一行と、開店からたくさんの方々にご来店いただきました。ありがとうございました!

 

すでに、Kim農園さん、群馬のサトウ園芸さん、見元園芸さん、コウロギノブコさん、秋田緑花農園さん、石川園芸さんは入荷して、かなりの姫たちはお嫁入り(笑)。

 

そして、小林のアイデアルフワラー(大牟田尚徳さん)のエボルベも入荷しました!今年はやや遅れているとのことで、第一弾の入荷です。

これは入荷のほんの一部(笑)。

 

「色彩の大牟田」と言われるだけあって、年を重ねるごとに色も深みを増しているように感じます。とにかく複雑で言葉では表現できない色合い。

本当にどう表現していいか分かりません。

また、一部多弁咲きも混じっていて、これはもう望む人にとっては“当たり”です!(笑)

 

エボルベ、今期はブルー系にもシフトしていますが、基調はローズ、レッド、アプリコットの明るい色でしょう。これが大きな特徴(個性)でもあります。

 

ここまで複雑になっているのにまだ進化があるのかというと、これがあるんですね!

イエローからローズのグラデーションに微かな吹雪。

画像ではわかりにくいですが、ブルーを含んだブラウンに微かなストライプ。

青染み(ブルーイング発色)のラベンダーに微かな吹雪。

 

これら令和の時代に向けて、新しい兆しの見えた個体もありました。

 

そして、

ベージュレッドにスプラッシュ。飛沫模様の絞りです。これも伝わることが分かってきました。

 

そしてそして私が一番感動したのが、

オレンジレッドのストライプ、スプラッシュも加わっています!こんな色合い他にないですよ!

 

実はこの花模様の兆しは平成の終わりには見えていました。そして、何とか次につながることも分かってきました。ただ、確率も少なく株の性質等もまだまだ手を加えていかねばならないとのこと。

 

オレンジレッドはみんなに元気を与えるビタミンカラーです。

 

大災害に始まった令和ですが、何かこのビタミンカラーがみんなに元気を与えられるような気がしてなりません。

 

そんな想いを込めてエボルベ、令和の時代もさらに進化していくと思います。

秋にもスイセン咲く!

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すっかり季節も変わりました!木々も色付き散り始めて晩秋の風情です。

 

ずーっと晴天続きなのはいいのですが、そろそろお湿りが恋しくなってきました。圃場に植えこんだ苗が萎れ気味になっているものもありますので。

 

さて、引っ張ってきたアサガオも種採りは終了!庭に出るとスイセンが咲いているのに気がつきました。

 

そう、原種スイセンの一種は秋にも咲くのです。

原種スイセンのビリディフロラス

 

その名前のとおり「緑色の花」です。小輪でおまけに緑色なので咲いていることに気付かないことも良くあります。今年は見付けられてよかった!(笑)

 

スイセンと言うと「匂い」ですが、この原種はこちらの「臭い」です。時期的にハチやチョウではなく、ハエを呼び寄せているのでしょうね。

 

そして、このビリディフロラスを使った交配種がこちら。

オータムジュエル

 

原種のジョンキルとビリディフロラスの交配になります。原種同士の組み合わせで春咲き×秋咲き=秋咲きになるのが興味深いです。

 

ビリディフロラスよりもやや大きめで黄みを帯びた緑色、匂いは好みが分かれますがジョンキルに近づいてはいます(笑)。

 

原種スイセンは管理を要するものがありますが、この2種はとても丈夫で普通に育てられてよく増えます。

今日の圃場 2019.11.15

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宮崎も寒くなりました。コウロギノブコさんの五ヶ瀬町の今日の朝はマイナス気温を観測しています。

 

いよいよこれからは気温は下がるばかりですね。そう考えるだけで寒くなってきます(笑)。

 

さて、ハウスの中の残りの苗。

もう少しなのですが、圃場への植えこみもまずは圃場の床づくりをしなればなりません。

 

既に植えこんだ反対側の圃場はまだまだ手つかず・・・。

夏場は一度除草剤をかけたのですが、こちらはノゲイトウが繁茂。これが少しは他の雑草を押さえています。

先日、空き時間を見つけてここまではしました。

 

今日は朝から残りを片づけて畝立て、植え込みまで行ければと始めましたが、まあ大変!細かな草やスギナを抜くのに思いのほか手間取ってしまいました。

日暮れも迫って何とかここまでは仕上げました。疲れましたが、段取りはできたので植えこみは以降スムーズに行けると思います。気分的にはほっと一息です(笑)。

既に植え込んであるところは順調に生育、朝の画像です。勢いを付けるために一雨がほしいところ。

雑草じゃありません。こぼれの大根。

 

頂き物の辛味大根、数年前に余ったものを植えていたらすっかり圃場に居ついてしまいました(笑)。

 

天気も良く気温も高めなので花もどんどん咲いてきています。

いい感じのものが咲いてきましたよ!これから楽しい日々が始まります!!

 

咲き揃えば、今度は記録、親株拾いです。記録は大変ですけど、これが重要なんですよ。

原種のカルカラータ。

 

今になってようやく発芽してきました!1か月半ぐらいかかっています。やはり発芽温度(気温)ですね。

 

原種も選抜すると高温でも発芽するようになってきますので、今回入手した種は自生種に近いものだと思います。


今日の圃場 2019.11.17&植え込み終了!

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何事もあともう少し、というところで終わってしまうととても気になるものです。

 

圃場の植え込みも気になって気になって(笑)。

前回はすっかり暮れて写真写りも良くなかったので、再度朝に撮り直し。

 

ここまで植えこんで時間切れでした。

 

昨日は気がせいて朝から植えこみの開始!

ハウスの棚はすっかり片付きました!

成長の遅い原種を残すのみです。

 

で、圃場の方はじゃん!

ホント計算したように4列に収まりました!ハウスの水かけからも解放されて、これで気持ちもすっきりです(笑)。

 

後は開花を見て記録を付けて、親株の拾い上げ。どれくらいの数になるのか、現時点では見当もつきません。

 

ラベルの数だけ交配や系統がある訳で、まあ全て拾うことは無理ということは分かります(笑)。

 

さてさて、スペースが空くとそこには次のものが入ってきます。

 

とある生産者さんの親株候補をお預かりしました。

丸弁のバニータイプ

極々小輪系バニー

ちょっと変わった感じのバニー型

淡い色の極々小輪系

バニーイエローではない、イエローのバニー型(笑)

やや大きめのビーコンとブラック

淡い色目のフリルの細弁

ライトパープルストライプ、そしてバードフェイス

 

これらはまだ始まったばかりです。

 

さあ、ここからどんな風に進化していくのでしょうか?お楽しみに!(笑)

吉村農園さんもスタート!

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宮崎市の吉村農園さんから「開花し始めたので・・・」との連絡を受けて今日は圃場へ。

たくさんの花が咲き始めています!

 

実は吉村さん、数年前に育種に取り組んだのですが諸事情で休止。そして、今期本格的に再スタートとなりました!

 

一度経験しているだけあって、どのようなものを追及していくかがすでにこの時点で見えています。

 

特に生産現場ではテーマというかコンセプトとがとても大事。そして、それは自分で探っていかねばなりません。言い換えれば、この追求が育種というものかもしれません。

 

そこで、吉村さんの現時点での基本となるであろう花がこちら。

ブローインフィールド(野に風吹く)

 

つまりは植栽向き、花茎が長く風に揺れる風情を持った花達。花色はややくすんだ感じのラベンダーの上弁ぼかしです。

 

今までこのようなコンセプトでの交配、選抜はなかったように思います。植えこみ使うと本当に合うんです!

そのバリエーションのひとつ。すでに広がっています(笑)。

 

そして、それだけではありません。

ラベンダーピンクの小輪

パンジーサイズのパステルラッフル

今注目のベインも導入済み!(笑)中輪サイズのベインはまだまだありませんよ。

落合けいこさんの系統、ラベンダーシャープスター

落合さん系の交配。落合さんの血筋を繋いでいきます!!

そして、私は親株の一部をお預かり。

 

生産現場では選抜、採種はできても交配まではなかなか手が回らない場合が多いので、その一部分をサポートさせていただきます。

 

大牟田さん、コウロギさん、石川園芸さんともまた違う花達が宮崎に誕生しますよ!

 

応援よろしくお願いします!!

今日の圃場 2019.11.25 &交配用の親株

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久し~く乾燥していたので雨をお願いしていたら、日曜日は雷も鳴って大荒れ!少々降りすぎです(笑)。

 

そのうえ何やかんやあってブログも更新もままなりませんでした。

 

でも、雨のおかげで圃場の苗たちは潤った感じです。雑草も生えてきましたが・・・(笑)。

今日は10月ぐらいの気温だそうで、開花もどんどん進んでいます。

 

誰かに指示されている訳でもありませんので、どのような交配の種を播くのかはその時の自分の気分。

 

本来ですと、しっかりした形質を定めてを追及し続けていくことが大事ですが、反面その時の興味を大事にすることもライブ感みたいなものがあっていいんじゃないかと思ってここ数年はそんな感じです。

 

だから、決定打に乏しいのかもしれません(笑)。

 

そして、今期の興味の一つはバードフェイスと反転咲きです。

 

 

 

今一つ進展しないそのバリエーションを広げねば!  なんとかその交配の結果が出てきています。

 

でも、そんな個体が出ても次に繋げる(再現)ことがまだまだ難しいです。まあ、これは選抜を続けることしかできませんね。

 

さて、先日は仕事でアイデアルフワラーの大牟田さんのハウスへ。

 

わずかながら交配用の親株を分けていただきました。

これらは出荷に適さないということで除けてあった苗の中から選ばせていただきました。

 

もっといい苗があるのにで何でそこから?

 

大牟田さんは怪訝そうでしたが、私はこちらが大好き!(笑)

 

固定を目指した場合の親株であれば、断然生育のいい苗の方がいいのですが、これらは交配用です。

 

これら出荷に適さない何かがある訳で、それは調べられることなく廃棄されるもの。その何だか分からないものの中に使えるものがあるんじゃないか、そう思えて仕方がないのです。

 

そして、それを拾い上げ、価値を見出してきたのが日本の育種。八重咲き然り、切れ弁然り、青染み(ブルーイング発色)然りです。

 

人が探さないところにきっとまだ宝はあるんですよ。

 

ですので、出荷も終了の苗が売店さんに並ぶと色めきだってしまいます(笑)。

 

さてさて、あるのかないのか?まずは使ってみることですね。

R1年度種まき結果 萼羽

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ひゃ~、朝が寒くてたまりません。寒さは苦手、一気に機能と気力が萎えてしまいます(笑)。

 

まだ霜は降っていないので、これが本当に霜が降りたら・・・、想像もしたくありません。

 

さて、私は気力が萎えるのですが、パンジー・ビオラたちは本格始動。虫もいなくなりますしね。

 

日を追うごとに花も増えていきます。

余った畝に播いたホウレンソウも発芽!この時期に播いてもよほど寒くない限りはどんどん育つという宮崎です。

 

さて、今年はどんなものを播いたのかと花を見ながら思い返してみると、生産現場用にフリル系、バニー系、反転咲き系他もろもろ。そして、萼羽系もわずかに播いていました。

 

「萼羽(がくばね)」とは、萼が花弁に変化したもので、極めて珍しい系統です。

 

今のところ私の知る限りでは、石川園芸さんの系統、眞田じゅんこさんの系統、石村あさみさんの系統だけです(他にも出ているかもしれませんが)。

 

これは発見されて年数も浅いので進化もまだまだです。

 

昨年、石川園芸さんと眞田さんの系統をお預かりしたのでいろいろ交配を行ってみました。

 

 

 

眞田系×石川系

 

高確率で萼羽が伝わっています。特に上から3番目の個体の萼羽は大きいです。

 

お二方の中間タイプがこの系統に加わりましたよ。

眞田さんの系統

 

これはかなり以前から持っていらっしゃって選抜を続けれられている系統です。

 

で、この系統には面白い特徴のある個体が混じります。

分かりますか?

なんと、「距(きょ)」が3つあるんです!

 

距というのは後ろの出っ張りの部分のこと。通常はこれは1つなのです。これを見つけられた眞田さんの観察眼には脱帽するしかありません。実に細かなところまで見ていらっしゃる。

 

この変異、何かに繋がると思うのですが、まだそこを見つけられていません。

 

 

(萼羽×眞田系ローズビオラ)×萼羽

 

母親個体は眞田さんの交配、それに萼羽を“戻し交配”をしてみました。母親は萼羽ではなかったのですが、戻し交配によって萼羽が再現できました。それも大きくなって!

 

上から2番目の個体は、多弁化傾向があります。それで萼羽です。これから萼まで全部が花弁の花に繋がるかもしれません!

 

最後のパープルに個体は、これまでに見た中で多分一番大きな萼羽だと思います。

 

更なる変化を狙っていろいろな組み合わせをしてみました。

萼羽×(萼羽×眞田系ロースビオラ)

 

上記とは逆交配。不思議なことにこちらは出ていない。まあ、個体数が少ないのでそのせいかもしれません。

 

パンジー・ビオラの他家受粉の場合、多くはどちらも種子親にしてもほぼ同じような結果になるですが、時折違う感じになる場合もあります。

(萼羽×眞田系ローズビオラ)×石川系

 

残念ながら、第一段階ではわずかな兆し程度でした。

石川系×市販多弁咲き品種プリムローズ

 

多弁咲きは実は萼も数が多くなったり、複雑な形なったりするので組み合わせてみました。

 

結果は普通に戻る(笑)。

 

でも、戻し交配をすれば可能性が高くなることが分かりましたので、それを含めてこれらの中で交配を組み合わせ、萼羽の再現と更なる進化を狙っていこうと思います。

 

ただ、石川さんは萼羽の育苗(販売)はしばらくお休みとのこと。眞田さんにはこれらをお返しするので、さらに頑張っていただきたいです。

落合けいこさんの系統

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もう12月になったのですね!

 

やはり年の瀬、皆さん徐々に慌ただしくなってきている感じがします(笑)。

 

さて、落合けいこさん。自家採種分もほぼ底をついたということで、落合さんの系統を繋いで行こうと言うプロジェクトが本格的に始まりました。

 

今年の種まきの時、冷蔵庫を整理していたら、落合系の種を発見!5年前の種です。

 

私なりの系統維持が出来れば・・・と、種まき。発芽はうまくいってそれらの花が咲いてきました。

 

うまく繋がっているものあり、残念ながら交雑しているものありです。

シャンパンバタフライ

 

イエロー帯びたピンクのシェードの緩やかなラッフルが、この品種の特徴だったように記憶しています。

 

選抜は必要ですが、まあ繋がっているかなとは思います。

封筒には、オレンジホースシフォンとなっていますが、これは明らかに交雑。

 

この品種はオレンジアプリコットのシェード。わずかに分離する絞りの個体を残しておいたような記憶があります。

 

花粉親は分かりませんが、微かな絞りはあるので母親は間違いなくこの品種だと思います。

 

さて、どうしましょう?まだ、何株かは咲いていないので、それらを見てからですね(笑)。

パステルバタフライ・ピンククリームバイカラー個体

 

今のところ、一株だけ開花なので何とも言えず・・・。これも残りを見てから。

ピンクホワイトフェイスダブル

 

ローズに傾きましたが、この名前どうりの個体も出現して安心!繋げられます(笑)。

 

現在は割と多く見ることが出来る八重咲きですが、そのすべての原点はここ!

 

ここに至るまでにどれほどの時間と手間がかかったことか!それを思うと胸が熱くなります。

 

外国に八重咲きの育種の歴史はなく、日本で初めて八重咲きは完成されたのです。そして、それを完成させたのが落合けいこさん。

 

いまだに誤った情報のラベルを見かけますが、パンジー・ビオラを愛する方々はこの点を理解しておいていただきたいです。

 

さて、品種、系統維持はとても大事なこと。これらはたくさんの方々が参加されているようですので、ひとまずは安心。

 

ですので、私は私なりに落合系の可能性を探らせていただくことにしました。落合系内での交配の試みです。

落合系アプリコット×カナリア・フリル個体

 

チェンジングカラーでカナリアの草姿に似た個体が出ました。花型が落合さんぽいですね。

落合系ラベンダーピンクビーコン×カナリア・フリル個体

 

ラベンダービーコンで半カナリア草姿。より落合さんぽくしていければ・・・。

落合系カスタード×カナリア・フリル個体

 

レモンイエロー八重咲きで、半カナリアの草姿。

 

落合さんの系統は潜在的に八重の遺伝子絵を持っている場合もあり、またカナリアもわずかに八重咲きが分離するので八重咲きになったと考えられます。

 

八重の小輪化もいいかもしれません(笑)。

ラベンダースター

 

落合さんの系統の中で、コーソンの血を引くもの。それが確実に分かっている系統です。私の選抜。

 

こうして落合系は引き継がれ、進化していきます。

 

それも落合さんの系統の魅力があってのことですね。

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