あの大震災から1年が過ぎました。早かったような短かったような・・・、人それぞれの1年だったでしょう。
先週、今週とあの時の映像が繰り返し放映されていますが、その度に涙が流れ、胸が疼きます。
被災された方はその映像を見れない方も多いと聞きます。被災していない私たちでさえ辛いのですから、その心中は察するに余りあります。
「この大震災の記憶を子孫たちに伝え、安心して暮らしていける国土が築かれていくことを願う」が、追悼式での陛下のお言葉でした。
せめて被災していない私たちはその映像を見なければいけません。そして、検証をしっかりとしなければいけません。子孫たちの為に、再び尊い命を失わないように。
さて、寒さに逆戻りの宮崎ですが、春は確実に近づいてきています。
5~6年前に種を播いた桜が初めて今年花を付けました。何というタイミング。
実生の桜は数本あって花を咲かせたのは今のところ3本だけ。成長の良いものはすでに3m近くにもなっています。
で、なんの桜を播いたかと言うと‘暖地桜桃’。ところが、その1本が全く暖地桜桃とは違った花を咲かせているじゃありませんか。びっくりです!
暖地桜桃実生・ピンク個体
下向きに咲く形状やピンクの花色から、どうも‘寒緋桜’と自然交雑してたみたいです。葉っぱも同時に出るのは暖地、寒緋の性質そのものですね。
暖地桜桃実生
こちらは花色、香りなどから暖地桜桃そのものの個体です。親よりも実が大きかったり、甘かったりするとうれしいですがどうでしょうか(笑)。
種播きをしていると図らずもこうしてタイミングを選んで咲いてくれます。
確実に言えること。それは「種を播けば必ず花は咲く」と言うこと。
パンジーのようにわずか3カ月のものもあれば、桜みたいに5~6年かかるものもあります。長い時がかかっても、そこで種播きをしているからこの震災の1年後の日に桜の花が咲いたのです。
この国は桜の花の咲く国ぞ どんな場所でもどんな時にも
種を播く。必ず花は咲く。そう信じていろんな種をこれからも播いていきたいと思います。