Quantcast
Channel: ROKA BLOG
Viewing all 1284 articles
Browse latest View live

コウロギノブコさんレポート

$
0
0

12月。さ、寒い宮崎です(ブルブル)。


と、言ってもまだ自宅の近辺では初霜は降りていません。

とにかくここのところ天候が不順で、お日様が恋しくてたまりません。日が照れば宮崎はぐっと気温が上がるんですよね。


動きまわって、「寒みっ!」と大声出して体を温める日が続いております。


さて、先月の29日と30日は、なんとあの「ガーデン&ガーデン」の編集長さん自らが乗り込んできて私とコウロギさんの取材でした。


昨年、インディーズビオラの紹介をして下さったのですが、より踏み込んでの紹介をしたいとのことでのご来県です。


29日は私、そして30日は五ヶ瀬町に移動してコウロギさんの取材。その取材に同行してきました。


今年、‘碧いうさぎ’で大ブレイクしたコウロギさん。そのコウロギさんとは何者か?


さあさあ、皆さん、そのコウロギさんの圃場を紹介しますよ!!そんなブログはこれしかありません。さあ、ご注目う!!

ROKA BLOG-圃場
ROKA BLOG-圃場

前日は雨でしたが当日は晴れ。数日前には山には雪も降ったそうですが、ハウスの中は汗ばむくらいの暖かさでした。


花が咲き乱れています。

ROKA BLOG-取材

編集長さん、顔だしはNGとのことですので、肩なめで取材の様子を!


たくさんの品種やコウロギさんの交配作業の様子をカメラにたくさん納められていました。


また、コウロギさんにとっても本格的な雑誌の取材は初めてのこと。最初はやや緊張の感じでしたが、後半は育種にかける想いなどを丁寧に語られていました。


多くの品種、新品種などがありましたのそれをご紹介!!

ROKA BLOG-タイガーウィン
ROKA BLOG-タイガーウィン

‘タイガーウィン(Tiger win)’


市販品種のタイガーアイよりも一回り大きなベインの品種です。


ベインの育種をされている方はほとんどいないので、貴重な品種。


どちらかと言うとベインは男性的は造形なのですが、コウロギさんのベインは色合いもさることながらあっさりとシンプルで女性的になっています。「カラーが出る」それがコウロギさんの凄いところですね。


関西でとても人気だそうです。

ROKA BLOG-ゆりかもめ

‘ゆりかもめ’


クリーミーホワイトの細弁。コーソン系の交配種ですので香りがあります。この香りが花型と相まって上品な品種です。

ROKA BLOG-ラブソングズ

‘ラブソングズ’


花型、色合いにやや幅がありますが、ローズレッドの大バニーの品種です。唯一のバニーのレッド品種です。

ROKA BLOG-フリル

‘ノブコズフリル’


小輪のフリル、かなりの色幅があります。


小輪フリルのフリルは‘ミルフル’が代表的な品種ですが、ノブコさんのフリルはのびやかで柔らかい印象です。

ROKA BLOG-ルリタテハ

‘ルリタテハVar’


濃いブルー&ブラウンの細弁ラビットのビオラです。

ROKA BLOG-星きらり

‘星きらり’


イエローの抱え咲き、小輪ビオラ。


抱え咲きと言う新しい花型の提案。それが見事に提案されていると思います。可愛いです。

ROKA BLOG-苺っ子
ROKA BLOG-苺っ子

‘苺っこ’


苺っこはロースレッドからイエローまでの色幅がありますが、これはそこから分離しつつある「ゴールド」の色のタイプ。

いい色です。

ROKA BLOG-ハミングバード

‘ハミングバード’


ご存知、反転咲きの品種です。上側弁が上に反転します。


興味を持たれる方も多いのですが、いかんせん種が採れない。そのため、幻の品種となってしまいました。流通もほとんどないでしょう。


ただ、これを元にコウロギさんは次の段階に入っています。それがフリル反転の‘モンロースカート’。


昨年よりもさらに磨きがかかりました。勿体ぶりますが、それは作品展でご覧下さい(笑)。とにかく凄いですよ!


今回もとっとり花回廊(2月上旬)、すずらん公園(4月)の作品展に参加されますので、そこでも御覧になれると思います。


さて、デビュー前の花もありました。その一部をご紹介!

ROKA BLOG-切れ弁新花
上弁切れ弁の個体(未命名)

上弁を見てください。切れ込みになっています。この切れ込みがほぼ遺伝的に固まりつつあります。

また、この色合いもいいですね。
ROKA BLOG-ステンドグラス

‘ステンドグラス’(仮名)


なんとまあ不思議で美しい色合い。「ちょうちょうシリーズ」のニューバージョンです。


コウロギさん、ますます進化しています。今一番勢いのあるブリーダーさんの様な気がします。


さて、今回の取材は来年の秋の掲載となります。本格的にコウロギさんをご紹介する内容になりそうですよ。どうぞご期待ください!!


葉にも注目!

$
0
0

山野草マニアックスNO.29の「平成三色すみれ考 Part:2」でも書きましたが、最近は花だけでなく葉にも注目が集まっています。


それは色、形の変化です。色はカラーリーフとしての利用、形は表情や動きを付けるの選抜もわずかながら進んでいます。


さて、原稿には書けなかった最新のタイプをご紹介しましょう。

ROKA BLOG-おぼろ斑
ROKA BLOG-おぼろ斑
ROKA BLOG-おぼろ斑
ROKA BLOG-おぼろ斑
ROKA BLOG-おぼろ斑
ROKA BLOG-おぼろ斑

おぼろ斑


曲線的な斑で新芽の状態は薄緑で葉が展開するに従って緑が濃くなります。いわゆる後暗みですね。


暗めの色合いの寄せ植えに使うとぐっと効果的でしょう。


この系統は葉が主体ですので、花はこんな感じ。見たことがある方あるんじゃありません?


そう、スイーツビオラの‘ミルフィーユ’の自然交雑の種から出たんです。


で、そこから種採ってみるとまた出現、それもかなりの数。遺伝的に固定しそうな勢いです。


この系統はカラーリーフで期待できそうですよ。

ROKA BLOG-さじ葉
ROKA BLOG-さじ葉
ROKA BLOG-さじ葉
ROKA BLOG-さじ葉
ROKA BLOG-さじ葉
ROKA BLOG-さじ葉

さじ葉(匙葉)


変な形ですね(笑)。こんなものが出たらまずは捨てられちゃいますね。病気だ、害虫被害だと思われて。


でも拾っちゃいました。だって、スプーンみたいで形が面白いんですもの。これは初出現ですが、これから磨きをかけるともっと面白くなるんじゃないかとうきうきしてきます。


で、花はこんな感じ。おぼろ斑と一緒じゃん。


そうなんです。同じ‘ミルフィーユ’から出たんです。この品種、なんか持っていますよ。

ROKA BLOG-ぎざ葉
ROKA BLOG-ぎざ葉
ROKA BLOG-ぎざ葉
ROKA BLOG-ぎざ葉

ぎざ葉(鋸葉)


葉っぱがギザギザになっています。こんな形もあまり見たことないでしょう?


始めて目についたんで拾い上げました。これを磨きあげていくと、ニンジンみたいな葉っぱのビオラができるかもしれません。


そうなると面白いですよね。ニンジンかと見たらビオラだったなんて・・・。


株の形状は横ばい、花はこんな感じ。


わかるかな?何から出たのか。


そうサントリーさんの‘モコ’ですね。その自然交雑から出たんです。市販品種、不思議・・・。

ROKA BLOG-集合
ROKA BLOG-おぼろ斑
ROKA BLOG-さじ葉
ROKA BLOG-ぎざ葉

葉の集合写真。


こうして葉だけを見るとその特徴がはっきりと分かりますね。


ね、花も限りなし、葉も限りなし。パンジー・ビオラの世界は無限だと改めて感じます。


皆さんも葉にも注目して下さい。意外な発見があるかもしれませんよ!

PR: 【新登場】ScanSnap iX500

$
0
0
ファン待望の新モデルが登場!全てを一新した「iX500」 ★今すぐチェック>>

コウロギノブさんの‘碧いうさぎ’

$
0
0

宮崎市もようやく初霜、初氷。いよいよ冬の到来です。


寒い寒いと言っても、まだ五ヶ瀬町に比べれば大したことはありません。なんたって宮崎では一番寒いところなんですから。


で、この地で育種をされているのがコウロギノブコさんです!もう、皆さんご存知ですよね。あの‘碧いうさぎ’の作者です。


その‘碧いうさぎ’が今年大ブレイク!

多くの方が苗を探し回って、以前ほどはないものもまだ続いている状況です。いやはや大変な事になっています。


今回はこの品種を巡るエピソードをお話ししましょう。

ROKA BLOG-碧いうさぎ
ROKA BLOG-碧いうさぎ
ROKA BLOG-碧いうさぎ

‘碧いうさぎ’

さまざまな表情があります。

コウロギさんは前から育種はされていたのですが、本格的なデビューは5年前。デビューの品種は‘なのはに蝶々’でした。


第1回作品展の様子⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10218343617.html


第2回作品展の様子⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10440125836.html


年を追うごとに品種数は増えていきます。

それらコウロギさんのイメージを伝えやすくするために、それらの系統の一部は蝶の名前で構成を行いました。


例えば、基本形よりも大きなものは‘アゲハVar’であったり、系統は違うものの似たようなものは‘ルリタテハVar’などです。


ところが、どうしてもそのイメージに括られないタイプが出現してくる。それは、ルリタテハに似ているもののもっとシャープなラビット型で、上弁の中央部が濃いブルーになってメタリック光るタイプでした。


蝶々では当てはまる種類が見当たらない。


そこでひとまず「考えましょう(保留にしましょう)」と言うことになりました。


と、そんな矢先コウロギさんから電話。大阪の金久さんがそのタイプを指して「あおいうさぎをくれって言うんですよね」


それを聞いて花とその名前が見事に重なりました。で、「(名前は)それでいいんじゃないですか」と返答しました。


以外でしょうが、これがこの品種の命名秘話です。ですからこの品種の命名者は金久のお兄さん(おっちゃん?)と言うことになります。


「ええっ、そんな簡単なものなの?」と思われるかもしれませんが、あっさり、ぴったり決まる時は決まるもんなんです(笑)。


で、皆さんご存知、これは国民的アイドルの大ヒット曲のタイトルと同じ。なので、この「あおいうさぎ」の表記をどうするかが問題になってきました。


お兄さんの表記では「青いうさぎ」。これはこの国民的アイドルが法律に触れる行為をして大騒動になったための配慮。


でも、「あおい」は、「青い」、「蒼い」、「碧い」などの漢字がある。

「青い」は通常の表現、「蒼い」は表情が蒼ざめるなんてイメージがある・・・。しばし考えてやはり「碧い」しかないとの結論に達しました。

「碧い」には宝石の深い輝きの意味合いもある。それにイメージを託しました。


そこでこの表記でコウロギさんにお返ししました。


ご家族からもその事件でこの漢字は配慮した方がいいんじゃないかとの意見が出たそうです。


でも、コウロギさんも同意見。ご自身で漢字の意味を調べられて「外国人の目の色」の意味もあるとのことでやはり「碧い」の文字にこだわられました。


昨日の訪問の折に、この様ないきさつを聞いて「やはりこの人は“目”なんだ」と深く感動しました。


そう、あなたの頑張りを見ていてくれるビオラの“目”なんです。


上に表記された過去のブログを見ていただけると分かりますが、コウロギさんの育種にかける想いはぶれていません。

自分が辛い時に自分を見つめてくれるビオラの視線を感じることで元気になれた。だから、つらいあなたを見つめる目でいたい・・・。ビオラを通してあなたを応援したい・・・。


こうしていろんな人の想いが繋がって‘碧いうさぎ’が誕生しました。


で、ここで終わりじゃないのがこの‘碧いうさぎ’の凄いところ。これがさらに大きく繋がることになるのです。


今年2月の鳥取県のとっとり花回廊での品種展示会に参加、4月には北海道のすずらん滝野公園の展示会にも参加。どちらも人気コンテストがありどちらも1位の栄冠!!


更に、園芸雑誌の売り上げNO.1の「趣味の園芸」に取り上げられました。


そうなると皆さん、検索されること、されること。で、一気にブレイク状態です。


コウロギさんのところは忙しい時にはパートさんをお願いしますが、基本ご夫婦二人でされている状態。自ずから生産できる量は決まってきます。


また、この品種は完全固定ではありませんので、うさぎにならないものも半数近くは出るのです。


全ての皆さんのお手元に届けられないのを、コウロギさんは申し訳なく思っていらっしゃいましたが、こういう状況なのです。ご理解頂ければと思います。


さて、そんな‘碧いうさぎ’が大ブレイクの最中、今度はその歌を歌っていらっしゃった方が芸能界復帰の会見をされたじゃありませんか!!もう、びっくりです!


誰も想像だにしなかった事態です。まるでこの‘碧いうさぎ’が全てを引きよせたような気がしてならないのは私だけでしょうか?


あまりの偶然の連なりにそのことをコウロギさんに言うと「応援で来て良かった。あん人も苦労しやったかいですね・・・」との返答でした。ご苦労を乗り越えて来られたからそのようにシンパシーをもっておっしゃれるのだと強く感じました。


したことはいけないことですが、そのことによって育った環境などを白日に晒されるなどとても辛い目に遭われました。一番つらかったのはやはり子供さんのことでしょう。

ROKA BLOG-碧いうさぎ
ROKA BLOG-碧いうさぎ

‘碧いうさぎ’、コウロギさんの品種ですが、本当に多くの方の想いを集めて何か品種を超えるものになった様な気がします。


もし、国民的なアイドルの方の関係者の方がいらっしゃいましたら、「このような応援もされていますよ」とお伝え下さい。コウロギさんや皆さんの思いもきっと繋がると思います。

花時間

$
0
0

寒い日が続いている宮崎です。


自宅地域はマイナスを超えるような極端な寒さではないのですが、反対に上も上がらないので低温状態が続いているような感じ。

意外と底冷えの方がじわじわとこたえますね。「早く暖かくなってほしいぃ~」、冬も始まったばかりなのにそんなことを叫んでおります。


さて、エンターブレイン社から発刊されている「花時間 冬号」。

ROKA BLOG-花時間

ありがたいことに私のことを紹介して頂きました。感謝!


取材は昨年でした。もうすっかり前のことで記憶が定かではありません(最近特に・・・)が、寒い日だったような気がします。


朝早くからの取材で、その朝陽の中で編集長さんにビオラの説明。カメラマンさんも同行して撮影でした。

ROKA BLOG-ビオラ
ROKA BLOG-ビオラ
ROKA BLOG-ビオラ

「ビオラの詩」とのタイトル。


ビオラを使った寄せ植え、アレンジ、私の紹介、新品種の紹介で構成されています。見事な文章で紹介して下さいました。


当日以外にも都内での撮影もあり、その苗を送ってくれた「香り草のシンフォニー」の片山清美さんの名前も紹介されています。これ、見落とさないでくださいね!!


花はオシャレですが、オシャレじゃない私が載っている・・・。なんか花のイメージを崩しそうで微妙です(苦笑)。


みなさん間違ってもこの写真を虫眼鏡で拡大してみないでくださいね(笑)。

ROKA BLOG-ラナンキュラス

で、宮崎の花の特集もあります。実はこれがメインで来県されての取材でした。


宮崎の花として、「ラナンキュラス」、「スイトピー」、「ダリア」、「デルフィニューム」、「バラ」が紹介されています。実は宮崎って高品質の花の産地なんですよ!!


当然、ラナンキュラス育種の第一人者の草野修一さんの記事もあります。まあ、その花の凄いこと、凄いこと!!


上の画像なんの花だと思います?


これラナンキュラスなんですよ!!その「モロッコシリーズ」。


草野さんの凄いところはラナンキュラスのイメージを覆すような花をこの世に送り出していること!

他にも「これラナンキュラス?」っていうような花も紹介されています。それは本でご覧下さい。


いやー、すごくきれいな紙面ばかりですっかり見入ってしまいました。

と、読み進めているうちにびっくりした写真が・・・、

ROKA BLOG-リーフハウス

宿根草の専門店「リーフハウス」さんの紹介記事の中の一枚の写真。

ROKA BLOG-ドリームワンダー

おしゃれにペイントされた鉢に植えられたパンジー。私は見逃しませんでしたよ~。


これがな、なんと!!

ROKA BLOG-ドリームワンダー
ROKA BLOG-ドリームワンダー

はい、ご存知の方はすぐに分かりますよね?そう、ドリームワンダーです!!


なんでここにその花があるのか分かりませんが、園芸紙面で初めてドリームワンダーが利用されている写真を見ました。

さすがこの専門店。この花を選ばれたセンスを評価します。シックでとてもいい!!きっと、こんな感じの宿根草がいっぱいなんだろうな・・・。近くだったら覗いてみたいお店です。


「花時間 冬号」。きれいな写真と情報満載の記事。是非とも一度ご覧になってください。

開花報告 東京のMさんから

$
0
0

いつもはこの時期には交配分の花が咲き始めているのですが、今年は九州の方は早めに寒くなってなかなか花が咲いてきません。


早めに選抜を掛けて、返ってくる親株のスペースを確保しなきゃいけないんですがそれができません。困ったもんです(苦笑)。


とにかく外に出してスペースを空けているところです。


私の方はまだまだなんですが、種子配布分やご自分の交配の開花報告は続々と届いております。


タイミングなどで全ての方をご紹介できないのが申し訳ありません。


その中で今回は東京のMさんのご紹介します。なんか変な?花が咲いているんですよ。

ROKA BLOG-猫耳

ねこみみ((=^・^=)耳)


可愛らしいネーミングですね。ご自身の交配みたいです。


この特徴を次代に引き継ぐにはどうしたらいいかとのご質問がありましたが、まずは「セルフ(自家受粉)」です。


私流の解釈ですが、交配には2種類があります。


1.その特徴をより引きだす交配  ⇒ 自家受粉(セルフ)

2.変異を広げる交配  ⇒ 他家受粉


で、この場合は1株、その株しかありませんのでセルフで交配を行いその子供の中からその特徴を引き継いだものを拾っていきます。


これを繰り返し、大体3年(世代)を重ねると固定化できるものか、そうでないものかの判断が付くようになります。


育種とは時間がかかるもの。その結果が出て次に進もうとすると時間がかかります。そこで、セルフと同時進行で変異を広げる交配(他家受粉)を行っていきます。


で、この場合は「ねこみみ」が目的ですので、それに近い形状をもった他の品種(系統)を花粉親として選びます。


また、その子供たちから目指す特徴を拾い上げてそれらをまた相互に交配して・・・。


この2つの交配を状況に応じて使い分けていきます。数系統持っていることでその確率は高くなっていく訳です。

ROKA BLOG-多弁咲き

多弁咲き


多弁咲きの場合は何度も書いていますが、2番目以降の花がどうかです。

以降もこの花型が出現するかどうかで、その特徴が安定しているかどうか分かります。


安定しているようであれば、遺伝する可能性は高くなります。


ただ、最終的に遺伝性があるかどうかは種を播いてみないことには分かりません。いかにその可能性の高い個体を見つけるかがポイントになってきます。

ROKA BLOG-薔薇咲き
ROKA BLOG-薔薇咲き
ROKA BLOG-薔薇咲き

バラ咲き(ローズフォルム)


花だけ見るとまるでプリムラジュリアンの薔薇咲きですね。


今のところ6輪中4輪がこの様な咲き方とのこと。特徴が安定しているようです。


手元ではこれまでに花弁が巻くような個体はわずかに出現したことがありますが、ここまできれいなフォルムは初めて見ました。

もしかするとガクが大きく(切れていない)、開花を阻止しているのかもしれませんので確認してみてください。


プリムラの薔薇咲きの出現の初めは、花弁の開きが弱いものからです。パンジーもこんな変化から新たな花型の進化が始まるかもしれません。


これもまずはセルフ。


他にこの様な品種がありません(しいて言えば「マイビオラ(プチロール)」は使えるかも)ので、セルフで採れるだけ種採って出来るだけ多くの子供を見た方がいいと思います。


この特徴が遺伝するかどうかは記録がありませんので、とにかくやってみなければわかりません。



で、またまた珍品が!

ROKA BLOG-2頭咲き
ROKA BLOG-2頭咲き
ROKA BLOG-2頭咲き

2頭咲き


これは購入されたもののようです。


この様な形状は、普通は出荷の段階ではじかれるものですがそれが残っていたのが不思議。また、それを拾い上げられるのがご縁ですね!


ほぼ、この特徴は安定してるとのことです。


きれいかどうかの判断は別ですが、貴重な遺伝子。これがどのように遺伝し変化するのかは種採って播いてみなければ分かりません。

この様にどうしていいか分からないものや気になるものは、判断を次代に任せてもいいんです。むしろそうして方がいい。


分からないからやめるんじゃなくて、分からないから先に進む。何事もそれが大事だと思います。


それにしてもMさん。凄いです。


人が花を選ぶんじゃない。花が人を選ぶんです。園芸始めて2年目とのことですが、みごとMさん、パンジー・ビオラに選ばれましたね。


パンジー・ビオラがあなたに何かを託したいんです。どうぞ、それに応えてあげてください。



他の方の開花状況はこちら


気ままに花遊び ⇒ http://ameblo.jp/hanasuki-piggy/

柴犬“もえ”とガーデニング日記 ⇒ http://ameblo.jp/yamamoe555/

ブルーイング

$
0
0

雨が降るとこの時期は寒くなるのですが、反対にとても暖かい日でした。痩せた身にはこんな日がベストです(笑)。


でも、この後は寒気が流れ込んでくる模様・・・。またですか。まあ、そういう季節ですので体調管理も含めて気合い管理もしていかねばなりません。


さて、今回は「ブルーイング(Blueing)」です。


最近、「グリーニッシュ」や「ブルーイング」など、これまでのパンジー・ビオラでは聞きなれない言葉がいっぱいで、「今度はなんじゃ?」とこんがらがっていらっしゃるかもしれません(笑)。ま、そういわずにお付き合いください。


で、「ブルーイング」とは何かと言うことですが、アルファベットの綴りのとおりブルーが進行系。これには「青くなってくる、青みを帯びる、青み付け」との意味があります。


つまりは花が咲き進むに従って、元の花色が次第に「青みを帯びてくる」現象のことです。


この現象は、バラやツバキではよく報告されています。


2種とも花色に「青(ブルー)」が無いのでこの現象を用いて「青花」を作りだそうと云う試みもありましたが、成果は出ていないようです。


この現象がどのような化学変化で起っているのかは定かではありません。おそらく寒さや花弁の老化などにより花弁の中で色素の変化が起こっているようです。


で、最近この現象がパンジー・ビオラでも目につくんですよ。


まずは「ブルーイング」がどのようなものか見てください。


オリジナル系の‘波流(ハル)’の中に比較的多くこの現象が見られます。

ROKA BLOG-ブルーイング個体
最初はこんな色合いが咲き進むとこんな感じになります。↓
ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体

花弁の縁に添って最初はなかったブルーの色が出ているでしょう?


裏面で見るともっとその変化が明らか・・・。

ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体
裏の方がはっきりと分かりますね。
ROKA BLOG-ブルーイング個体

咲きはじめの花(右)と終わり近くの花(左)を並べてみると良く分かります。


汚れましたね、濁りましたね色が・・・。いい感じです(笑)。


こんな花色の移り変わりが「ブルーイング」です。ね、青くなっているでしょう?


別の個体は変化が顕著。

ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体

咲き始めはピンクなのに咲き進むとブルーの色が出てきます。


全く別の花と思えるくらいの変化です。

ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体
この個体も・・・。おまけにこの花は「グリーニッシュ」ですね。ああ、ややこしい(笑)。
ROKA BLOG-ブルーイング個体

‘こももこべに’でも。


咲き始め(右)、咲き進み(左)。色の変化は少ないですが、これも「ブルーイング」です。

ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体

‘春桜色’でも。


花弁の地色も咲き進むに従って薄くなっているので、より青みが強くなっているように感じるみたいです。相互作用ですね。


以上はオリジナル品種で見つけた物。


最近は「汚し色」や「濁り色」が人気です。そのため、ある種意識して色の組合せもやっています。今まではタブーとされていた色の組合せもやるのでこんな感じで出始めたのかもしれません。


ところが、市販品種の中にもそれらしきものがありました。

ROKA BLOG-ブルーイング個体
ROKA BLOG-ブルーイング個体

ピンクブルーブロッチがペールホワイトブルーブロッチの花に変化します。


品種名は不明ですが、これもブルー味が強くなってくるのである種のブルーイングでしょう。


これは説明が無かったら、全く別の品種ですよね。不思議。


こんな感じのものは売り物にならないとひたすら外されてきたようですが、そんな個体がそこそこ見つけられます。種苗会社もタブーな交配をやり始めているのかもしれません。

「ブルーイング」がどのようなものか、お分かりいただけたでしょうか?


で、大事なのがこの性質(特徴)を利用できるかどうかです。


私はこれ、十分に使える性質だと思います。それは、これがピッタトはまった個体があるからです。


それは‘メロディーアクア’の後代。


‘メロディーアクア’とは山野草マニアックスの最終項(手元にある方は参照してください)で紹介した花で淡いブルーのフリルのパンジー。

命名の株は種子が採れず絶えてしまいましたが、その外れた(Offタイプ)個体からの採種で、復活しました。それもグレードアップして。

ROKA BLOG-メロディーアクア

‘メロディーアクア’


名前をそのまま引き継ぎました。いわゆる襲名ですね(笑)。


ラベンダーピンク(ブルー)の個体が咲き進むに従って更にブルー味を増します。とても深みのあるブルーです。とにかくきれい!


ブルーイングの特徴がピッタトはまった個体です。これを見れば「ブルーイング」使えるぞ!と誰しも思うでしょう。


ただ、これも種子播いてすべ他の個体をそうすることは難しいでしょう。でも、やって見る価値は十分にあります。また、新しい方向性の発見です!!


で、誰がこれを生産するのかって?


ブログにアップすると最近はすぐにそういう話題になりますが、それは今のところ秘密。

書くと生産者の方に「ああ、胃が痛くなる」っていわれますので(笑)。

PR: ONETOPIでスマートな情報収集を始める!


来年に向けて

$
0
0

忙しくブログの更新もままなりませんでした。


今日は冬至ですね。宮崎は曇って、雨も降り始めているので一番で日が短い日だと言われても良く分かりません(苦笑)。


さて、「来年に向けて」と言うのはクリスマスも終わっていないのでまだちょっと早い?いえいえ、これは親株選びの話です。


パンジー・ビオラは一年草。だから種を採らなければ次年に繋がりません。特に生産現場ではそうです。


私の品種を作ってくださっている生産者の方の多くで自家採種をして頂いています。


品種が多すぎて自分一人では採種しきれないと言うのもありますが、それよりも生産者の方々の好みのタイプを選抜して頂くことでその場所でのオリジナル化を進めたいという気持ちの方が強いです。


自分たちが作りたいと言う花を作っていただくのが一番!その方が花が輝きますし、そこだけにしかない花が出来ます。


で、最終的には交配にも挑戦して頂いてさらなるオリジナル化が進むこと。それが最終的な願いです。


種は保存が効きますので、一気に3年分量採ってしまう方法もあります。


ですが、パンジー・ビオラは1年でぐっと進化するもの。


やっぱりその最新系を皆さんにお届けしたいとの気持ちが皆さん強いです。


で、M’sビオラからは大牟田さんの親株候補の画像がときましたのでご紹介しましょう。


さしたるコメントは無しです(笑)。どうぞご覧ください。

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

生産者の方々、それぞれ選抜のテーマがありますが、大牟田さんのテーマはずばり「色」です!素晴らしい花色がたくさんでしょう?


これ、来年用の親株ですので個々から種採ります。「今ほしい」ってい言われてもありませんので、お間違いないようにお願いしますね(笑)。


まだまだありますので、この項続きます。

PR: So-net モバイル WiMAX

来年に向けて 2

$
0
0

大牟田さんの親株の続きです。

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

ROKA BLOG-M’s親株候補

いい色合いのものがいっぱい選ばれています。


「これはっ!」っていうものがありましたら、大牟田さんの方に連絡入れてください。種採りもこれからが本番ですので、いっぱい採ることができますので(笑)。


その場所で新たな進化が始まっています。いえ、むしろ進化させたほしいです。いろいろな方が関わることで花が輝いてきます。


さて、他の生産者の方の様子はこちら


Kim農園さん⇒武蔵:http://blog.okayama-musashi.com/?eid=281 http://blog.okayama-musashi.com/


石川園芸さん⇒園芸日和ーハナノイロー:http://lotusengei.blog71.fc2.com/

こんなん出ました!

$
0
0

いやー、来ましたねえ~。世界滅亡の日じゃなくて、クリスマス寒波。


北部九州は雪。だいたい九州全体が雪でも宮崎は晴れなんですが、その分冷たくて乾燥した風が吹きます。


干しダイコンや千切り大根はこの風のお陰で良質のものができるのですが、やっぱり人間にはきついですね、この寒さ。


さて、パンジー・ビオラ、生産者の方の親株の選抜はほぼ終わり。これからは記録と整理。そして本格的に採種に入ります。


あと、作品展もあった。来年もまた行う予定ですのでその品種の整理もありました。作品展の日時については正式に決まったらご報告しますね。


さて、今回始めて私の品種の試作をしてくれた宮崎市の吉村農園さんからこんな画像が届きました。

市販品種の中から変わり物が出たとの事です。


さてさてどんな花が出たかと言うと・・・、

ROKA BLOG-マトリックス・レッドウィング

マトリックス・レッドウィング


その上弁3枚花です。1、2番花が上弁3枚になっています。


3枚になるものは最近は良く見られますが、結局その花だけで以降の花が普通に戻ってしまう場合がほとんどです。


ですのでこれ以降の花を見てください。以降もそのようなものが出るようであれば形質的は安定してることになります。で、セルフで採種しましょう。


また、良く見ると2番花は中心から小さな花弁が出ています。こうなると八重咲きになる可能性も秘めていますね。


とにかく以降の花を見てください。

ROKA BLOG-マトリックス・レッドウィング
こちらもマトリックス・レッドウィング。その上弁細弁花です。

上弁が細くなっています。肥満体形のうさぎみたいですね(笑)。

これも以降の花がどうかですね。

多弁化よりもこちらも方が形質が安定しているような気がします。
ROKA BLOG-マトリクス・オレンジ

マトリックス・オレンジ


前回、東京のMさんの報告にあったようなローズフォルムですね。


これも以降の花がどうかです。


何かの障害で花が十分に広がらない場合があり、この様な花型は以降は元に戻ってしまうことが多々あります。


観察、観察です(笑)。


さてさて、今回一番すごいのがこれっ!!

ROKA BLOG-ピーチシェード
ROKA BLOG-ピーチシェード
ROKA BLOG-ピーチシェード

ピーチシェードのダブル、完全な八重咲きです!


それが2株も出ています!


株の張りは今一つですが、花はミヨシさんのフェアリーチュールと同程度の見事さ!また、色合いもいいですねえ。


2輪目や蕾を見るとそれ以降の花も八重~半八重咲きになるように思えます。


で、この様な株を発見した時にどうするか?。


繰り返し言ってますが、まずは自家受粉ですね。その特徴を引き出す交配をしなければなりません。


でも、これは見事な八重なので花粉が取れそうにありません。

であればどうするか?


他の株の八重咲きで花粉が取れそうなものを探します。それがない場合には花弁が崩れたようなもの、1輪でも八重咲きになったものから花粉を取って交配しましょう。いくらかでも高い確率にかけましょう。


もし、それで種が取れたらラッキー。播いて八重咲きが出たらラッキー。一重でもがっかりしないでその子供(孫)まで様子を見ましょう。孫の代で分離することがありますので。


ね、目を凝らせば市販種の中でも変異を見つけることが出来るのです。極端な事を言えば市販品種のかわりものを集めて交配すれば、個人育種家の品種を使うことなく新たな系統を作出することができるのです。


それに種苗会社の最新品種。早咲きや冬の連続開花性、多花性を兼ね備えていますのでその遺伝子を系統に取り入れることができるのです。ね、どこからでも出発できるんですよ。



さあ、吉村農園さん、こんな花を見つけられたということは、すでにそんな眼をお持ちと言うことですね。

「山野草マニアックス」がかなりお役に立っているようです(笑)。


これからどんどんその違いを見分ける目を磨いていきましょう!頑張ってください!!



さて、出荷はほぼ終わったようですが、とよた花菜工房さんでも私の品種を紹介されています。よろしければご覧になってください。


とよた花菜工房 ⇒http://blog.machikurublog.jp/toyota-hanakobo/

準備が着々と

$
0
0

今年もあとわずかとなりました。


振り返ると今年は山野草マニアックス(NO.28~33)の「平成三気すみれ考」の連載にエネルギーを使い果たした年でした。


若い頃はエネルギーは際限なく湧き出してくるものだと思っていましたが、歳をとるとやはりそれには限度があるもんだと分かります。

で、その限度の中でどう割り振るかが重要ですね。


さて、年が明けるとパンジー・ビオラの作品展の準備にすぐさま取り掛からねばなりません。


お陰様で作品展も5回目を迎える事となりました。詳しい日程は来年早々にご報告しますね。


また、ありがたいことに植物園でのパンジー・ビオラの作品展の盛んになってきました。それも北と南?の大きな植物園さんで!


北は北海道の滝野すずらん公園さん、そして南がとっとり花回廊さんです。


私の方は個人育種家の作品がメインですが、植物園さんは種苗会社の品種も含めてかなり大きな規模です。


すずらん公園さんは前回は約550品種だったとか!そんなにも品種あるんかいな?って感じですがあるですね、びっくりです。


今回はとっとり花回廊さんから準備の様子が届きましたのでご紹介!!


なかなか植物園のイベントのバックヤード様子は見れるもんじゃありませんよ。興味深々です!

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

私の作品群。


あちこちの生産者の方から送っていただいていただきました。


送れる品種とそうでない品種もあり、正直、私も何品種出展か、どのような品種が送られているのか総括できていません(汗)。いかんですなあ・・・。

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

藤田伸也さんの作品群。


今年は初参加です。24品種の出展だそうです。


‘こみかん’、‘華切子’はぜひ実物を見てもらいたいですね。

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

Mottaさんの作品群。


Mottaさんは本格デビューで初参加!まだ、名前のないものもありますが、確実にご自分の世界が構築されつつあります。


デビューを見れることはとてもラッキーな事です。その方の作品(花)の進化に付き合うことができます。

来年、再来年を見てください。確実に花は変わっていきますので。その楽しみを是非体験して頂きたいです。

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

コウロギノブコさんの作品群。


言わずもがな今年大ブレイクの‘碧いうさぎ’の快進撃はここから始まりました!人気投票で1位をゲットしたんです。


今年も最新の花を出展されるそうです。新たな伝説がまた始まるかもしれません。

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

平塚弘子さんの作品群。


平塚さんと言えばやっぱり‘ドリームワンダー’。この日本の美意識が反映された「焼け」の美学を見てほしいです!

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

植田光宣・寛子さんの作品群。


男性らしさ、女性らしさが混在する華やかな作品群です。会場をパッと明るくするでしょう。

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

笈川勝之さんの作品群。


なんたって笈川さんの品種は都会的でおしゃれです。それに磨きをかけられた美しさがあります。


「品種を磨く」とはどのような事か。この作品を見ていただければそれがよくわかると思います。

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

落合けいこさんの作品群。


落合さんと言えば、八重咲き、そして独特のフリルと色合いでしょう。女性は大好きな花だと思います。

ROKA BLOG-とっとり花回廊バックヤード

「寒い中に来ていだくので株を養生させて花いっぱいにして皆さんをお迎えしたい」

担当者の方のお言葉でした。


あと1カ月、ビニールハウスの中で大事に育てられたらきっと見事な株になって花をいっぱい咲かせるでしょう。

どうぞ、お近くの方は一足早い春を体験しに行ってください。



で、宮崎の方の作品展はどうなの?


まだ、準備していませ~ん。年明けてから一気呵成に頑張ります!!

明けましておめでとうございます!そして、作品展

$
0
0

明けましておめでとうございます!



年末はあと一回は更新できるかなと考えておりましたが、急な用事が入りその忙しいまんま年越しでした。


宮崎は結構寒かったのですが、天気も良く穏やかな新年です。皆さんも良いお年をお迎えのことと存じます。


さて、年が明けると早速準備に取り掛からねばならないのが作品展の準備です。早いものですね、回を重ねて今回で5回目となりました。


その作品展の日程が決まりましたのでご報告します!!


第5回パンジー・ビオラ作品展


「パンジー・ビオラの今!~未来へ・更なる進化~


日時:平成25年2月1日(金)~2月10日(日) 10:00~16:00

   *月曜日(4日)定休

場所:アナーセン

   (宮崎市新別府町前浜1401-136

    Tel・Fax0985-23-5668 anasen@miyazaki-catv.ne.jp


<参加者(予定)>

平塚弘子氏  落合けいこ氏  笈川勝之氏  見元一夫氏  植田光宣氏  北村恒明氏  コウロギノブコ氏  藤田伸也氏  松永一先生  田所裕子氏  眞田じゅんこ氏 


<協力>

香り草のシンフォニー(片山清美氏)

ガーデン倶楽部 みつばち

石川園芸


問合せ:川越ROKA (携帯/08031848826・メール/crinumjaponicum@yahoo.co.jp )



今年は日程の都合で9日間の開催になっています。


今回はここ5年の総括がテーマです。サブタイトルを「未来へ・更なる進化」としました。


パンジー・ビオラは1年でぐっと進化します。特に最近はその速度が早まっているように感じます。5年前の品種はもうその時の品種じゃありません。


特にドリームワンダーから始まった“焼け”、ハミングバードから始まった“反転咲き”など、日本で独自に見出された形質の進化は目を見張るものがあります。


その最新系を見ていただきたい。そしてその進化に参入して頂きたい!


とっとり花回廊さん、北海道の滝野すずらん公園さんの品種数や規模には足元にも及びません。

でも、こちらはこちらなりに個人育種家の最新系が中心ですので内容は充実していると思いますよ。


さてさて、その作品展に出展予定の一部をご紹介!!

ROKA BLOG-雅夢
ROKA BLOG-雅夢

雅夢(がむ)


(ドリームワンダー✕ペニー・レッドブロッチ)の交配後代です。

ROKA BLOG-金蕊

金蕊(きんしべ)


(ドリームワンダー・イエロー×ツタンカーメン)の交配後代です。

ROKA BLOG-酒吞
ROKA BLOG-酒吞

酒吞(しゅてん)


[ツタンカーメン✕雅夢(ドリームワンダー✕ペニー・レッドブロッチ)]の交配後代です。


この“焼け”、どのように使っていいのかまだまだ模索中です。そして、実物を見てアドバイスを頂きたい!!


実物はほんとすごいですから(笑)!!


それにコウロギノブコさんから、反転咲きの‘モンロースカート’の最新系を出して頂きます。これも凄いんですから!!


興味のある方は是非とも会場へ足をお運びください。心よりお待ちしています!!



さあさあ新しい年が始まりました。皆さん、頑張っていきましょう!


本年もどうぞよろしくお願いします。




“焼け”の進化

$
0
0

さて、すでに皆さんご存知の“焼け”と言う形質。これは平塚弘子さんの‘ドリームワンダー’が一番最初の品種です。


また、これは日本のパンジー・ビオラの育種の中でエポックメーキング的な品種です。

だって、世界中探してってこの形質を品種として昇華させたものは無いのですから。


本格的にこの品種の登場は2008年、私のブログでも紹介しています。

http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10138353552.html

⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10143203780.html


それから今年で5年目、ようやく次の段階が見えてきました。通常の形質の進化からすると若干遅めですね。


だってこの品種凄過ぎるんですから。パンジー・ビオラの品種で身がすくむ思いをしたのは初めてです。


皆さん、あまりにも凄過ぎて手が出せなかった(どう扱っていいか分からない)というのが正直なところでした。


でも、逃げていてもしょうがない。分からないなりにも交配を進め、その結果がようやく出来てていると言うのが現状です。

ROKA BLOG-ドリームワンダー・ブルー
ドリームワンダー・ブルー
ROKA BLOG-ドリームワンダー・ローズ

ドリームワンダー・ローズ


ここからどう進化したのでしょうか?

ROKA BLOG-雅夢
ROKA BLOG-雅夢
ROKA BLOG-雅夢
ROKA BLOG-雅夢
ROKA BLOG-雅夢

雅夢(がむ)


ドリームワンダー・ブルー✕ペニー・レッドブロッチを交配したものです。


この“焼け”の性質は劣性。焼けのない品種と交配すると焼けは消えてしまいます。ところがそれ(F1)をセルフするとその後代に焼けが分離します。


後は焼けのものを拾い上げていく・・・。これを繰り返せば固定化が進みます。


上2つの個体は焼けは入っていませんが、小輪のブロッチ覆輪になっていますのでこれはこれで系統立てて選抜していきます。

潜在的に焼けの遺伝子はもっていますので、後代には焼けが出てくると考えられます。


狙いは上から3番目の様なもの。ブロッチが上弁に広がれば更にベストです。


上から4番目の個体はブロッチの周辺に焼けが入ったもの。選抜途中でいろいろなものが分離してきます。要はそれを拾うかどうか。


この時点では良く分かりませんので、もう1回代を重ねてみましょう。


ブルーのブロッチ焼け小輪を狙っていたのですが、くすんだ感じのローズレッドのブロッチ焼けが出現!いい色合いですねえ~。

これは親に‘ペニー・レッドブロッチ’を使っているからです。


このようにブルー×レッド(ローズ)の子供はブルー(パープル)になりますが、孫の代になるとでレッド(ローズ)が分離してきます。


子供(F1)で結果が出ないと「この組み合わせは失敗だ」とそれで終わりにしてしまいがちですが、いろいろ分離してくるのは孫(F2)の段階ですので可能な限り、孫まで見るようにしましょう。

ROKA BLOG-金蕊

金蕊(きんしべ)


ドリームワンダー・イエロー✕ツタンカーメンの交配です。


ツタンカーメンは笈川勝之さんの焼けの品種です。

ブログで紹介しています⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10787862536.html

イエローの小ブロッチ焼けになっています。


パンジー・ビオラのおしべ・めしべはかなり小さなもので花の表面からは見えにくいものです。皆さんの意識を中心(小ブロッチの焼け)に集中させたくてこの名前を付けました。

ROKA BLOG-酒吞
ROKA BLOG-酒吞
ROKA BLOG-酒吞

酒吞(しゅてん)


ツタンカーメン✕雅夢の交配です。


雅夢は上記紹介の品種、代が更に進みました。


一番上の個体が花型、焼けの入り方などのバランスが見事ですね。


2番目はまたそれなりの良さがあります。


3番目は上2つと全く違った雰囲気の花。


最初の親として拾ったのは2番目に近い花型でしたが、次代でこの様に分離。この3個体の特徴を磨きあげていくと元は同じながら別の花になって行くことがお分かりになるでしょう。


最初の花からイメージしたのは「赤鬼」。

でも、これじゃまんまだなと訳して「レッドデビル」してみましたがしっくりいかない。


それで「赤鬼」でイメージを探っていたら、ふと思い出したのが昔読んだことのある「大江山の酒吞童子」の物語。


この「酒吞」という文字がぱっと目の前に浮かびました。そして花を見直せばまさしく「大酒飲んで赤ら顔の鬼」そのものじゃないですか!


これで名前が決まりです。今の時代、酒吞童子なんて知ってる人も少ないでしょうが、全ては私のイメージの世界。こんな感じで名前が決まります(笑)。

ROKA BLOG-ちぢれ弁
ROKA BLOG-ちぢれ弁
ROKA BLOG-ちぢれ弁

ちぢれ弁


北村恒明さんの育成品種です。1.5cm弱の小輪ビオラで花弁の上弁に焼けが入り縮れます。種を採っていたら側唇弁にも焼けが入るものが出現してきました。


これもブログで紹介⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10871864557.html

平塚さん、笈川さんとはまた違った焼けの遺伝子です。

ROKA BLOG-大ちぢれ
ROKA BLOG-大ちぢれ
ROKA BLOG-大ちぢれ

大ちぢれ


雅夢✕ちぢれ弁の交配です。


正直いいますと、どうなるか全く分からず焼けの遺伝子同士を交配したものです。


焼けは遺伝していますが、いろんな場所に出ていてかなり不規則。ん~難しい・・・。もう少し追いかけてヒントを得ようともいます。


“焼け”と言う形質。交配を進めることで遺伝性などは分かってきました。難解なものではまったくありません。


で、これから問われるのは花のデザインでしょう。この焼けをどのように花弁に配置するか、そのような形状と組み合わせるか。


これから花のデザイナーである育種家の腕が試されると思います。使いこなせれば、どこにもない本当に日本独自のパンジーが出来上がります。


ホント、いろんな意味で腕を磨いていかなければいけません。

精進、精進。勉強、勉強。年頭の誓いです(笑)。


M's Viola 今年の抱負

$
0
0

年が明けると更に時間の進みが早いような気がするのは私ばかりでしょうか?


何もできないままに時間ばかりが過ぎていきます。

作品展も「いきます」との連絡が入り始め、とにかく今回は初日からきちんと展示できるように頑張らねばなりませんね(汗)。


と、その前にM'sビオラの親株選びと展示会の準備のために小林の大牟田さんの圃場を訪ねました。

ROKA BLOG-韓国岳

昨日の寒波で韓国岳は雪をかぶっています。大牟田さんの圃場はこの山のふもとにあります。


今日はさほどではありませんでしたが、山から寒気が下りてくるので寒い時には本当に寒いみたいです。


外は寒くても圃場の中は花盛り!!春満開、きれいな色の洪水でした!!

ROKA BLOG-圃場
ROKA BLOG-圃場
ROKA BLOG-圃場
ROKA BLOG-圃場

今年は早い時期から寒くなったのでやや開花が遅れ、今が満開に近い状態です。


でも、寒い分色が冴えて本当に美しい!!本当に色の洪水です。その美しさに息をのんでしまいました。

ROKA BLOG-親株候補
ROKA BLOG-親株候補
ROKA BLOG-親株候補
ROKA BLOG-親株候補
ROKA BLOG-親株候補

大牟田さんが選んだ親株候補。


上から3枚目の画像が大反響のあったいろんな色が混ざってまるで虹のような個体です。


親株の選抜は基本的に生産者の方に任せています。繰り返し言っていますが、生産者の方の作りたいものを作っていただくのが一番だからです。


で、大牟田のさんのテーマは“色”です。自分が一番素敵と思う色。見事にそのとおりの選出になっていると思います。


採種はそれぞれ。ご自分でされる方、私に託される方いろいろですが、大牟田さんの場合は半々です。


ご自分でも採られますが、私も一部採種します。そして、私の方は交配で更に1段階進めていきます。


通常ですと品種の固定化にガチに向かう訳ですが、M'sビオラは“進化”が大きなテーマ。


固定すればある意味進化は止まります。


人も生きていれば変わります。共同作業で進めている育種ですからパンジー・ビオラにも止まってほしくないのです。常に変わってほしいのです。


同じ‘結’でも昨年の‘結’ではない。極端な事を言えばその‘結’のもう一段上を目指していくのがM'sビオラです。


事実、‘結’や他から更に一段進めそうな花が出ています。

ROKA BLOG-親株候補
ROKA BLOG-親株候補
ROKA BLOG-親株候補

親株候補の一部です。


これらがこれからのM'sビオラを背負っていくホープたちです(笑)。どんな進化を見せるでしょうか?

ROKA BLOG-花あられ

花あられ


アプリコット~ローズピンクの色幅のある小輪ビオラです。


昨年1株出たのですが、セルフで採ってみると明るい色合いが広がってとてもいいです。


花の大きさとしてはビビよりも更に小さく、おまけに花弁も厚いです。これはもしかするとヒット作になるかもしれません(笑)。

で、遂に"焼け"も!!

ROKA BLOG-焼け
ROKA BLOG-焼け

今後、どう進化していくのかまだ分かりませんが、平塚さんや笈川さんとは別の系統で焼けが発見できたことは貴重な事です。


名前は「新燃え」なんてどうでしょう?


色合いと焼けが火山の噴火と噴煙、灰のように見えませんか。それに大牟田さんの所ってその山の真下なんですから。


で、今回一番びっくりしたのが下の個体!!

ROKA BLOG-レッドピコ

黒(赤)に上弁に赤のピコティーが入ります。


実は早野雪枝さんの品種に‘レッドマーブル’というブロッチ覆輪の品種があるんですが、まさしくそれと同じ色の組合せ!


もうびっくりです。これは頑張っている大牟田さんに神様からのご褒美に違いありません。


ここからは私の作業です。なんとかこれが再現できるように頑張らねばなりません。緊張しますね。


さあ、M'sビオラは今年も更に進化し続けます!!



寒くなって花色の発色が違います。一足早い春を、色のパレットをお店においてみませんか?

ご注文をお待ちしております。


大牟田尚徳さん


メール:nao.no.ideal-f@ezweb.ne.jp

携帯:08056022350

‘結’のこれから

$
0
0

早いですね。もう1週間も過ぎてしまいました。徐々に気持ちも焦ってきます。でも、準備の方も徐々にも進んでいます。ホントは徐々にじゃいけないんですけど・・・(笑)。


さて、‘結’の親株を私も拾ってきました。


メインのタイプの採種は大牟田さんに任せて、これらをどう進化させるかが私の作業になります。


この時点で素晴らしい色合い。正直、ここでまとめても何ら問題もないのですが、でもそれでは進化は止まってしまいます。


むしろ素晴らしいからこそ、これを乗り越えて行くいかなければいけません。乗り越えることでさらに高みに上れるのです!


と、言っても正直悩みます(苦笑)。‘結’を超えるイメージがまだ見つからない・・・。


だから、親株選びも一苦労でした。これもいい、あれもいいそんななか、次に進むヒントはないかとそれを意識しての選び方。


将棋や囲碁の手ではないですが、現在手元にある品種系統と組み合わせるとどうなるか、こうなりそうだと頭の中で目まぐるしく次の一手を考えながらの親選びでした。


そんな選んだ親株をご紹介しましょう。

ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結

ね、これを選抜するだけでも十分でしょう?でも、やっぱりそれじゃ駄目なんですよね。


ドリームワンダーも完璧な品種ですが、それを乗り越えて次に進んでいっているんです。


さてさて、どういう組合わせがいいでしょうか?


パープル以外だったら何でも大丈夫。


ブルーを掛ければこれらの色にブルーが乗ってグリーニッシュみたいな色になる個体もあるでしょう。


ピンク、アプリコットを掛ければこれらの色が明るくなります。ブロンズを掛ければ渋めの方向へ。


フリルにしたければこれらの色でフリルの品種を掛ければいい・・・。


な~んてことはすぐにわかる。大事なのはそれを、どう確実に上げるか。狙える一手が定まらない。いかんですなあ。


ここはもう少し花の観察が必要です。

ROKA BLOG-結

この個体はセルフメインで。


実際(肉眼)はもっと濃いめの色合い。「こんな色合いも出るんだ」と言うくらいに今までに見たこともない色です。

おそらくいろんないろんな色がな混ざっていますので後代はいろんな色の分離すると思います。

ROKA BLOG-結
ROKA BLOG-結

遂に八重咲きも出ました。中心の薄紅が艶っぽいですね。


落合けいこさんの様なパーフェクトな八重咲きは難しいですが、セミダブル混在の系統ぐらいには持っていけるかもしれません。


悩みますが、人はやればできるもんです。‘結’の進化、どうぞ見続けてください!!

M's Viola ‘花あられ’

$
0
0

いやー、焦っています。年明け早々にいろんなことが重なってきました。


作品展の準備がメインですが、それと同時に山野草マニアックスの原稿の下書き分もやらねばなりません。原稿はまずはベース書き(構成)。


パンジー・ビオラとはまた違った話なのでどうやったらいいかずーっと悩み中です。

悩んでいても始まらないのでとにかく書きたい内容をランダムに書きだしています。一日最低1時間は書くということを自分に科しての毎日ですよ(汗)。


ブログも更新が遅くならないように頑張らねばなりませんね(笑)。


さてさて、これから数回にわたってM’s Violaの品種をご紹介していきましょう。


まずは‘花あられ’


これから話題になりそうな品種です。そして、もしかすると今後のビオラにいろんな影響を与えるかもしれません。そんな予感もします。


この品種は昨年、大牟田さんの圃場で1株出現したもの。来歴は全く分かりません。でも、これ神様からのプレゼントでした。


1.5cm程度のアプリコットの小輪、とにかく明るい色合いでコロンとした花型が可愛い。


育ててみると、これが株も意外と広がり花立ちもいい!おおこれはいける!と惚れこみました。


で、やぱっぱりそれがまた一段と良くなってきたんですよ。

ROKA BLOG-株の形状
ROKA BLOG-株の形状
ROKA BLOG-株の形状
ROKA BLOG-株の形状

株の形状はこんな感じ。横に広がっていきそうな気配が見えます。


そして、親株はピンクを帯びたアプリコットだったのですが、その花色が一段と広がりました。

この色のシェードが素晴らしい!!ROKA好みです(笑)。

ROKA BLOG-花あられ
ROKA BLOG-花あられ
ROKA BLOG-花あられ
ROKA BLOG-花あられ
ROKA BLOG-花あられ
ROKA BLOG-花あられ
ROKA BLOG-花あられ

‘花あられ’


見ているだけで暖かくなる色合いでしょう?今でこそこんな色は多くありますが、育種を始めた時はこんな色を目指してやっていました。だから、その原体験みたいなものがこの色にはあるんです。


色もいいのですが、貴重なのは大きさです。この大きさでこの色合いのものはそうまだ無いです。


タキイさんの‘ビビ’との比較をしてみるとそれが分かるかもしれません。

ROKA BLOG-ビビとの比較
ROKA BLOG-ビビとの比較

左:花あられ、右:ビビ・アプリコットアンティーク(上)、ピンクアンティーク(下)

大きさはビビと同じか若干小さめ。

良く見てください。花弁の質感の違いがお分かりでしょうか?


そう、花あられは花弁が厚いんです。と、言うことは寒さや雨、風で花弁が痛まないと言うことです。


薄い色は花弁の薄さでこの色目を出していることが多く、そうなるとどうしても花弁は傷みやすいです。


ですから薄い色で花弁の厚いものは貴重で、この品種の出現で花色の薄くて花弁の強いものを作り出せる可能性が高くなったのです。


ピンクを帯びた色合いも出ていますので、淡いピンクで花弁の強いものを作り出せるでしょう。これホント貴重です。

ね、神様からのプレゼントでしょう?

ROKA BLOG-集合

集合写真。


こうしてみるとその雰囲気がよく分かりますね。


これを固定化していくと同時に私の方はこれをさらに一回り小さくしていきたいと思います。それに使う親もすでに入手済みです(笑)。

小輪系は老眼でリタイアしようかなと思っていましたが、こんな花に出会えると気持ちが燃えてきます。来年を楽しみにしておいてください。


ホントにこの品種おススメです!!育ててみてください。そして、育種に利用して下さい。!


お問い合わせはこちらへ⇒


大牟田尚徳さん


メール:nao.no.ideal-f@ezweb.ne.jp

携帯:08056022350

M's Viola ‘ラヴィッサン’と‘サンドロップ’

$
0
0

寒いと思ったら暖かったりしてなんか気温が極端から極端に変化している宮崎です。


時間を見つけては作品展の準備にあくせくと動いて居りますよ(汗)!


業者さんやブリーダーさんが来てくださるとのことで今から緊張しています。規模は小さいのであまり期待をせずに来て下さいね(笑)。ホントに・・・。


さて、大牟田さんの続き。今回は極々小輪系をご紹介しましょう。

ROKA BLOG-ラヴィッサン
ROKA BLOG-ラヴィッサン
ROKA BLOG-ラヴィッサン
ROKA BLOG-ラヴィッサン

‘ラビッサン’


ライトブルーパープルのシェードにフェイス、1cm前後の極々小輪です。指と比較してもらうとその大きさが分かると思います。


ラビッサンはフランス語で「可愛らしい」との意味。ホント、このサイズは可愛らしいです。


交配で作出したのですが、その資料をどこかに仕舞い込んで何の交配だか分かりません(あはは・・・)。


花色ももっとピンクを帯びた物もあったのですが、結局はこの系統自体は手元では絶えてしまいました。


なんとそれが、大牟田さんのところでこうして復活しました!!


本家本元では無くなっても、こうしてどこかで生き残って復活する系統もあり、これが不思議なところ!


きっとその人と花の“ご縁”なのでしょうね。何かが、きっとそこから始まるんだと思います。

ROKA BLOG-ラヴィッサン
ROKA BLOG-ラビッサン

で、その中からこんな感じの花色も出現!


「碧いうさぎ」ならぬ、「丸いうさぎ」です(笑)。こっちへ行くの?


有名品種がすでにあるのでどうなっていくのか分かりませんが、頑張って採種したいと思っています。また、帰ってきたんだものね。


そして、もう一品種、極々小輪系が復活しました!

ROKA BLOG-サンドロップ
ROKA BLOG-サンドロップ
ROKA BLOG-サンドロップ

‘サンドロップ’


黄色のシェードの極々小輪です。初期の品種に‘ののはなイエロー’がありますが、それとはまた違った雰囲気です。


ののはなイエローもすでに手元に無いので、その復活を目的に新しく交配した物です。でも、これも交配資料が分からない(あはは・・・)。


ののはなイエローは原種のアルベンシスを使っていますが、こちらはアエトリカみたいな違う原種を使っています(たぶん)。


これもまた可愛い。寄せ植えや山野草風のアレンジに使えます。

で、これまた手元では絶えて、ラビッサンの中に混じっていたものを大牟田さんが拾い上げて復活させたものです。


これまた“ご縁”ですね。


この品種、可愛さもさることながら、極小輪系の親として使うと優秀!こうして帰ってたところを見るときっと「使いなさい!」というメッセージでしょう。


極々小輪は私の育種の原点。バニー、ラビットは広まって多くの方が取り組まれていますが、この極々小輪はなかなか盛り上がりません。何故かなあ、可愛いのに・・・。


交配を始めて約20年。私も年を取りました。髪も薄くなり、老眼にもなりましたが、もう一度原点に戻って頑張ってみようと思います。

年いった分、新たな視点で取り組めるかもしれませんよ(笑)。

ROKA BLOG-集合

‘花あられ’をまねて同じ様な写真を撮ってみました。


柔らかい感じのグラデーションになってびっくり!いい感じです。


これも大牟田さん販売中です。これらの品種は7.5cmのロングポットの仕立て。寄せ植えには使いやすいですよ。おススメです!!


お問い合わせはこちらへ↓


大牟田尚徳さん


メール:nao.no.ideal-f@ezweb.ne.jp

携帯:08056022350

新たに!

$
0
0

ここのところ、M's Violaの話題をお送りしておりますが、今年度から新しくメンバーが一人加わりました。


それが「吉村農園」の吉村龍典君です。20代のイケメンです(笑)。


吉村君のところは大きな生産農家さん。市販品のパンジー・ビオラはかなりの数を作られているのですが、個人育種家の種を播くのは初めて。


固定度や発芽率を見てもらうために今回はサンプル程度をお願いしました。


花が咲きはめると、今まで見たことのない花たちに感激してくれたようです。いやー、うれしいですね!


また、山野草マニアックスも全冊買って勉強をしてくれています。その熱意に感心します!

今回サンプルで作っていただいた花は約10種。それらをご紹介しましょう!

ROKA BLOG-雪玉

‘雪玉’


「平成三色すみれ考 Part4:人類後代のために」で紹介していますが、原種のカルカラータの純粋な選抜品種です。

唇弁が付き出てまるでコチョウランの様な咲き方をします。


また、親として使うと丸弁のいい形のものを作りやすいです。


過去の関連記事はこちら⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10149301748.html

ROKA BLOG-雪うさぎ

‘雪うさぎ’


白地にレッドブロッチ。この色合わせでは一番小さな品種です。


だいぶ前の品種。初期は交配記録を付けていなくてタキイさんの‘シルバープリンセス’を使ったことは分かりますが、片親が分かりません。


これを超える品種がまだ無いせいもあるでしょうが、いまだに根強い人気があります。


過去の関連記事はこちら⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10860662274.html

ROKA BLOG-紅と美

‘紅と美(べにとび)’


雪うさぎ✕ビビ・レッドブロッチの後代選抜。雪うさぎを使った唯一の系統になります。


ローズ~レッドにシェードにブロッチ、フェイスと色幅がある品種です。

ROKA BLOG-キャンティー小春

‘キャンティー小春’


その名のとおり、キャンティー×小春の選抜後代です。


ベージュピンクのシェードでフリル(ラッフル)があります。女性好みの色合いです。

ROKA BLOG-小春バタフライ

‘小春バタフライ’


キャンティー小春✕ホワイトバタフライの後代選抜。


上記に落合けいこさんのコーソン系交配種の‘ホワイトバタフライ’を交配しました。ホワイトバタフライのフリルが見事に伝わっています。


ホワイト、クリーム、淡いラベンダー等の色幅があります。独特のフリルです。コーソンの血が入ると上品になります。

過去の関連記事はこちら⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11100246506.html

ROKA BLOG-華迷宮・レッド&イエロー

‘華迷宮・レッド&イエロー’


橘姫✕ブロンズビーコンの選抜後代。


この交配はいろんな色が出現しましたが、その中からこのレッド&イエロータイプを選抜中のものです。


この色合いは見元さんの系統がありますが、それとは違ったところから出てきた色合いで貴重です。

関連記事はこちら⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-11371759338.html

ROKA BLOG-コーソンstホーンタイプ

コーソンstホーンタイプ


これも「平成三色すみれ考 Part4:人類後代のために」で紹介しているコーソン系です。このような花型を“ホーン”と呼びます。


由来がはっきりわかるコーソン系です。


これを使うとまた違った細弁が育成できます。

関連記事はこちら⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10803565367.html

ROKA BLOG-ウサちゃんくらぶ

‘ウサちゃんくらぶ’


華迷宮✕バニー・イエローの後代です。


選抜中なので、“バニー”、“ラビット”の花型が混在しています。


通常の細弁(バニー、ラビット)とはまた違う雰囲気があるのでまた違う方向に進めそうです。

ROKA BLOG-とんぼ玉

‘とんぼ玉’


ペニー・マリーナ✕バニー・パープルの選抜後代です。これは早い時期にまとまってきました。


丸みを帯びたバニーです。本家のバニーとはまた違った感じです。花付きがとても良いです。

関連記事はこちら⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10383556299.html

ROKA BLOG-春はじめ

‘春はじめ’


プリムラ育種の第一人者の松永一先生の系統です。


私の極小輪ばかりをもっていかれ、集団交雑によって極々小輪系を作りだされました。そのため、いろいろな色合いのものが混ざっていました。


その中から私が特定の個体を拾い上げて維持している品種です。


先生の品種(系統)はすでにありませんので、これが唯一先生の系統と言えるものです。ね、これまた貴重ですよ!!

関連記事はこちら⇒http://ameblo.jp/pansy-tane/entry-10219345029.html



育種をやり始めるとその品種の系統(血筋)が重要になってきます。


どこからこの形質は来たのか?それを知ることで次に進むことができるのです。


今回、この由来が分かった品種が見事に揃いました。


ここまで血筋がはっきり分かっている品種なんてなかなかありません。そう、みんな繋がっているんです!で、それを見ればその花の特徴がどこから来ているか分かるでしょう?これが大事!


こんな機会はめったにないので、育種に使ってもらうべくセットにして販売することにしました。

今回のみの特別企画です(好評だったら次回もあるかも?)!


また、直接の販売は初めてなので吉村君もやってみたいとのこと。若いんですから何事にも挑戦しなくちゃね!!


吉村君デビュー特別企画


「パンジー・ビオラ 貴重な遺伝子セット」(数量限定!)


上記10品種(各1ポット) 10ポット1組 3,500円(送料込)


*注文締め切り 1月22日(火)


お問合せはこちら↓


吉村農園 吉村龍典君


携帯:080-1783-7009

メール:r-gtk.0128@ezweb.ne.jp


この機会に貴重な遺伝子を手に入れてください。そして、あなたの元で進化させてください!!


そして、吉村君の応援もよろしくお願いしま~す!!(笑)

Viewing all 1284 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>