乾燥続きが一転して雨、結構ガシャガシャと降りました。
続かないといいけれど・・・。湿気が多いと今度は種のカビの問題が出てきます。なかなか思うようにスムーズにはいかないものですね。何事もです(笑)。
さて、今回は久しぶりにコーソン系の種を播きました。また数か所にもコーソン系を出して、その一部が戻ってきて久しぶりの多くの花と対面できました。
「ああ、そうそうこれこれ!」というものや「これもそうだっけ?」というものもありました。
保存しているうちに変異したり、自然交雑した分もあって、決定的に「これがコーソン系だっ!」言える基準みたいなものがないのがもどかしいです。
ただ、これまで種苗会社の種を育ててきた生産者の方々が「明らかに血筋が違う」と言われるので、それが一番の決定打かもしれません。そう、普通の品種とは何かが違うんです!
本来、コーソン系は栄養繁殖での品種群ですので、種子での固定化はされていません。まあ、それを種子で頂いたので種子系だと勘違いして固定化をやっていたというのが、私のコーソン系ということになりますね(失笑)。
ほとんどのものが未だに固定には至っていませんが、それでも一部はまとまってきたものがあります。
その一つがコーソンst‘ライトブルーイエローアイ’です。
コーソンst‘ライトブルーイエローアイ’
その名のとおり、パープリッシュブルーの長丸弁で中心部にイエローの大きなアイが入ります。這い性でどうも祖先返りしたような印象を受けます。
今回、早野さんから送って頂いた原種の「グリセバチアナ」にも同様のアイがあります。おそらくそのような特徴を持った原種があり、その形質が強く出ているのではないかと思います。
上記の小輪タイプ。
こちらはもっと紫味が強くなっています。色的にはこちらの方が原種に近いんじゃないかと思います。
写真からでも何となく違うって感じが伝わるといいんですけれど・・・。
で、下がこの品種を使った交配結果です。
(ライトブルーイエローアイ✕ブルームーン)の後代
これは里帰りしてきた株。どちらも同じ様な色なので、後代も同じ様な色になっています。
株立ちはコンパクト。ブルームーンは這い性なのでおそらく這い性のタイプも出ているとも思います。
(ライトブルーイエローアイ✕彦星)の後代
彦星は平塚さんの‘水色のワルツ’と同じ品種です。こちらも両親とも同じ様な色なので色合いに変化は左程ありませんが、地の色が濃い分アイのイエローが映えますね。
ブルームーンとの交配に比べて花が大きめです。西洋山野草的に仕立てると面白い系統群です。
同じ様な色を使えば、同じ様な色が出る。早く、無難に作り出したい時にはこのやり方が最適。面白みには欠けますが。
コーソン系、種播く度に整理しなおしです。だってまとまんないんですから。でも、まとまらない分面白いです。